暑い太陽は今日も空にいつづけたのに、日が沈んだら、夜になる。
今日は、奥さんが大変だったけれど、彼女が帰ってきたら、
私は何となくホッとする。
彼女が家でデーンと寝転がってくれると、
ああ、夜になったんだなとホッとする。
あんなにだるそうで、テレビを見ながら寝ている感じなのに、
夜が進行していくと、彼女は眠れなくなったりするらしい。
原因は、ボクの呼吸が止まることにあるんだとか。
上向いて寝ていると、思わず数えてしまうそうだ。
二十秒くらい息してないぞ、と思ったら、彼女は眠れなくなるらしい。
ああ、申し訳ない。上向いて寝ないようにしたいんだけど、
左肩が痛くて、左を下にして眠れなくなっている。
もう何か月そうなんだろう。
右を下にして寝るときは、普通に息しているんだろうな。
呼吸って、そんなに意識はしないんだけど、
普通にできてたらいいんだけど、
ちゃんとできているのかなあ。
危なっかしい。
そして、明け方は、今度はあれこれしゃべっているらしい。
そんな、モニョモニョしゃべってて、
ちゃんとした言葉は発してないみたいだけど、
何かを誰かに向かって話しているんだなあ。
こんな風にして、彼女の眠りを妨げている。
もう少し涼しくなったら、ひとりひとり別々に寝るんだけど、
夏限定で一緒に寝ています。
そして、彼女は眠れなくなるらしい。
申し訳ないけど、今夜もそんな夜が続くんだろうか。
夜がやって来た。少しだけ涼しい。
虫たちはほんの少しだけ小さな範囲で鳴いている。
秋は、すぐそこまで来ているのに、
夜はその気配を感じるんだけど、
朝になったら、すべては吹き飛ばされてしまう。
夜が来た。彼女はテレビを消して、
もうすぐ寝るみたい。
だったら、オラも寝ることにしよう。
寝入りばなはガーガーいびきをかくでしょうけど、
気持ちだけはおとなしく、静かに寝ることにします。