初夏を楽しむために

　先週の日曜日、ただたけのこのために、１日費やして、安くて新鮮なのを探したんでした。そして、夜からダウンで、よくぞまあ仕事に穴を開けずに済んだなあと自分を褒めてあげたい感じですか。

　でもまあ、家族にものすごく迷惑をかけ、とうとう奥さんも調子が悪くなってきたみたい。申し訳ないです。

　あんなに探したタケノコ、母は１人で食べるのかしら……。そうだ、たぶん連休に大阪に行ったら、「あんたにもらったタケノコ、冷凍してあるし、食べる？」と言ってごちそうしてくれるかなぁ。母はタケノコが好きな人なんですね。

　私は、それほどでもないのだけれど、母がうれしいのなら、それで十分かな。



　日曜の朝は、とても元気だったような気がします。奥さんが散歩に行こうというから、それなら近所の田んぼの方を歩こうと、あちらこちらの畑やお庭を見ながら歩きました。

　私が豆ゴハンが好きなので、うちでも狭いスペースにグリーンピースを植えていて、かなりヒヨドリに若芽を食べられたんですけど、やっと三十センチくらい伸びてきたと思ったら、よそはもう１メートルを越すくらいに伸びて、花もついています。

　そうか、これがスタンダードで、うちのは伸び悩んでいたのか。知らなかった。好きで植えたけれど、たぶん生らないですね。



　アスファルトのすきまからレンゲも出ていて、生命力を感じます。植物はしたたかに生きようとしている。私も野生の端くれだから、風邪をひいたり、ハナ水を出したり、いろいろと情けない様子にはなりますが、たくましさがないなあ。これくらいタフなら、朝陽に映えるんだけどなあ。



　電線の一番上できれいな声でずっとなにかを歌っているトリがいます。望遠にして少しだけ姿がわかります。短いくちばし、灰色の体、シッポは少しだけ長い、白い羽根も混じっている、目の隈取りがある、図鑑を調べたら、イカルの仲間ではないかと勝手に想像しますが、はっきり見たわけではなくて、写真と図鑑とを見比べての判断です。

　こんなにトリが好きなら、もう少し詳しくて、絵がキレイで、ハンディな図鑑が必要です。またどこかで買わなきゃいけないですね。



　ほかには、奥さんに教えてもらった「ヒメオドリコソウ」。春の七草のメンバーのホトケノザとよく似ているそうです。私には見分けもつかないし、すぐ忘れてしまいそうです。

　かくして、私たちの朝の散歩は、わりと元気に近所の散策で１時間が過ごせた。何だかしあわせな１時間だったのに、その日の夜には転落していくのだから、人の人生ってどうなるかわからないです。

　あんなに穏やかな朝を過ごせたなら、夜も穏やかに過ごせそうなものなのに、ハナ水と頭痛と熱っぽさでグシャグシャになっていくのですから……。

　今週末は、大人しく家で過ごすのかな。どこかへ行っても、そんなに楽しいことがあるわけではないですからね。本屋さん巡りとか、庭いじりとか、そんなことしか楽しみがないのかもしれない。何しろ金欠ですから……。



　これは最近歩いてみた松阪城公園のもみじの若葉と門です。新緑が美しい。