「いぬはてんごくで・・・」
シンシア・ライラント 作
偕成社
小さいとき、我が家にはたいてい犬か猫がいました。
祖母が食堂を営んでいて犬嫌いだったのに、どこからかもらってきたり、いつのまにか居ついたり。
たぶん、犬好きの父や姉たちが、もらってきて世話をしていたのでしょう。
ただ、一匹が長く居ついたことはありませんでした。
名前を覚えているだけでも、シロ、チロ、パトラ、サリー、サニー、猫のエッチ(スカートにもぐりこんだことがあったので)。
どの犬も(猫も)いつのまにか家にいて、気がつけばいなくなってたような気がします。
私は小さかったから、そのへんの事情は教えてもらってないのでしょうね。
だから、ペットの死というものは経験したことがありません。
今、実家の両親が猫を飼っているのですが、孫もすっかり大きくなってしまった二人には、その猫は家族同然で生きがいになってるよう。
一週間ほど行方不明になったとき、母の血圧が上がり心配したものです。
その猫ももうおばあさん。
死んでしまったときの両親の落胆を想像すると、ちょっと心配・・・。
犬が死んだら、どうなっちゃうんだろう。
心配しないで。
犬は天国で幸せに暮らしているよ。
神様に見守ってもらって、天使にビスケットもらって。
時々地上に降りてきて飼い主を訪ねに行くよ。
そして、いつの日か君が天国に来たとき迎えに来てくれるよ。
この絵本には、天国に暮らす犬の様子が明るい色彩でほのぼのと描かれています。
大切なものを失った悲しみは簡単に癒されるものではありませんが、天国で幸せに暮らしているとわかれば、ほんの少しは心が救われるような気がします。
ペットの死を扱った絵本はめずらしく、そういう意味でもおすすめの一冊