『しあわせなモミの木』
シャーロット・ゾロトウ 文
ルース・ロビンス 絵
FMからクリスマスソングが流れてきます。
この時期忙しくしていても、クリスマスソングが流れると、心にぽっと灯がともるような、そんな幸せな気分になれますね。
そして、そんなあったかい気持ちにしてくれるものが、もうひとつあります。
それはクリスマス絵本。
毎年12月になると、本屋さんには色鮮やかなクリスマスの絵本が並びます。
そんな中で、この小さな、(お話の主人公に似て)ちょっと控えめな絵本を取り上げてみました。
本を開いた状態で表紙を見ると、「おちついた建物のならぶ、美しい通り」に、1本のモミの木があり、ひとりのおじいさんが鳥たちにえさをやっています。窓にはクリスマスツリーが見え、プレゼントを抱えた夫婦が幸せそうに歩いてきます。そのそばにはソリに乗った子どもたち。
派手さはないけれど、静かで満ち足りたクリスマスの雰囲気が、この絵から伝わってくるようです。
ここに描かれているおじいさんは、この「美しい通り」に引っ越してきたクロケットさんです。けれど、そまつな身なりで、近所の人からは変わりものと思われ、クロケットさんに話しかける人も、関心を持つ人もいません。
そのクロケットさんが、枯れかけた小さな1本のモミの木を、家の前に植えました。そして、毎日モミの木の世話をし、モミの木に遊びにきた鳥たちのためにパンくずをまきます。
枯れかけていたモミの木は枝を広げ、緑の葉を茂らせ、だんだん大きくなっていきました。そして、子どもたちは、そのことをちゃんと見て知っていました。夏には木陰をつくり、冬には小鳥たちがやって来てコーラスを響かせます。
そうなると、最初は知らん顔をしていた近所の人たちも、ロケットさんのすることを無視することができなくなっていきます。
それから何年もたった、ある年のクリスマス。
変わり者でひとりぼっちだったクロケットさんとモミの木に、一体何が起きるのでしょう。
この先は、ぜひ読んでみてくださいね。
とても静かで、満ち足りた気持ちになれますよ。
クロケットさんによって幸せになったモミの木は、クロケットさんを、そしてまわりのみんなを幸せにします。幸せの連鎖、とでもいうのでしょうか。そこに在るだけでまわりを幸せにする、ってすごいことですね。
でも、家族や友達って、いてくれるだけで幸せなこと、じゃないですか?
そう、あなたもきっと誰かを幸せにしてる。
みなさん、よいクリスマスを
フラニーさんは岐阜出身なのですか?
この夏、家族で高山へ行ったんですよ。
古い建物が残っているだけでなく、街全体の雰囲気が素敵なところでした。
ところで。
フラニーさんのとことろで始めて鈴木悦郎さんの絵を見させて頂いたたのですが、紫が基調の絵がいいですね。
私も若いころですが、『銀花』買って読んでました。
お近くに銀花ギャラリーがあって羨ましいです。
わたしもさっそくおじゃましてみたら、↓おいしそうなみかんやら、↓↓大垣のおはなしやら(岐阜出身なのです)興味深いお話がたくさんです。
こちらの絵本、しみじみといいですね。
幸せの連鎖、確かにそうです。一朝一夕ではないところに、その重みもありますね。
い~いおはなしです♪
わたしもTBさせていただきますね。
またゆっくり、伺いたいと思います。
PS.京都・・・寒そうですね。わたしも、昔も今も盆地住まいで、なかなか厳しいものがあります。
いつまでたっても慣れません。