゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

「肝臓がん」血液一滴判定5時間

2007-11-24 16:10:00 | 健康・病気

北大チ-ム 特定糖鎖の存在解明

100_0232 北大大学院先端生命科学研究院の西村紳一                            郎教授と同大学院医学研究科の藤堂省教授ら                           の研究チ-ムは、肝臓がんの存在を高精度で                            判定できる生体物質を発見したことを明らかにし                           た。細胞表面にあり、病気になると構造が変化                            する物質「糖鎖」の特定の組み合わせが、肝臓                           がん患者に特異的に存在することを突き止めた。糖鎖の自動分析                 機も企業と共同開発し、数時間で少量の血液から対象の糖鎖を識                            別する方法も確立した。独立法人科学技術振興気候(JST)のプロ                           ジェクト研究で、東京で開かれた研究会で発表した。糖鎖は遺伝子                           が生み出すタンパク室の情報を伝達・制御する物質で、がんや糖尿                           病などの疾患に関与しているとされる。北大の研究チ-ムは肝臓が                           ん患者83人と健常者20人の血液中の細胞の糖鎖を分析したとこ                            ろ特定の四種類の糖鎖による三通りの組み合わせが、肝臓がん患                           者の方に健常者より10倍前後多く存在することを発見した。肝臓が                           んの判定には、AFP(α-フェトプロテイン)という物質がよく使われ                            るが、肝臓がんではない肝炎患者らにも反応してしまうことがあった。                          研究チ-ムが今回発見した肝臓がんの判定は103例のサンプル                            で誤差はゼロだった。糖鎖の分析は従来、ろ過や濃縮を繰り返し、                           多量の採血と4、5日以上の時間が必要だった。西村教授は糖鎖                            の識別原理を基に樹脂メ-カ-の住友ペ-クライト(東京)、塩野義                           製薬(大阪)などと共同で糖鎖自動分析機の試作機を開発。一滴の                           血液で一度に30-50種類の糖鎖を約5時間で調べられるという。                           患者の負担が軽減されるほか、他の種類のがんに特徴的な糖鎖の                           パタ-ンを迅速に見つけやすくなる。研究チ-ムはすい臓や大腸が                           んなどの研究にも着手、「より早期のがんや糖尿病など他の病気と、                          糖鎖の変化との関係分析にも当たりたい」(西村教授)としている。

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強固かつ柔軟細胞の接着剤

2007-11-24 15:00:00 | 健康・病気

タンパク質カドヘリン 理研、流動現象解明へ 

100_0288 細胞膜にあって細胞同士をくっつけるのりの働                            きをするタンパク質カドヘリンが、細胞膜を流れ                            るように移動する謎の現象を理化学研究所発                             生・再生科学総合研究センタ-が発見、解明を                           進めている。体をつくる細胞がばらばらにならず                           に生命活動が続けられるのは、隣り合う細胞同                           士が強くくっついているためだ。チ-ムの竹市雅俊センタ-長は                  「のりの役割をするカドへリンは、細胞膜で安定していると思われて                           いた。とにかく予想外の現象で、不思議としか言いようがない」と驚                           く。カドへリンは細胞膜を貫通するタンパク質。細胞の外側では、隣                           の細胞のカドへリンと互いに細胞を接着する。研究チ-ムの亀谷祥                           子リサ-チアソシエイト(当時)は、カドへリンに蛍光タンパク質で目                           印を付けた培養細胞をシ-ト状に並べ、時間を置いて顕微鏡写真                            を何枚も撮影、写真をつなげて動画にした。すると、細胞同士の境                            界面をカドへリンが一定の方向に流動しているのに気が付いた。                             流動は細胞の種類によって、起ったり起らなかったりした。しかし流                           動の起きない細胞に傷を付けると、細胞が傷をふさぐように動きだし、                          流動も始まった。カドへリンは細胞膜の内側では、細胞内に張り巡ら                           されて細胞の骨格を形成する繊維状のアクチンにくっついている。                            このくっつき部分を切除すると流動は止まり、アクチンの動きと関連し                          ているらしい。細胞内でのアクチンの動きは、細胞の変形や移動の                           原動力になっているとされる。研究チ-ムは、カドへリン流動がその                           力を隣の細胞に伝えて効率よく細胞を移動する役割を担っている可                           能性があるとみている。

<メモ>                                                              カドへリンは1980年代に竹市氏が発見し命名した細胞接着分子で、                          がんの転移への関与も判明している。今回見つかった流動現象は、                           がん細胞が正常な細胞の間をぬって移動する「浸潤」にかかわってい                          る可能性もあるという。

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