あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

永遠の存在

2006-09-05 00:15:43 | つれづれ
おとといは天気も良かったので、スケッチブックと色鉛筆を持ち、自転車で出かけた。
最初は上野のあたりでお寺かミュージアムを描こうかと思っていたのだが、どうにも「ここだ!」という対象が見つからず、さらにペダルをこいで都心へと向かった。行き着いた先は、以前から気になっていた「三信ビル」。かつてはすぐ近くに有楽座や日比谷映画などの大劇場が立ち並んでいて、超大作(何て言葉も最近は聞かないね)が封切られる日などは、多くの人が行列を作っていた。

宝塚劇場に集う女性たちをのぞき、そんな風景も今は昔となったが、三信ビルは今もある時代の美しい佇まいを残し、そこに存在している。けれども、その中に人々を招き入れることは無いのだろうか…

日比谷公園側のバス停脇の、ちょうど良い高さの石に腰掛け、スケッチブックを開く。いろいろ構図を考えたけれど、結局建物全体を描こうと思った。
以前見たときも気になっていたが、改めてディテールの美しさに感心する。

周囲が刻々と変化している中、70年以上その姿を保ち続けたのは、単にその美しさだけでなく、建物としての機能もしっかりしていたからなのだろう。
それでも、都心部を襲う再開発の波には勝てなかったようだ。

やがて味わい深い建物は消え去り、無機質の森が広がっていくのだろう。そして、これらの建物が寿命を向かえるとき、どれだけの人が悲しみ、その流れを止めようと声をあげるだろうか?

永遠の存在などないことは、何となくわかっている。けれどもこうした貴重な建物を、リニューアルしつつ使い続ける方法を模索することは出来ないのだろうかと、改めて思う…

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