充電の準備をしていると、女性のタクシードライバーさんに「見学させて」と声を掛けられた。減るもんじゃないし…って、古くさい言葉だね…見てもらった。ケーブルをセットしたら、建物内に行き操作盤で手続きをしなければならず、少し面倒に感じた。まあ、ついでに自分も充電しようと、コーヒーとパンを買い充電した。
人間の方が早く充電を終え、道の駅内を散策していると、修学旅行の女子高生グループがソフトクリームを持って写真を撮ろうとしていた。こういうとき、シャッターを押してあげたくなってしまう。もちろん、女子高生だからという訳ではなく。。
ようやく充電が終わり、出発しようとすると、女子高生たちがタクシーに乗り込んでいた。で、運転するのはさっきの女性で、軽く会釈して見送った。
だんだんと走行する車の数が少なくなってきたのと呼応するかのように、トイレに行きたくなった。だけど、頼りのコンビニが見つからない。なんとか我慢してようやくトイレを見つけた。
目的を遂げ、せっかくだからとお店を覗き込むと、「寄っていって」と主に声を掛けられた。なんでも、本部町の産品を取り扱うアンテナショップだという。なぜこんなところにと思いつつ、彼の話に耳を傾けた。
本部町はアセロラの産地だそうだ。アセロラというとドリンクしか思い出せないくらいの知識しかないが、いろいろな品があった。特別欲しいというわけではなかったけど、ヨーグルトにかけるようなアセロラのソースと、亀の形をしたガラスのペンダントを買った。
再び車を走らせ、美ら海水族館の駐車場に到着した。普通充電ができる区画があり、ゆっくり充電させることにして、駐車場からさらに先を目指した。そう、目的地は美ら海水族館…ではなく、その先まで歩いた。
前の晩に一緒になった女子大生から伺った場所に行くことにした。備瀬という集落は、緑豊かな福木並木が続く街並みには木漏れ日が射し込み緑の幅を広げていた。木々の間に見えるキラキラと輝く海を眺めながら、思いきって沖縄に来て良かったと心から思っていた。
さすがにここまで来る修学旅行生もほとんどいないようで、静けさに包まれた街並みの散策を楽しんだ。
帰り際、街並みの入口にある食堂に入り、沖縄そばをいただいた。東京でも何度か食べたことがあるけど、現地で食べるというトッピングの効果とともに、鰹節が効いた汁とやわらかく煮込まれたソーキの味を堪能した。
駐車場に戻る際は、海沿いの道を歩いた。キラキラと輝く海を眺めながら、ある意味「沖縄らしい場所」を楽しんでいた。ここには女子高生も来ていて恥じらいなく海を楽しんでいたので、逆にこちらが目を逸らすこともあった。
駐車場に戻り、充電ケーブルを片付けて車を出した。充電レベルはまだまだで、那覇に帰るまでにあともう一回は必要だと思った。
次の目的地は比較的近かった。今帰仁城跡は緩やかなカーブを描く石垣の城壁が印象的な場所だ。その中に分け入ると、そこは花が咲く緑が広がる、まさに「強者どもが夢のあと」という感じがした。
出入口から外に出ると、サトウキビの搾り汁を売っていた。入る前にも気にはなっていた。で、冷やかし半分で覗いてみたら、キャラの濃いお父さんの口上に誘導され、結局一杯いただいた。ハブ酒まではいかないけど少し生臭い感じがして、なかなか進まなかった。すると、お父さんが煮詰めた搾り汁を煮詰めたものをお湯で割った…って、長い説明だな…を出してくれて、これがなかなか美味しく、交互に口にしながらなんとか飲み干した。
そろそろ時間が気になりだし、展示施設を見学せずに先を急いだ。