秋は来ているみたい。だから、キンモクセイは咲いて優しい匂いをふんわり届けてくれている。もうやたら感謝するしかないな。
毎日夕暮れをめがけてクルマを走らせている。山のかなたに沈んでいく太陽は、何か言いたげなんだが、うまく聞き取れないままに消えてしまう。たまにはメッセージぽい空気もあるけど、必死こいて走ってるから、わかんないや。
夏に元気だった花も、一瞬お彼岸を教えてくれた花たちもいなくなった。季節が移り変わるのなんて、そんなものだけど、それでも名残り惜しくて、ウチでは立ち枯れたままになっている。
秋は来ているみたい。だけど、何をするんだい? なんだがボンヤリしてないかい?
そうかもしれない。でも、家族やみんながしあわせならいいんだけど、世界はそうじゃないよなぁ。どうにかしたい。もどかしいんだ。ひとりで歌ってもダメさ。みんなで歌わなきゃ!