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大学教授キョトンC日々アラカルト便り!!
土に返りたい。
K・Y被告(54歳)が最後に書き残した言葉である。10年前までは幸せな3人家族であった。父親の死後、徐々に進行していった母親(86歳)の認知症。被告は、昨年夏に仕事を辞め、介護保険を利用し、週2回のデイサービスを受けながら、自宅で介護した。市販のおにぎりの包装紙も食べてしまうお母さん、深夜15分おきに徘徊するお母さん。昨年4月頃からは昼夜逆転。息子は、仕事にも行けず、極貧の中で、自分の食事を切り詰め、お母さんに食べさせていた。
生活保護を受けるべく、被告は決心して区役所(京都市)の福祉事務所に2度相談しにいくも、失業給付金の受給を理由に断られる。担当のケアマネジャーも心配して、区役所の生活保護担当者に事情を聞こうとしたが、個人情報に関する守秘義務を理由に一切情報提供せず。
今年2月1日。伏見区の桂川河川敷の木の下で母親は車椅子に座ったまま、なくなっていた。刃物で自分の首を傷つけ被告も傍らに倒れていた。
12月には、失業保険の給付も止まった。カードローンも限度額に達した。デイサービスの自己負担額もアパート代も支払えなくなる。1月31日に心中を決意。最後の親孝行のつもりで、京都市内を観光。そのまま、翌日早朝、桂川河川敷へ。
アパートに帰る事はなかった。
息子は承諾殺人罪で起訴。京都地裁のH・R裁判官も被告と同じ54歳。目を赤くし言葉を詰まらせる。新聞のリードには、「地裁が泣いた」と。
「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい。」との被告の言葉に、小生もパソコンの前で涙する。極貧が続く中、苦労の連続であったろうに、もう一度、母の子にと。。。
後期の公的扶助論は、この話から始めます。
数日前のNHK『クローズアップ現代』で、この問題をクローズアップしています。この会社(協会?)は、国民から集めた多額の受信料を不正にポケットに入れ込んでしまうプロデューサーなどの職員も少なくないが、こうした素晴らしい番組をすぐに作ってしまう立派な職員さんもいるのですね。恐れ入りました。ナレーターが、15年前のNHKスペシャル『2人だけで生きたかった-老夫婦心中事件の周辺-』と同じ方で、説得力があるナレーションです。
生活保護を受けるべく、被告は決心して区役所(京都市)の福祉事務所に2度相談しにいくも、失業給付金の受給を理由に断られる。担当のケアマネジャーも心配して、区役所の生活保護担当者に事情を聞こうとしたが、個人情報に関する守秘義務を理由に一切情報提供せず。
今年2月1日。伏見区の桂川河川敷の木の下で母親は車椅子に座ったまま、なくなっていた。刃物で自分の首を傷つけ被告も傍らに倒れていた。
12月には、失業保険の給付も止まった。カードローンも限度額に達した。デイサービスの自己負担額もアパート代も支払えなくなる。1月31日に心中を決意。最後の親孝行のつもりで、京都市内を観光。そのまま、翌日早朝、桂川河川敷へ。
アパートに帰る事はなかった。
息子は承諾殺人罪で起訴。京都地裁のH・R裁判官も被告と同じ54歳。目を赤くし言葉を詰まらせる。新聞のリードには、「地裁が泣いた」と。
「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい。」との被告の言葉に、小生もパソコンの前で涙する。極貧が続く中、苦労の連続であったろうに、もう一度、母の子にと。。。
後期の公的扶助論は、この話から始めます。
数日前のNHK『クローズアップ現代』で、この問題をクローズアップしています。この会社(協会?)は、国民から集めた多額の受信料を不正にポケットに入れ込んでしまうプロデューサーなどの職員も少なくないが、こうした素晴らしい番組をすぐに作ってしまう立派な職員さんもいるのですね。恐れ入りました。ナレーターが、15年前のNHKスペシャル『2人だけで生きたかった-老夫婦心中事件の周辺-』と同じ方で、説得力があるナレーションです。
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