小峰 元 著
「アルキメデスは手を汚さない 」を読みました。
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「アルキメデス」という不可解な言葉だけを残して、女子高生・美雪は絶命した。
さらにクラスメートが教室で毒殺未遂に倒れ、行方不明者も出て、学内は騒然!
大人たちも巻き込んだミステリアスな事件の真相とは?
第19回江戸川乱歩賞受賞作。
東野圭吾氏がこれを読んで、作家を志したとか。
そんな表紙の帯につられて読んでみました。
70年代の学園を舞台にしたこの作品は、高校生のセックス・中絶・結束・総括など当時の背景を色濃く反映しています。
特に「総括」などと言う言葉は、当時世間を騒がした連合赤軍を思い起こします。
と、書くと一昔前の若者達の話のように見えますが、充分現代の若者にも通じる処があります。
青春と呼ぶには、あまりにもひねくれた正義感を持った高校生達・・・。
ちなみに、私はこの小説を読み終わっても、小説家を目指したいとは思いませんでした・・・。