ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

「輪違屋糸里」 新選組と女性たち

2005-10-19 | 読むこと。
ようやく「輪違屋糸里 下」を図書館で見つけ読みました。

最初にこの本を手に取ったのはまだ暑い盛り。
読み始めて、やさしい京言葉がすぅっと心に沁みいって、そこだけ涼しい風が吹き抜けるような、そんな感覚がしたのを覚えています。
けれど、太夫や天神が話す京言葉のはんなりとした雰囲気とはうらはらに、時代は殺伐とした幕末。
新選組がまだその名をもたず、芹沢派と近藤派に分かれていたころのことです。

実は新選組の本を読むのは初めて。
「竜馬がゆく」以来坂本竜馬のファンだし、初めて新選組に興味を持ったのは「るろうに剣心」の斎藤だったし・・・。
大河を見るまで、詳しいことは何も知りませんでした

だからこの本を読んでいても、芹沢鴨は佐藤浩市氏になっちゃうし、お梅は鈴木京香さんになってしまう・・・
読み始めは違和感があったけど、それにもだんだん慣れてきました。
でも土方と斎藤はイメージが違ったので、山本耕史くんとオダギリではありませんでしたが。

この本で注目されるのは、新選組を扱いながら、一方で否応なく彼らに巻き込まれていった女性たちを描いていることでしょう。
島原の芸妓糸里に吉栄、芹沢の愛人お梅、そして新選組を世話した八木家のおまさと前川家のお勝。
後で知ったのですが、5人とも実在の人物のようです。
当時のことで女性の資料が残っているわけでもなく、浅田氏がいろいろ調べて想像をふくらまされたようですが、その女性たちが本当に美しくせつなく、それでいて強く描かれていました。

歴史の中でほとんど表舞台に上がることのない女性たち。
けれど、いつの世も女性たちは運命に逆らうこともできず、時代の流れに翻弄され、つらいことも悲しいことも受け入れ生きてきました。
そんな中でも、自分の信念をできうる限り貫こうとする凛とした女性が、どの時代にもいたと思います。

この本の中で、糸里は土方を想いながらも芸に生きる道を選び取りました。
自分の思いすら土方に利用され、挙句に刀をつきつけられることになっても、土方への想いを捨てなかった糸里。
しかし、彼女は土方の申し込みをきっぱり断ります。
「わては、わてにしかできひん生き方をしまっさけ、土方はんもそうしとくりゃす。あんたはんは、立派なお侍や」
ふたりが別れる場面の、この糸里の言葉に胸が打たれました

いろいろ思ったことはあるのですが、ネタバレになりそうなのでこれくらいにしておきます。
新選組といってもけっして血なまぐさい話ではなく、私はどとらかというと女性の視点で読んで感動しました。
新選組の隊士も愛着を持って描かれており、身近で世話したおまさやお勝から見た芹沢や近藤が、時代を動かす近寄りがたい人物ではなく、欠点はあるもののまっすぐな人物をして描かれているのがうれしかったです。

ただねえ、斎藤の出番がもっとほしかったかなあ・・・。
永倉とか沖田のことを書いてる場面はよくあったのに、斎藤ってやっぱり変わり者だったのかなあ。


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タージ・マハル byオダギリ 

2005-10-17 | 観ること。
オダギリの「世界遺産」2回目は、インドのタージ・マハルでした。
今夜は私も少しはリラックスして見れた・・・かな?

