週末は、主人も次女もいなくて気ままなひとり暮らしでした。
はじめのうちこそ、私だけ留守番~と不満に思っていたけれど、
観たいDVDを借り、読みたい本を読み、
それに飽きたら買い物に出かけたり、図書館へ行ったり。
なかなか充実した休日でした。
我が家では子どもが小さいころから、
ビデオやDVDは夫婦、あるいは家族いっしょに観る、
という習慣がありました。
(今晩、○時から観るよー、って感じで)
だから、観たいなあと思ってても後回しになったり、
忙しいと観れなかったりしたのですが、
ひとりだと観たいときに、誰に気兼ねすることなく観れるんです。
今までこういうことがなかったので、すごくウレシイ。
で、今回選んだのはこれ、「ミス・ポター」。
ピーターラビットの作者であるビアトリクス・ポターの
半生を描いた映画です。
私は、ピーターラビットのファンというわけではないのですが、
作者であるポターには興味がありました。
上流階級のお嬢さんなのに結婚もせず絵を描きつづけ、
出した絵本が大ヒット。
結婚適齢期も気にせず(?)、かなりの年齢になってから結婚。
農地を買い続け、ナショナル・トラストに寄付。
一体どんな女性だったのだろう、って。
それに舞台がずっと行きたいと憧れていたイギリスの湖水地方
あの美しい風景を、大きなスクリーンで観たかったなあ・・・。
映画の始まりがいいんです。
ポターが絵の具をといて筆で色をおくシーン。
まっさらの水彩紙に、絵の具がすぅーっと沁み込んでいくときの
わくわくした気持ちが伝わってきます。
その、絵の具の青がとってもきれい。
絵を描いているときの、幸せそうな彼女が印象的。
しかし、20世紀初頭のイギリスで、
親が選んだ男性と結婚することがあたりまえだった時代に、
自分の意思を貫くことはどんなに大変だったことでしょう。
でも、彼女に肩肘張ったようなところはありません。
とにかく動物が好きで、絵が好きで。
キノコの研究したり、もっと真面目で堅物なイメージがありましたが、
映画では人のよさそうな笑顔の、お茶目で
ふんわりとした感じの女性として描かれていました。
ところどころ絵本のキャラクターが動き出し、
それが彼女の心をうまく描いているなあ、と思いました。
こういうシーン、大好きです。
ずっと独身だったポターの恋が描かれていますが、
彼女に好意を持つ男性たちが、みな、
彼女と同じ感性を持ってるんですね。
ポターの描く動物たちを単なる挿絵と見ていない。
彼女や彼女の絵を理解しているんです。
羨ましいなあ。
その愛する人を失ったポターの悲しみを癒してくれたのは、
湖水地方の美しい自然だったのでしょうか。
その自然が今もそのまま残ってるなんて、羨ましいことです。
その自然の保護にも貢献したポター。
ひとりの女性が、後世にこんなにもたくさんの大切なもの、
美しいものを残してくれたなんて、本当にすごいことですね。
ピーターラビットや、『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの
舞台となった湖水地方
絶対行くぞー!っと、密かに思い続けているのですが、はたして・・・。