甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

グレムリン 1984

2021年12月26日 14時59分25秒 | だいたい映画、ときどきテレビ

 昨日、夜にBSで放映してたのを録画で見ました。1984年の映画だったそうです。たぶん、「グーニーズ」と二本立てで名画座で見たはずです。何だか懐かしいです。「グーニーズ」も好きでしたけど、「グレムリン」はもっと好きでした。

 80年代はガチャガチャしていて、おかしな時代でした。楽しかったんですけど、あのガチャガチャとした時代は、今考えると、わりと穏やかで、家族を大事にしていたのだなと思いました。それが今の感想ですか……。

 よくわからない感想だな。何が言いたいんだろう。



 主人公ビリーのお父さん、この人が発明家で、自らのつまらない発明品を売り歩いている。ここからお話は始まります。もちろん売れないけど、お父さんはビリーにクリスマスのプレゼントを探すために、チャインタウンにやって来ます。そこでグレムリンを見つけて、200ドルで購入します。お父さんとしては奮発したんじゃないかな。ウサギよりも高い感じです。

 さて、そうなると、ビリーって小さい子なのかなと思ってたら、なんと銀行にお勤めしていました。自分の受付窓口の下には愛犬を待機させているし、愛車はワーゲンのビートルでエンジンがかからないようです。ビートルって、そんなポンコツでしたっけ? ビリーは少しだけルーズな若者です。80年代的にセーターを着て、防寒は赤いダウンのコートでした。

 お隣りのオジサンは、「やはり外国産のものはダメだねえ。外国産のものにはグレムリン(小悪魔)が住みついてるよ。気をつけなくちゃ!」なんて言う、昔気質のオジサンです。技術屋さんで、重機を操る仕事をしている。よく飲むし、「飲酒運転はダメよ、歩いて帰りなさい」とフィービー・ケイツさんに注意されたら歩いて帰るし、素直なんだけど、お金儲けは上手ではない感じです。

 でも、歩いて帰れるところにすべてが詰まっている町のようでした。このささやかさと完結感はなかなかです。今だったら、小さな町にいるのはイヤだなんていう価値観の方が大きいと思うんだけど、「グレムリン」の世界は、とてもコンパクトでした。



 当時のアメリカは、日本からの製品の波を受け始めてたんですね。それが韓国や東南アジア、そして、巨大な中国へと変わっていきました。今では必死になって中国製品をストップさせようとするけれど、逆にストップされたら、何も動けなくなる事態へと追い込まれています。37年の歳月を感じたりしました。

 今ではグレムリン(外国からの工業生産物)なくしては、アメリカという国の動きがストップしてしまうんだから。

 でも、アメリカは独自で動く部分も持ってるでしょうね。さて、日本は中国なしでやっていけるのかどうか、どれだけ中国に依存しているのかどうか、それさえ分からないくらいに、日本の中に中国の力が入り込んでいると思います。土地だってどれらい中国資本に買い取られているのか、全体像がつかめないくらいに中国の力は入り込んでいるでしよう。

 1984年当時、「Japan as No1」みたいな気分でいた私たちは、アメリカの人たちがうろたえてるんだなと上から目線で映画を見ていたでしょうか。今となっては、ワーゲンも、中国も、チャインタウンも、相変わらず元気で活力があるように見えるのに、日本だけが活力を失っていて、少し時代の悲哀みたいなものも感じたりします。

 1984年の日本は、ゆとりを持ってアメリカの映画を見てたでしょうか。今はどうなんだろう。今のアメリカ映画は、素敵なところだなと思わせてくれる作品って、あるんだろうか。ちゃんと見てないから、何とも言えないかな。



 流れる歳月の間に、私たちの国はしぼみ始め、気づけば借金だらけです。国の10000兆円の借金というのは、624万円の年収の人間が1億円の借金をかかえているのと同じ状態なんだそうです。

 とても返せそうにない感じで、これからずっと借金を踏み倒すんでしょうか。私にはとても返済計画に関わることはできないけど、これからの若い人たちにすべてをゆだねるしかないですよねえ。無責任で申し訳ない感じです。だれがこんなことを始めたのか、どうして国家としての借金を許すようにしたのか、それもこれも私たちが今さえよければよいと認めてきたことになるんでしょうね。悔やんでも仕方ないか……。

 日本に対する感傷は、いくらしてみてももう遅いです。どうにもならない感じです。とにかく、1984年のアメリカの家族でしたね。

 

 ビリーは銀行にお勤め、同僚にはフィービー・ケイツさんがいて、彼女のことが少し好き、その彼女は、銀行のオーナーの不動産業の未亡人さんが手当たり次第に借金のかたにお店をつぶし、自分の銀行だけが儲かればいいと考えている。気に入らない職員はすぐに解雇するし、気に入らない犬はすぐに保健所に送る。

 とはいうものの、この未亡人さんも家族的には恵まれず、家の中はネコだらけで、階段の上り下りもちゃんとできないくらいに足腰は弱っているようでした。やがてグレムリンに襲われて、命を落としたということになってしまいます。

 また、ビリーさんのお父さんは、本当に家の中につまらない発明品をあちらこちらに置いていて、自動遠隔電話、万能ジューサー、その他、もっといろいろな発明品を置いていました。普通なら、「お父さん、あの機械、全く使えないよ」とか、「もう少し改良したら」とか、「いい加減、こんなつまらない発明はやめて」とか言えばいいんだけど、どういうわけか、お母さんもビリーくんも言わないで、お父さんを許すというか、やりたいようにやらせていました。

 どうしてあんなだったんだろう。あれは80年代アメリカの夢だったのかなあ。その夢の中から、新たなアメリカが立ち上がっていくのかどうか。私には先が見えなかった。




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