冬を代表する鉢花といえば、シクラメン(サクラソ ウ科)。11月ごろから開花期を迎えるため、花が 少なくなるこの時期、暖かい室内を彩る貴重な 存在です。そこで気になるのは、病害虫の問題 ではないでしょうか。最低気温が十二~十五度 になったら室内に移す時期ですが、何とかその 前に病気や虫を退治しておきたいものです。シク ラメンが病害虫に侵されるは、生育期の4月から10月まで。灰色かび 病(斑点が出て花が褐色になって腐る)や、いちょう病(葉や茎が枯 れる)などにかかることが多いようです。乾燥や高温に弱く、病気が 多発しやすくなります。葉が、けば立ち灰色になったら、ホコリダニ が原因です。ダニの中でも繁殖力が強く短時間で増え、つぼみの汁 を吸い尽くしてしまいます。ホコリダニはシクラメンだけでなく、ほかの 花や野菜にも伝染します。葉の変色や奇形で花が咲かなくなること もあります。防除は、ダニ専用のものを三日おきに3~4回、葉の裏に 丁寧に散布しましょう。アブラムシにも効く薬はこの場合、つぼみや花 にかからないように注意します。シクラメンの別名は「かがり火」。寒い 冬にぴったりのあでやかな花を、ご自宅で楽しんでください。 (花新聞ほっかいどう)
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地域再生と大学 価格:¥ 1,890(税込) 発売日:2007-10 |
ベンチャ-研究で知られる浜田康行・北大大学院経済学研究科教 授が、疲弊する地方経済の再生の切り札としての視点で「産学連 携」の実例や課題を解説した編著書「地域再生と大学」が中央公 論新社から出版された。浜田教授ら三人で共同執筆し、日本の産 学連携史や、鳴り物入りで支援体制が築かれた大学発ベンチャ- の成功と失敗の両面をデ-タを使って解き明かした。地域再生の 成功例としては岩手県や茨城県ひたちなか市などを取り上げ、地 元企業と大学・高専の連携の進め方や情報公開など成功ポイント を分析した。道内で宇宙産業創造を目指す北海道衛星(十勝管内 大樹町)や、緑茶に含まれるポリフェノ-ルを再生医療に活用する バイオペルデ(京都)など、地域のヒトとモノの資源を生かした大学 発ベンチャ-の起業も紹介。さらに企業が大学に共同研究や事業 を持ちかける場合の注意点や、海外の実例なども取り上げ、地域 の産学連携を成功させるための指南書となっている。