本日の新聞記事に、貿易の不均衡是正のために、G20の議長国となるイギリスが、新たな枠組みを提案しているとのことです(本日付日経新聞朝刊)。その手法とは、各国が、世界経済の成長率について具体的な数値を設定し、その上で、各国が、貿易不均衡を是正するための政策目標を明示するというものです。
この手法、どこか、統制経済に似通っているのではないかと思うのです。何故ならば、国別に明記すべき政策目標として経済成長、失業率、経常収支、金融機関の貸し出し・・・などが挙げられていましたが、どの項目をとっても、政府の政策手段では目標を達成することが困難なものばかりであるからです。目標さえ定めれば、現実が自然についてくると考えるのは幻想であって、市場は生き物ですので、政府の思惑通りにゆくとは限りません。加えて、一つの国家ではなく複数の国家の目的を同時に達成することはさらに難しくなります。各国の間で、双方の目標がぶつかり合い、温暖化ガス削減交渉と同様に、国益をめぐる深刻な対立が発生することは必至です。
かつてイギリスが、自由貿易主義を国是とし、国際経済ではその旗手の役割を果たしてきことを考えますと、統制型の手法の提案には、隔世の感があります。むしろ、政治的な合意を目指すよりも、公平な貿易ルールづくりの一環として、G20では、公平で公正な貿易とは何かを徹底議論し、自国通貨安政策などを行っている国に対して、不公正な政策手段の是正を求めるべきではないかと思うのです。
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この手法、どこか、統制経済に似通っているのではないかと思うのです。何故ならば、国別に明記すべき政策目標として経済成長、失業率、経常収支、金融機関の貸し出し・・・などが挙げられていましたが、どの項目をとっても、政府の政策手段では目標を達成することが困難なものばかりであるからです。目標さえ定めれば、現実が自然についてくると考えるのは幻想であって、市場は生き物ですので、政府の思惑通りにゆくとは限りません。加えて、一つの国家ではなく複数の国家の目的を同時に達成することはさらに難しくなります。各国の間で、双方の目標がぶつかり合い、温暖化ガス削減交渉と同様に、国益をめぐる深刻な対立が発生することは必至です。
かつてイギリスが、自由貿易主義を国是とし、国際経済ではその旗手の役割を果たしてきことを考えますと、統制型の手法の提案には、隔世の感があります。むしろ、政治的な合意を目指すよりも、公平な貿易ルールづくりの一環として、G20では、公平で公正な貿易とは何かを徹底議論し、自国通貨安政策などを行っている国に対して、不公正な政策手段の是正を求めるべきではないかと思うのです。
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