先週末、所沢で行われたVプレミアリーグの開幕戦を観に行った。
10月に羽村市で行われた国体で、バレーボールの試合を初めて観たんだけど、その楽しさに「今度はVプレミアをぜひ!」と思っていた。
本当は石巻を訪れる約束をしていたんだけど、急に行きたくなくなってしまった。キャンセル待ちに手を挙げる人がいたので「それなら…」と思ったのと、他のほとんどの人が泥かきなどから現地を訪れている人なのに気後れしてしまったからだ。
前置きはそれくらいにして、応援している狩野舞子さんが所属する久光製薬スプリングスの関東での試合は、ファイナルラウンドを除き先週末だけだった。なので、石巻をキャンセルしたあとすぐに思い出してチケットを確保した。
少し遅れて行ったので、会場の所沢市民体育館に着いた時には第一セットのトヨタ車体VSJTの試合が始まっていた。なので、一セット目が終わるまでは近くで立ち見をし、その後席に着いた。
この試合もなかなかおもしろかった。竹下佳江さんが去って久しいJTはノーマークと言っては失礼だけど、あれあれっといううちに勝っていた。そう、奥村麻依さんというMBの選手が気になった。落ち着いてるなあって思ったけど、まだ大学を出たばかりとあとで知り、そう言われれば…と納得した。
第2試合はVプレミアリーグ一番の人気カードと思われる、久光製薬スプリングスVS東レアローズ。そして、久光の中田久美監督が「育てる!」と宣言した野本梨佳さんと狩野舞子さんがスタートから出場した。
狩野舞子さんは多くの人が知るように、バレーボール選手のなかでも屈指の美人だ。まあ、僕もそのルックスに惹かれたんだけど、両足のアキレス腱を断裂するなどで一時は引退まで追い込まれた。その後トルコのチームに在籍した後、昨年のロンドンオリンピックでは中道瞳さんと共に「2枚替え」要員として僅かだけど初めてオリンピックのコートに立った。
その姿を見て嬉しく思いつつ、本来のウイングスパイかーとしての活躍が見られなかったのは残念だった。それは彼女自身がいちばん悔しかっただろうし、現に今年に入りテレビのインタビューで語っている。
オリンピックの後、彼女の器用さに素人ながら「セッター転向なんてどうだろう…」と、そんな意見をネットで検索したりした。新宿で行われたサイン会を偶然知足を運んだ。テレビで観るよりずっと素敵で、でも、銅メダルを掲げる姿に少し寂しさを感じた。
だから、あの中田久美さんが彼女にセッター転向を打診し、彼女がそれを受けたと知ったときは嬉しかった。決して楽な道ではなく、ウイングスパイかーとして他のチームでプレーする方がいいのかもと思いつつ、敢えてそこに踏み出した彼女を応援したいと思った。
観戦した東レ戦は正直酷いなあと思ったけど、翌日テレビで観戦したトヨタ車体戦は少し立て直していた気がする。それでも、攻撃が相手に予想されやすかったのか、ことごとくと言っていいほどレシーブされていた。東レ戦は1セット目途中で古藤先輩に交代し、その後ストレートで勝利したけど、トヨタ車体戦は相手の気迫が勝っていたこともあり、フルセットの末負けてしまった。
それでも僕は、答えは時間と経験が出してくれるものだと思う。もちろん、彼女自身の努力は不可欠だけど、チーム全体のリズムを作り、攻撃を組み立てていくなんて、そんなに簡単なことではない。
彼女と久美さん、そしてスプリングスによる取り組みに批判的な意見も目にするけど、新しい風を吹き込むには今までの常識を越えた何かが必要だ。だから、これからも彼女たちの取り組みを応援する。
ということで、今シーズンもう一度くらい試合を観に行けたらと思う。