あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

花のあとさき

2009-11-07 14:39:49 | つれづれ
秩父の奥にある目的地には、群馬から入っていかなければならなかった。

BSが見られるようになってしばらくして何気なく見た番組が、小林ムツさんを紹介したドキュメンタリーだった。
長年畑として耕していた土地を元の自然に返すのだと、ご主人とともに花や木を植えていた。メガネをかけた丸っこい顔がかわいらしい方だった。そして、いつかご夫妻が育てた花を見たいと思っていた。

そのムツばあさんが今年1月に亡くなられた。その後放映されたドキュメンタリーで、主を失ったその家や山の様子を紹介していた映像に寂しさを感じた。

「限界集落」という言葉がこういうところを指すのかと思いながら車を進めると、すでに何台かの先客がいらした。ややきつい坂を登りご自宅に着くと、窓が開け放たれ、数名の方々が談笑していた。伺うと、ムツさんの息子さんや妹さんをはじめ家族の方々が集まったという。思いがけない出会いに、ムツさんご夫妻もどこか近くで様子を見ているのではなどと思った。

いずれこのあたりも人の手が入らなくなってしまうのかもしれない。だが、そうなったとしても、ムツさんはじめここで暮らした人々の息吹きは残っていって欲しい。
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