鳥インフルが見つかったら、その養鶏場のニワトリたちは、すぐ近くに大きな穴を掘って、そこに埋められてしまいます。ニュースでは「〇〇万羽殺処分」という事実が告げられます。東海地方では、愛知県の事件が報道されるけれど、たぶん、三重県も岐阜県も、たくさんニワトリは飼っているし、鶏肉もタマゴももらっていると思います。
生き物の命をいただきながら、人間は生きていくのだけれど、せめて生きている間だけは楽しく、快適に生きてもらいたいけれど、それも人間の欺瞞・わがままがもしれません。ただ、狭苦しいところでエサを食べさせられているニワトリさんたちには申し訳ない気持ちもあります。ましてや、突然の殺処分なんて、あまりにひどいけれど、冬にはそういう事件もありそうです。完璧に防止することはできないのでしょうか。
私たちの生きている生活スペースや都市部が、空洞になっているのはよく聞く話です。リニアモーターカーの工事現場では地下水の水位が下がり、井戸が枯れ、岐阜のある町では大地が陥没したなんて、何度も聞かされています。工事の主体のJR東海さんは、万全の措置を講じながら、工事を進めていきますと宣言されると思いますが、「静岡の南アルプスと地下水問題が済んだと思ったら、今度は岐阜県かよ!」なんていう声は聞こえないけど、思っているだろうな。でも、新しい高速鉄道というのは、トンネルを掘りまくるし、地面には空洞がたくさんできますね。恐ろしいことです。
昨日、おとといの埼玉の八潮市の道路の陥没は、どんどん穴が広がっています。下水は大丈夫ということですが、「ネット回線はつながりにくくなっています」とか、「流れ込んだ水を汲みださないと作業が始められない」とか言われています。でも、重機を持ち込もうとしても、地面が次から次と陥没するようでは、とても作業は進められないでしょう。
ああ、74歳の運転手さんは、トラックごと穴に入り込んだ時、「さあ、しばらくは救出まで待つことにするか」という気持ちだったと思いますが、今となっては自分がこんなところに落ちてしまったことを悔やんでおられるでしょうか。そんなの不可抗力なのに、どうして? なぜそこにいたの? 悔やんでも悔やみきれないです。
私たちは、そんな危なっかしい地面を頼りに生きているんですね。私の今の生活も、きっとそんなものかもしれない。落とし穴はあちらこちらに用意されている。たまたまそこに落ちなかっただけで、明日はどうなるかわからないのです。だから、せめて今、楽しく大事に生きていきたい。
【焚書坑儒】という言葉がありました。学者が政治的迫害を受け、学問が弾圧されることのたとえ。という意味になるでしょうか。これは、秦の始皇帝の34年(前213年)、丞相(じょうしょう)の李斯(りし)さんの建策によって行われた書物焼却策と、翌35年、方士(占い師?)にだまされたことをきっかけに行った学者穴埋め事件という二つの学者への迫害。始皇帝の思想統制の一つでしたけど、穴埋めにするというところがつながっていますが、もう少し勉強して、書き直します。
穴はたくさんあるみたいです。見えないけれど、たくさん作られています。そう、北陸新幹線も新たな穴を作るみたいです。いや、経済政策としてたくさんの穴を作っているんでしょうね。私たちは税金をつぎ込んで、穴ぼこと武器を買い込んでいるらしい。コントロール不能の原発も養わなきゃいけないし、大変です。