つい五分前までセミは鳴いていました。けれど、空もかなり暗くなって、もう今日の仕事は終わりにしたようです。今は19:32pmになりました。さっきまで夕焼けっぽい空だったのに、空一面が夕焼けになるということはありませんでしたか。残念というか、心乱されなかったから、少しホッとしました。
そんなにいつも夕焼けがステキでは、私たちの心が持ちません。たまにキレイになってくれるから、「そら、心を動かさなくっちゃ!」となるわけで、いつもいつもステキな夕焼けショーを見せられていたら、心は動かなくなります。そうなると、どこかへ旅してみて、何だか違う夕方の景色を見て、少しだけ心を動かすでしょうか。
旅をしていたら、こんなところで夕暮れになってしまった、という、何とも言えない心細い、その夕焼けを誰かに伝えたくなるような? ひとりでは耐えられなくなるみたいな? 妙に人恋しい空に出くわすことがありますね。ちゃんと記憶してはいないけど、たくさんあったはずです。たくさんのステキな夕方の一つとして心の奥にしまわれるんでしょう。
どうして旅の空って、特別なんだろう。そんなに変わってないと思うし、どこででも見られるようなものかもしれませんけど、背景や光に照らされるものなどが変わると、特別に見えたりするんだろうな。
特別な夕焼けなんて、見なくていいです。信号待ちでふときれいだなと思えたら、それで満足したいです。ぜいたくをいえばキリがありません。普通の夕方の中で、何か自分だけで見つけられたらいい。近ごろは夕暮れ友だちの奥さんにも話してないけど、何とも言えない夕景って、見たと思うんだけど、これまたありふれてきたのかもしれないな。
セミたちを見習いたいです。やれるところまできっちりちゃんと声を出す。限界が来たら、さっと切り上げて明日に備える。大したもんだ。私も、明日に備えたいと思います。
明日は何をしますか? 家の片づけと、書類整理と、メダカのえさを買いに行きます。