番組の始まる前に「素敵な宇宙船地球号」をちらっと見ました。エジプトをやっていたので。
これ、緒方 拳がナレーターしてるんですねえ。
とても表情豊かなしゃべり方で、ちょっと意外でした。
ナレーターっていうと、淡々と語っているイメージがあったので。
もちろん番組によってイメージも趣旨も違うわけですから、いろんなナレーションがあるのでしょうが、こういうのもいいなあと思いました。

そう思って「世界遺産」の方を見る(聴く?)と、オダギリはとても自分を抑えてナレーションしているように感じます。
”オダギリ”を主張していない、というか。
おかげでけっこう番組に集中して見ることができるみたい。
(たまに、はらはらさせられますが

で、タージ・マハルですが・・・。
若い頃インドに興味を持った時期がありました。
「インドへ行ったら人生観変わるよ」なんて言われて。
目につくと、ついインドの旅行記を手に取ったりしていました。

インドへ行ったことのある人は2種類に分かれるそうです。
インドにすっかりのめりこんでしまう人と、
もう2度と行きたくない、と言う人と。
何冊か本を読んで気がつきました。
おそらく、私は後者になるのだろう、と。
道端に寝っころがっている人たちや、物乞いに来る人たちを見て、私はたぶん日本に帰りたいと思うだろう、と。

何もそこまで深刻に考えなくても、たとえばツアーで行くぶんにはちょっとだけインドをかじって、良かったよ~って言えるのでしょうけど。
まあどっちにしても、インドには飛行機の乗り換えで一度空港に降り立ったことがあるだけ。
結局ご縁はありませんでした。

そんなわけで、あの美しいタージ・マハルが見れるというのは楽しみだったのです。
でもねえ・・・なぜかあんまり感動できなかった。
今まで写真なんかを見て美しいなあと思ったのは、写真のアングルとか光と影のせいだったのかなあ、と思ってしまいました。
愛した妻のために建てたといっても、それって権力者のエゴでしょう?
最初にそう思ってしまったから、ひねた見方しかできなかったのかなあ。
アラベスク模様とか、象嵌は確かに美しかったけれど。
先週のイースター島が、あまりに心を打つ風景だったので、期待しすぎたのかもしれません。

よく考えてみると、権力者のエゴでもなければ歴史に名を残すような偉大な建造物なんて、建てられませんよねえ。
城でも教会でも墓でも、民衆を圧倒し跪かせるためにあれほど壮大な物を築いたのでしょうから。

若い頃はヨーロッパのお城なんかを見て、わ~すごい!なんて簡単に感動してたのに、今は砂漠の夕陽とかオーロラとか紺碧の海みたいに自然の素晴らしさに心打たれるようになりました。
う~ん、これって単に年のせいかな・・・





コメント (2)
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♪も~い~くつ寝ると~「新選組!!」

2005-10-16 | 観ること。
土曜スタパで糸井重里氏と山本耕史くんが出てましたね

去年は大河の「新選組!」にどっぷりはまり、おかげでいやなこととか、体調のわるさとかをなんとかやり過ごすことができました。
でもその反動は大きく、番組が終わってからというものふぬけ状態。
まるで去っていった恋人を想うがごとく、去年の今頃は芹沢鴨が・・・とか、山南さんが・・・と、日曜の8時になるたびなつかしんでいました。

ところが!!
来年のお正月に「新選組!!」続編、の朗報
先月の土曜スタパで番組の予告を見たときは涙が出そうでした。
しかも、ひょっとしてもう出ないかも・・・と心配してた斎藤が、オダギリ斎藤がしっかり画面に映っているではありませんか
続編は土方最後の一日ということで、会津は回想シーンで少ししかないかもしれませんが、贅沢は言いません。
ありがとう、NHK。
これだけですっかり受信料を払う気になってしまいました。

糸井氏は「ほぼ日刊イトイ新聞」で、彼の「新選組!」への熱い思いを知っていたので、耕史くんとのおしゃべりがとても楽しみでした。
今の彼は土方と同じように、「組!」をひとりで背負ってるという感じですね。
内容的には、やはりつらいものになってしまうのでしょうが、そこは三谷さんの脚本なのでどんなふうになるのかとても楽しみです。

