臼杵の石仏って、国宝になったそうですけど、それ以前から一度行ってみたいと思っていて、2018年の年末、やっとこ見に行くことができたんでした。
ここを知ったのは、小さい頃、デパートの観光展かなにかで、ここのパンフレットをもらったことがあって、それから知ってはいましたし、どんな感じなのかなというのはわかっているつもりでした。
そのあと何十年も時間は経過して、いつの間にか自分はオッサンになっていました。日豊線には乗って、臼杵の町を通り過ぎたことはあったかもしれませんが、石仏を見にここの駅で降りて、バスに乗ってわざわざ見に行くというのはできてなかった。
2018年だって、本当ならクルマで来たいところでしたが、18キップの旅で、四国の高松からとことこ電車に乗って八幡浜、そこからフェリーで数時間、たどり着いたら夕方で、石仏はバスに乗って行くらしい、というのをやっとつきとめました。もっと前から調べておけばよかったのに、行き当たりばったりで、駅前のバス乗り場で時間を調べて、それでやっとメドが立った。
バスはこの川に沿って上流に向かうようでした。30分くらいバスに乗るらしいのですが、どれくらいなのか、だいたいの感じがつかみたかったんだと思います。そして、バスは帰りはすぐにはないかもしれないな、という感触はあったんだと思います。
有名な古薗石仏さまにもご挨拶できて、お祈りさせてもらいました。でも、カメラの電池がなくて、何だか往生したんでしたよ。もう忘れたけれど。
朝いちばんに着いたので、他には誰もいなくて、後から続く人たちはいたけれど、年末に石仏を拝みに来ようという人はそんなにいなかったのです。
もっと思う存分に見られて、思う存分に下手くそ写真を撮れたらよかったけれど、臼杵からカゴシマの指宿まで18キップで行かなくてはならないし、ただ臼杵と延岡の間は普通電車がほとんど走ってなくて、ここの間だけは特急に乗らなきゃいけなくて、その時間もあって気分的には焦っていました。
それで、とりあえず見たという感触がつかめたら、歩いて駅まで戻ろうと決めていたので、トコトコ歩きを始めたんでした。
だから、今度こそは、クルマで出かけて、とことん撮りたいし、外光が当たる仏様を見たいけど、たいていは覆い屋ができていて、野外の石仏ではなくなっています。
それでも、仏様たちに向かい合いたい。私みたいなものでも、少しだけ何かを与えてくださるのではないか、そう思ったりしますけど、そんなに甘いものではないかな。いや、きっと優しく迎えてくださる、そう思っています。
いつ行けるだろう。いつでも行きたいけど、簡単ではないですね。でも、行くのだと思っていたいです。