花の詩山の詩

花の詩(うた)山の詩(うた)へようこそ
このブログは「花と山とを友として」の続編です

ソバナの花だけで猛暑の筑波山から撤退

2015年08月05日 00時34分27秒 | アウトドアー

男体山自然研究路に咲くソバナ


同上


ソバナ、キキョウ科ツリガネニンジン属、分布、本州、四国、九州
岨菜の岨(そば)とは、切り立った崖を意味する言葉で、そのような
斜面によく生え、若葉が食用になるので岨菜の名前がつけられたという。
ほかの説もある。

高さ50~100センチになる多年草。茎葉は常に互生し、葉身は
卵形または広卵形。
8~9月に青紫色で2~3センチの漏斗状鐘形の花をつける。
花冠の先は5裂する。萼片は披針形で鋸歯は無い。
花柱の先は3つに裂ける。


トチバニンジンの実が赤く色づいていた。
この実が全て揃って赤い実をつけている姿を撮るのは
至難の業である。
たいてい、実が落ちていたり、青い実が混じっていたり
完璧なものにはなかなかお目にかかれない。


ツクバネソウの実が黒く熟して、木漏れ日に光っていた。

坊主山を経由して男体山自然研究路に入ったら、それだけで
全身汗みずくで、シャツの色が変わっていた。

全国的に猛暑日で、しかも雷雨警報も出ている。
何もそんな日に筑波山に登らなくても良さそうなものだが
気になっている花が有った。ソバナである。
ソバナの花のピークは短い。
前回登った時に、小さな蕾が出来たばかりだった。
咲いているのではないかと思うと、登らずにはいられない。

木陰のコースなのに、むっとするような熱気にあふれている。
その上、余計暑くなるようなミンミンゼミの声が降ってくる。
汗っかきの私には地獄である。
ソウシチョウまでもがピーピーピョピヨ鳴き交わして近づいてくる。

反対側から山ガールが下りてきて、さわやかに挨拶してすり抜けて
行った。
板の橋を渡り、岩壁の角を曲がると、ようやくソバナの花が有った
その株は、いくつかがピークを過ぎてしぼんだ花をつけている
ちょうど良い時期と予想したのに、少し遅かったのかな
とりあえず三脚を据えて撮影した。

そこへ坊主山でお会いしたご婦人がやって来たので、咲いてますよ
と声をかけた。
「本当だ咲いてますね」とうれしそうだった。
その先にもソバナは点々と咲いていて、玉川ホトトギスも咲き始めていた
「あそこにも、ここにも」と指さして、しばらく花談義して歩いた。

一周するというご婦人に「私はソバナを撮ったら帰ります」と告げると
「先にも咲いてるかもしれませんよ」などといたずらぽく笑う。
「そんな事言ってたら帰れなくなるので、私は帰ります。」と私も笑った。

冗談じゃなく、熱中症になる危険があったからだ。
岸壁を見上げると、イワタバコも咲き始めていたし、玉川ホトトギスも
咲いていた。
だがこれらは後でも撮影できる。
ソバナさえ撮れたら良いのだ。

男の川を下ると、珍しく延命水の水が少ない。
右の谷との合流点でようやくタオルを水に浸して顔を洗った。
何とか無事に戻れそうだなと思ったのは、そのときだった。
ズボンまで汗で変色していた。
旋回するヘリコプターの爆音がうるさい。