朝晩もだいぶ冷え込むようになり、いよいよ受験シーズンも本番がやってきました。そんな中、当塾でも10月にから入試対策講座が始まりました。今回はその中から「特進コース」「理社特訓」を紹介したいと思います。
当塾は本来は個別指導がメインの授業ですが、3年生のこの時期からは本来の個別指導に加えて、一斉授業形式の「特進コース」「理社特訓」を開講しています。
特進コースは、偏差値60以上の高校を目指す皆さんに、学校の授業とは違うまた別の角度から、入試に特化した内容で授業を進めています。この特進コースに使う教材は、実は模擬試験そのもの。実際の試験に出題される形式で学習することで、「問題のどこを読めば解答を見つけることができるのか?」といったテクニックや、正確な解答をする際に必要な「根拠を持って答える」などを練習していきます。
「理社特訓」は、入試に良く出る項目をまとめながら学習していくコースです。覚えたときにバラバラになってしまったものを1つにまとめていくことで、知識として整理・整頓し、活用できるようにするのが目的のコースです。特進に比べるとインプットが中心で、理科や社会を得点源にし、一歩上のランクを目指すことを目的にしています。
これらのコースはこの様な受験に特化したコースで、従来から塾でも実施していた入試対策コースの1つですが、実は今年は今までとは大きく違う点が1つだけあります。
それは、グループワークを取り入れたことです。今年の3年生は個人個人で頑張る「努力家タイプ」生徒さんが多く、いつも感心してみていますが、反面、個人で勉強しているため、問題の解き方のバリエーションが少なく、行き詰まってしまうことが多いように思います。
そこで、今年の特進や理社特訓は、「みんなで学習することで考えの幅を広げよう」という考えを従来のこの2つのコースに持ち込み、そのテーマのもとに授業を展開しています。これは合宿のときにも行なった方法ですが、「他の人の考え方を知ることで、問題の見方の幅を広げ、いろいろな問題に挑戦できるように」と考えたものです。
今年のこの2つのコースはそれに基づき、グループワークや、先生役として生徒さんの一人に前に出てもらい、他の生徒さんに自分の考えた問題の解き方を説明する場面を設けるなど、他の人がその問題のどうとらえて、どう解決したのかを学ぶことも重要なテーマとして取り入れています。
勉強でも仕事でもそうですが、個人の努力は何よりも一番大切です。しかし、時に他の人のやり方や考え方を「盗む」ことで、より考えの幅を広げていくことができるように思います。今年の3年生には、いい意味で技やテクニックを「盗むこと」を知ってもらい、個人の努力に他人の考えを混ぜることによって、より良くなっていくのではないか、そんな考えのもとこの2つのコースを行なっています。
これから先、このコースが問題を解く上で「知識・実践・テクニック」といったことを学ぶ場であると同時に、「何か違う方法はないのか?」「他の人はどう考えているのか?」などと『思考の幅を広げる』ということを学ぶ場にもなってほしいと願っています。
今の高1の先輩たちも「正直、最初は模擬試験をやっていくのは、かなりしんどかった」と話しているくらい難しい内容や込み入った内容も出てきますが、1つ1つが入試本番に直結する内容なので、「他人の考え方を知り、思考の幅を広げる」そういった過程を充分に学びながら、しっかりと復習もして、しっかりして得点につなげていってほしいと思っています。