2022年11月28日(月)13時、フェニクスの前で会おう。1か月前にこの約束をして、なぜか「時生」を思い出した。グレゴリウス症候群という、脳神経が死滅していく病気で、集中治療室で死をさまよい、最後の瞬間を迎えつつある時生。父親の宮本拓実が耳元で叫んだ。「時生、聞こえるか。トキオっ」「トキオっ、花やしきで待っているぞ」。時生は、時間を超えて23年前の拓実に会いに行く。花やしきに。東野圭吾のタイムスリップ小説「時生」である。
1973年3月24日、卒業式前日に別れて以来、49年8か月振りに、親しかった4名が正門のフェニクスの前で再会した。八代に帰るK君の新幹線「さくら」の時刻まで約6時間、構内を散策し、当時の下宿先を探したり、懐かしんだ。約半世紀という時間の経過を感じない、再会のひと時だった。
八代に帰省するのに、当時は12時間かかったが、この日は3時間弱で帰られるそうだ。時間は確実に経っていた。
2022年11月16日(水)、大元公園から前垰山(423m、赤い矢印)に登り、焼山(490m、青の矢印)へ縦走した。この縦走路は、「ちゅうごく山歩き」には『野趣あふれるコースで変化に富み、眺望が素晴らしい』と紹介されている。2019年6月から大規模改修が行われていた大鳥居は、覆われていた防護ネットが撤去され、3年半ぶりに全貌が見えるようになった。駒ケ林(509m、オレンジの矢印)。弥山(535m、黄の矢印)。
一般開放されている工事用通路から、間近に大鳥居を見ようと、登山前に立ち寄った。
大鳥居は、登山路からはずーと真横から見る形になった。
焼山から大鳥居を眺めた。宮島では、どこにいても大鳥居を探し求める。
大元公園への下山路では、風穴(夏場、冷風の出る場所)・富士岩など、ずーと岩が気になった。大きな岩が聳えたり、あちらこちらにゴロゴロしていた。
大元公園は、間もなく紅葉真っ盛りだ。