突き抜けた世界へ行きたいな、自分はなかなか突き抜けてないから。
突き抜けた世界って、どんななんだろう。
先日、見に行った佐伯祐三さんは、短い生涯だったし、本人としてはもどかしい日々もあっただろうけれど、今となっては突き抜けている気がする。
私たちは、特に大阪人としては、佐伯祐三さんを高く評価するのだけれど、世界的にはどうなんだろう。
上手くもないし、粗削りで、人の息づかいみたいなのが感じられないじゃないの! とか言われそうです。確かに、佐伯祐三とは何か、というのは、なかなか伝わらないかもしれない。
でも、模索している姿が伝わります。彼は、こんなじゃいけない。もっと自分のものをつかみたいと必死になっている格闘が伝わる。
マネして描いた私なんて、ペイントですから、全くマネにも何にもなっていない。
祐三さんのはとんがっている。屋根の線だって違うし、こちらに飛び込んでくる迫力が違う。
表紙の壁画を見てみたら、これは湯島ちょこという銭湯アイドルのサインがあります。此花区の千鳥橋あたりの銭湯の表にある壁画です。
これは、ノスタルジック風かなと思ってたら、アイドルさんの作品だったんです。一つの世界ではあります。突き抜けているんでしょう。
この前大阪で見せてもらった小川雅章さんの絵。これは、写真だけど、絵そのものは、もう突き抜けているし、ものすごいインパクトがあるし、この世界に入れてもらいたくなります。
何しろ、写真よりも実物の方が細やかで、写真で見るのとはまた違うなと思ったものですが、ずっと追い続けておられる世界だから、説得力があります。そして、ワンコさんがやさしい。
大阪の此花区の独立系書店のシカク、というところのギャラリーで見せてもらいました。やはり、ここも、このお店そのものも、今の世の中の流れではなくて、自分たちの手作りのものをこしらえていこう、という気持ちの感じられるお店でした。
だから、そのギャラリーで展示された小川さんの絵も、大手の芸術家が作るものではなくて、そんなに商業ベースに乗っていない。あくまでも自分流のようでした。
自分の道を見つけていくこと。簡単なことではありませんけど、知らない間に何かに没入できていたらいいな。
私も、いつもながら、足りないけれども、やって行きたいと思うのです。いろんな突き抜けてる人たちに励まされている、自分も何かやらなきゃ、と思いつつ、なかなか何にもできないけど、やらなきゃと思うのです。
今日はくもりで、昨日みたいにしんどいことはないでしょうか。昨日はしんどかった。まだ六月というのにな。