今日は午後の時間を使って面接試験の最終練習をしました。最終練習を終えて感じたことは「人はやはり変わることができる」ということでした。
初めての面接の練習のときには、志望動機はおろか、将来の夢も高校で頑張りたいことも面接試験にとても耐えられるレベルではなく、指導する側としては面接試験を前に頭の中はため息でいっぱいでした。「あとわずかな日にちで、きちんと答えられるようになるのだろうか?」そんな思いが駆け巡っていました。
ただ今の状態は、練習をしきっての状態なのではなく、まだ練習をつんでいない状況でのこと、つまりは彼ら・彼女らにはまだ十分な伸びしろがあるということができたので、この伸びしろを最大限にのばすことを考えていきました。
生徒さんからみれば嫌だったとは思いますが、言い間違いや言葉遣いで問題のあるところは、その場で止めてメモ用紙に書かせました。志望動機や将来の夢については、考えてはいるもののそれをしっかりと言葉にできていなかったので、しっかりと言葉にして考えてくるように促し、次の練習のときに確認をしたりしました。
志望動機や将来の夢は頭では分かっていても、実際に口に出して言えるかどうかは別問題です。ご両親やご兄弟と練習をしたり、一人でも時間のあるときには「エア・面接」をするように促し、頭ではなく体で覚える、口に出して実際に言えるようにということを目標に自宅などでも練習を促しました。
そして迎えた今日、わずか1週間前とは大きく違う生徒さんがそこにいました。わずか1週間の練習で大きく変わってきた生徒さんがいました。言いよどんだり、つっかえたりすることはありますが、話す内容は格段に向上しある程度自信をもって話すことができるようになった生徒さんがそこにいました。
今日の練習は入室から退室まで一通りの流れを再現する形で行いましたが、終わった後生徒さんに向けて出た言葉は「すごい、本当によくなってきた」というものでした。最初から言うつもりがあったわけではありませんが、終わったときに口をついて出てきたのは「素晴らしい」という言葉でした。
わずかの間でしたが、生徒さんは確実に「生まれ変わった」のだと私は思います。だからといって試験に合格できるかどうかは別ですが、それでも以前よりは一歩でも合格に近づいたと思います。このあと私立入試・公立入試と続いていきますが、今回のことは面接だけでなく、学力の面でもまだまだ生徒さんは伸びていくと、信じるに足りる出来事でした。残された期間はあとわずかですが、生徒さんが精一杯背伸びできる、そして生まれ変われる環境を作っていきたいと思います。