桜の季節も終わり、新学期もいよいよ本格的に動き出しました。
塾も新しいチューター・講師の配置が決まりつつあります。これから皆さんとたくさんにのことを学ぶための準備ももうすぐ完成、いよいよ本格的に塾も動き出していきます。
そんな新しい始まりと出会いもあれば、塾でも3月末で引退をしたスタッフもいました。今頃になってですが、改めてその一人一人の存在の大きさを感じます。多くの生徒さんに親しまれながら去っていった人たち、見送る一人一人の声が今でも私の胸に鳴り響いています。
そんな引退するスタッフたちが最後に手がけた仕事、それが新人の実地研修でした。新しく採用されるほうも、引退するほうも、その時は「引退する前の最後の仕事になる」とは思っていなかったと思います。でも、引退する側が新人を一生懸命に育てようとしている姿は、まるで「自分がここにいた証を、何かを残していきたい」そんなふうにも思えました。
教えるほうも教わるほうも、一生懸命に伝え学ぼうとしている姿は、毎年見る光景ではありますが、私もうれしく、時にホロッとくるようなそんな光景でもあります。
そんな新人スタッフたちも、先週から本格的なシフトに入り始めました。まだ慣れない学校生活との両立を目指しながら日々奮闘している姿は、まだまだぎこちなく、生徒の皆さんにはご迷惑をおかけするかもしれません。けれど、それでも必死に「先輩から教わった何か」を「この塾の自分の仕事の中で実現して行きたい」、そんな思いを抱いているスタッフを、どうか暖かく見守ってほしいと思っています。
いま私は、この塾の仕事を通して、先輩から後輩に受け継がれていく「何か」が、大きな流れになっていてきている、そんな思いを強くしています。先輩が「ここに残したもの」、これを受け取る後輩たちが、さらに後輩たちへつなげていく、そんな光景が私の目の前を横切っています。
私にできること、それは先輩たちが残していった「何か」を後輩たちに伝える時間と場所を途切れさせないこと、それが私にできる唯一のことだという思いを今、強くしています。