あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

守るべきものは・・・

2007-01-02 23:28:07 | つれづれ
三が日はどこにも出かけないつもりだった。もちろん、朝の散歩は別として…
けれども今日、渋谷に出かけた。目的は映画鑑賞である。

最近では、子が親を殺し、親が子を殺すというニュースを「ああ、またか…」といった気持ちで聞き流しているように感じる。ましてや、最悪の結果に至らなかった場合は、安心はするものの、すぐに忘れてしまう。
長い散歩」は、児童虐待をモチーフにした、奥田瑛二監督による作品だ。

親の愛を受けずに育つ隣の部屋の娘。彼女を救うことに、かつて自分の家族を壊してしまったことへの贖罪を重ね合わせようとする初老の男。彼と彼女の「長い散歩」は、彼女の閉ざされた心を少しずつ開いていく。
自らも親の愛情を受けずに育ってきた彼女の母は、同じように娘に愛情を注いでこなかった。けれども、数日間の娘の不在から、彼女は何を感じたのだろうか?
奥田監督自ら演じる刑事の「母親にも、救いが必要だった」といったようなセリフに、一つの問いかけがあると感じた。

僕らは、結果を見てから、それに対し様々な批判を行う。けれども、そこに至る途中には、事件を起こした彼らだけでは何とも出来ないことがある。「みんなが事件を起こすわけではない、甘えだ」という批判もあるだろう。だが、みんながそれだけの強い力を持っている訳でもなく、また、それは結果として事件にならなかっただけで、心の中に大きな傷を負いながら、じわじわと彼らを蝕んでいくのかもしれない。

全てが社会の責任に帰するものでは、確かにないだろう。が、報道される事件に対し自らを、そして我々が生きる社会を振り返ることは、決してムダではないし、むしろ必要なことだ。

その後の母子がどうなったかは、観る側に委ねられている。もう少しゆっくり考えてみたいと思う。

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1 コメント

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児童虐待からの脱却 (佐藤千佳)
2007-01-02 23:36:44
はじめまして、 児童虐待防止の市民活動をしています。検索していてこのページにたどり着きました。今回は実際に親に虐待を受け自殺未遂までし、そこから立ち直ったことを綴った本「みにくいあひるの子供たち」を紹介したくコメントさせていただきました。 不適切だと思いになりましたら削除してください。お願いします。 サークルダルメシアン 佐藤千佳。 http://blog.okadayuki.com

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