は~や~くぅ 来い 来い おしょ~がつ~

久しぶりに本を読んでます。
やっと図書館で手に入れた「輪違屋糸里 下」。
大河とはもちろん全然違う新選組ですが、読んでいてふっと、大河のメンバーが頭に浮かんでキャラに違和感を感じることも・・・。
でも新選組を描きながら、実はそのまわりにいる女性たちのことが描かれていて、時代に翻弄された男たちと、それに否応なく関わらざるを得なかった女たちの、せつなさやたくましさに胸を打たれます。



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今度は柿ジャム

2005-10-14 | 食べること。


日本の秋、というと頭にうかぶのは、茅葺屋根の民家と柿の木。
我ながらワンパターンだと思うのですが、学生時代歩いた奈良の山辺の道には、いたるとことにそんな風景がひろがっていました。

そう、秋といえば柿。
我が家では、主人が「竹の子と柿は買うもんじゃない」と、たいていどこからか調達して(?)きます。
先日、柿好きの次女のためにめずらしくスーパーで柿を買ってきたら、主人はもらいものの柿を持って帰ってくるし、おじいちゃんは知り合いの家から柿をもいでくる、と柿だらけになってしまいました

しかも、日がたつにつれだんだん柔らかくなってくるし・・・。
私、あのぐじゅ~っとした柿はきらいなんです。
で、柿のジャムをつくることにしました。

《材 料》
  柿    600g
  砂糖   250g
  ハチミツ 50g

これでは甘そうなので、砂糖は半分ほどにしました。
あとは、柿の皮をむき、種をとってざくぎり。
ホウロウ鍋にことこと煮るだけです

早速、今朝トーストにぬったら、きび砂糖を使ったせいか(いつもはグラニュー糖)ハチミツが入っているせいか、コクがあってとてもおいしかった

しかし、子どもたちに「柿ジャムつくったよ~」と自慢したら、「去年もつくったやん」とあっさり指摘され絶句・・・
そ、そういえば作ったような・・・でも、記憶にないのですが・・・。




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世界遺産 byオダギリ

2005-10-10 | 観ること。


オダギリジョーがナレーションの「世界遺産」が始まりました
世界遺産には興味があるものの、朝が早いので今まではめったに見ることはありませんでしたが、オダギリの声が聴ける、しかもその記念すべき第1回がイースター島とあっては、もう眠いなんて言ってられない!

ドラマのせいで30分遅れではあったものの、幸い翌日は祭日でクラブの朝練もなくお弁当もいらないし、しかも横で何かと口をはさむおとーさんもいない
正座して、思う存分オダギリの声とイースター島の美しい映像を堪能いたしました

抑え気味のオダギリのナレーション。
はじめはこっちまで緊張して聴いていたけれど、いつのまにか映像の美しさにすっかり惹きこまれていました。

あの不思議な空の青。
そして悲しげに空<くう>を見つめるモアイ。

世界中あちこちにいろんな遺跡があって、人はその遺跡を前にして、感動したり圧倒されたりするのだろうけれど、こんな哀しい気持ちにさせる遺跡は他にないんじゃないかな。
モアイたちは、一体どれほど悲しい風景を見てきたのでしょう・・・。

小学校の高学年の頃から、なぜか遺跡の発掘に興味がありました。
図書室からシュリーマンの「夢を掘りあてた人」、ツタンカーメンの墓やマヤ遺跡の発掘など、かたっぱしから借りてどきどきわくわくしたものです。
ヘイエルダールの「コンチキ号漂流記」もそのひとつでした。

でも、今ではヘイエルダールの南米説は覆されたと聞き、ちょっと淋しい気もします。
彼にしたら、いくら自分の説を証明するためであっても、いかだで大海原に出るなんて、命がけだったでしょうから。

ああ、昔は考古学者にあこがれていたのになあ・・・なんて、すっかり忘れてたことを思い出してしまいました。
今となっては海外旅行も簡単に行ける身ではないので、せめて日曜の夜はオダギリの案内で世界遺産の旅に出かけることにいたしましょう
目覚まし時計ふたつ用意して・・・。




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