゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

こどものほん「千葉茂樹・主夫兼翻訳家推薦」

2007-11-22 20:40:00 | 本と雑誌

<幼児向き>

はこははこ? はこははこ?
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2007-11

大人にとってはなんでもないものが、子どもには宝物っていうこと、                            ありますよね。石ころだったり、びんのふただつたり、包装紙のきれ                           はしだったり・・・。捨てなさいといっても、頑として受け入れない。親                           としては、やれやれ。でも、そんなこだわりを、まだ未熟で物の価値                           がわかってないからだ、などと思ったら大まちがい。子どもだからこそ、                         大人がなくしてしまった柔らかい感性や豊かな想像力で、計り知れな                          い価値を見いだしているのです。主人公のウサギくんが大好きなボ-                          ル箱。だって、箱はただの箱じゃないから。たったひとつの箱から広                           がる大きな世界に、子どもたちはみな、ワクワクしながら共感するで                           しょう。

ゆうびんやさんおねがいね
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2007-09

もうじき、遠くはなれたまちに住むおばあちゃんの誕生日。コブタくん                           はおばあちゃんによろこんでもらおうと、「郵便屋さん」に、「あるもの」                           を届けてもらうことにします。それは窓口のイヌさん、仕分け係りのヤ                           ギさん、トラック運転手のウサギくん・・・、というぐあいに、つぎつぎと                           リレ-されていきます。それは、かかわったみんなをとても幸せにし                           てくれるものでした。最後に売れ取ったおばあちゃんが大よろこびした                          のはいうまでもありません。そして、おばあちゃんがお返しに送ったも                          のは・・・。読み終わったら、きっと親子で「郵便屋さん」ごっこをしたく                           なりますよ。そして、幸せな気分をあじわえることまちがいなし

<低・中学年向き>

ワビシーネ農場のふしぎなガチョウ ワビシーネ農場のふしぎなガチョウ
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2007-09

幸せな気持ちになれるということにかけては、前出の「ゆうびんやさん                         ・・・」にけっしてひけをとりません。いつも貧乏で、運のわるさにあきれ                          てしまうぐらいのワビシ-ネ農場のスカンピンさんですが、ある日、農                          場のガチョウが金の卵をうみましす。その卵から生まれたのが、ウレ                           シ-ナと名づけられた金のガチョウ。ウレシ-ナにはある不思議な力                          がそなわっていたのです。その力とは・・・。金の卵、金のガチョウとい                          えば、民話や伝説にも多く見られますが、本書はけっして古くさい物語                          には仕上がっていません。なのに、なんだかなつかしくて、心がほっこ                          りとあたたかくなる、そんな幸せな物語。挿絵も大きく貢献しています。

月刊 たくさんのふしぎ 2007年 12月号 [雑誌]
価格:¥ 700(税込)
発売日:2007-11-02

「たくさんのふしぎ」という月刊誌の最新号です。この雑誌、毎号常                            に高い水準の作品がめじろ押しで、「お手軽な価格でこんなにおもし                           ろくていいのか」と毎回感動しています。テ-マも多岐にわたって                           いて、科学、民俗・人類学、社会学、芸術などが一応のメ-ンといえ                           るようですが、ジャンルでは割り切れない「ふしぎ」も「たくさん」。今                           号も、ひとりの芸術家が、フランスの古びた礼拝堂を美術作品として                           再生させる過程を中心に描いていますが、彼の芸術家としての歩み                          や、地元のひとたちとの交流なども丹念に紹介されていて、読み応                           えがあります。この礼拝堂を見るためだけに、フランスまでいってみ                           たいという気にさせるほどに。

<高学年以上>

ミクロの世界にズームイン! (文研じゅべにーる・ノンフィクション)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2007-10

虫眼鏡にはじまって、カメラや天体望遠鏡、顕微鏡など、いわゆる光                            学系の道具が大好きです。その究極といえるのが電子顕微鏡。実物                          が見てみたくて、某大学まで、おしかけたことがあるほど。そんなわけ                          で、電子顕微鏡がとらえた画像が、これでもかというぐらいたくさん載                           っている本書を読んでいるあいだ、ずっとウキウキ、ワクワクしっぱな                           しでした。いずれも、肉眼ではけっして見ることのできない驚異の画像                          ばかり。ミツバチの眼から生えた毛にからみついた花粉とか、タバコの                          煙の粒なんて想像できます?写真を見ているだけでも十分楽しいので                         すが、解説を丁寧に読むと、自然界の巧妙な仕組みにただただ関心。

最後のひと葉 (オー・ヘンリーショートストーリーセレクション 5)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2007-09

この欄を担当させていただくのは今回が最後です。というわけで、最後                          の最後に拙訳書の紹介を。現在進行中のオ-・ヘンリ-の作品集全八                         巻のうちの一冊。全巻1人で訳しているのですが、まずは残された200                         数十編をほぼすべて読むことから始めました。その結果、これまで邦訳                         のない作品が、全体の三分の一ほどをしめる画期的な作品集に。本編                         も定番の表題作のほか、感動的なもの、ひねりのきいたニヤリとさせら                         れるものまでたっぷり。和田誠さんの温かみのあるしゃれた挿絵がたく                         さん入っているのもシリ-ズの大きな特徴です。ぜひ、手にとってみてく                         ださい。それでは、長いあいだ、ありがとうございました。

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