伊坂 幸太郎 著 「重力ピエロ」を読みました。
半分しか血のつながりがない「私」(泉水)と、弟の「春」。
春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。
ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。
町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく・・・。
仙台市内で起きる連続放火と、そこに残された見事なグラフィティアートと英語の文字。
その謎を、泉水、春の兄弟と、その父親が追う。
血の繋がりとは何か・・・
殺人の是非・・・
ミステリーのようで、ミステリーの枠からはみ出しているのが伊坂作品の共通点か?
魅力ある登場人物や雑学的な知識など、トータルで楽しめる作品です。
本作中に「オーデュボンの祈り」の主人公がでてきたりして、サービス精神もあります。
まだ読まれていない方はそちらから読む事をお勧めします。