「残念ながら、私達の頃とは全然違うんです」この言葉は、当塾が主催する高校入試ガイダンスや三者面談のときに、保護者の皆様によくお話するフレーズの1つです。
では、何が全然違うのか?
私は今年で48歳になります。
中学生の保護者様は、ちょうどこの年代前後の方が多いかと思います。
そんな私達の年代と違うもの。
それは、「高校によって学ぶことが異なる」ということです。
なーんだ、そんなことか。
昔から普通科以外にだって農業高校や工業高校だってあったし、学ぶことは昔から違うんじゃないの?
それは正しくそのとおりです。
そしてそれは今も変わりません。
ただ普通科は、当時はレベルの差こそあれ、学ぶ内容はほぼ同じでした。
しかし今は、同じ普通科でも学ぶ内容が学校によって大きく異なっています。
特にそれは私立高校で顕著です。
極端に言えば、「同じ普通科という名の学科に通ったのに、身につけられるものが学校によってちがう」そういう言い方もできるのではないかと思います。
今の高校での学習は、いわゆる勉強の他にもいろんなことを学びます。
SDGs、グローバル教育、ICT、プレゼンテーション力…など、数えていけば枚挙にいとまがありません。
実はここがポイントで、切りがないほどたくさんあるからこそ、各校が何を選び、どんな学びの環境を作ってくれているかで、同じ3年間の高校生活を過ごしても、身につけられるものが異なってくると言えます。
今はなかなか難しいですが、留学を始めとした海外との交流に力を入れている学校
プレゼンテーション力を磨き、総合型選抜や学校推薦型入試で実績を上げる学校
補習体制などを強化して、一般入試で大学を目指す学校
など、同じ普通科でもさまざまな特長が見られます。
この点は、私達の世代の高校選びにはあまりなかった点だと思います。
みんな同じだから偏差値という数字で志望校を決めれば良かったわけです。
しかし今は、同じ偏差値でも学校によって学べること、身につけられることが異なりますので、偏差値という数字だけで選ぶのは危険だといえます。
どうしても受かるか落ちるかという点で数字を見て志望校を決めがちですが、
本当に見なくてはならないのは、
「その学校で何が学べるのか」だと私は思います。
「高校の3年間が人生で一番差がつく時期」という言葉をどこかで聞いたことがあります。
だからこそ、高校の3年間で何を学び、何を身につけるのか、それを真剣に考えなくてはならないのではないかと思います。
夏休み、いろんな高校に説明会や見学会に行くように勧めていますが、それはこのような事情からです。
公立私立合わせて数校も行けば、自ずと各校の違いが浮き出てくると思います。
注目をすべきはその違い。
各校が他と違うところ、すなわち特長と「自分」というものと照らし合わせ、志望校を選んでいってほしいと思います。
ところで…
時々「あの学校でやっていることを学びたいけど、学力が足りなくて…」という人がいます。
それならば、そこに向けて頑張りましょうよ。そのために塾に来て勉強してるんじゃないの?
私達も一生懸命サポートしますよ。
だから、今のうちから諦めたような顔なんかしなさんな。
さあ前を向いて、歩き始めようね!