ルパン三世

午前中からの用事を済ませ、銀座に向かった。その頃には豪雨は治まっていたが、まだ雨は降り続いていたため、地下道を伝って次の目的地に向かった。

松屋銀座で『ルパン三世展』が開催されているという情報は今月初めに入手したものの今日まで来なかったのは、午前中の用事に合わせるのが合理的だと考えてのことだった。その前に来れなかった訳ではない…とは、昨日までの暑さでは言えない。結局は今日が最も適した日だったのだろう。

有楽町の駅から地下道を伝っていけば松屋まで行けることは確認しておいたが、どのルートが一番近いのか、またアップダウンが少ないかなどはわからず、着く頃にはけっこうへたってしまった。

『ルパン三世』は再放送でよく見た。ファンというまではいかなかったが、何度も再放送を見ているうちに、ファンという言葉を越えて心の奥深くに埋め込まれていたのかもしれない。展示を見ながら、その埋め込まれたものが反応するのを感じた。たぶん、僕らの世代にとってそんな作品なんじゃないかなと、会場に来ていたお客さんをちらりと見ながら思った。

会場を出るとグッズ販売コーナーがあり、ファンなら欲しいと思う品々が並んでいた。素通りしてしまおうかとも思ったが、結局数点を購入した。中でも『カリオストロの城』のＢＤは以前から買いたいと思っていたもので、そういえば、その前にゲームソフトが出た際、ゲーム機を含めて買いたいと思い、結局は諦めたことがあった。そんなこともあり、小遣いは赤字であるにもかかわらず購入した。

夜になり早速見始めると最後まで見てしまった。まあ、そんなに長い話ではないが。そして、改めていい作品だと思った。『カリオストロの城』は宮崎駿さんが初めて監督をされた劇場用作品であるが、物語の面白さはもとより、登場人物が魅力的で、特にクラリスという少女はルパンでなくても心を奪いたくなる…なんて、アニメだしね。

そんな一日をもって、今年の夏休みも終わった。大したことはできなかったが、それでも、前に歩いたという感じがする。