石坂洋次郎さんは1900年生まれ、1986年の10月7日に亡くなられています。
孫引きはよくないけど、たまたまネットで見つけたのをそのまま貼り付けて今朝の記述にしたいと思います。
1966年、「健全な常識に立ち明快な作品を書きつづけた功績」が評価されて第14回菊池寛賞を受けたということだそうです。菊池寛賞というのは、どんな人が受賞しているのか、イマイチイメージが湧かないですけど、表彰された。作品ではなくて、業績が認められた。それから後の20年も活動は続いたはずだから、本人にとってはその通過点だったでしょうか。
石坂さんご自身は「健全な作家」というレッテルに反発していたそうで、受賞パーティの席上でこんな風な話をされたんだとか。
「私は私の作品が健全で常識的であるという理由で、今回の受賞に与(あずか)ったのであるが、見た目に美しいバラの花も暗いじめじめした地中に根を匍(は)わせているように、私の作品の地盤も案外陰湿なところにありそうだ、ということである。きれいな乾いたサラサラした砂地ではどんな花も育たない」
健全とか、青春映画向きの作家とか、世間の見方に反発したくなることはあったでしょうね。それにしても、高校の先生からよくぞ転身できましたね。弘前出身でそちらで先生をされて、県をまたいで秋田の横手に行かれてそこで女学校の先生をされたんだとか。十数年の教員をして、そこから小説を書き始めたんですね。
だから、若者に向けて何か書きたい、みたいな気持ちもあったかもしれません。今度、秋田の横手市の記念館でも見に行きたいなと思いました。旅の計画をあれこれ練らなきゃいけないな。
今日の夜、大阪の実家に行き、木曜・金曜と過ごしてきます。金曜には復活します。何か面白いものでもあればいいけど、私の面白いものって、いったい何だったのかどうか? みなさま、台風に注意して過ごしましょう。