甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

文庫カバーはステキだった! その1

2014年08月10日 11時37分11秒 | 本と文学と人と

 今思うと、新潮文庫のカバーはステキでした。本屋さんの名前が入っていて、新潮社が作成してあげたのかもしれません。色合いもいいし、いい加減な紺のカタチもいい。でも、中学生の頃はこのカバーだとガクッときた記憶があります。若い頃はもっとわかりやすいのがいいのでしょう。



 近鉄百貨店のブックカバーは、よくはわからないけど、芸術っぽくって好きでした。中学生の頃、石坂洋次郎をたくさん読んで(たぶん当時見ていたドラマの原作がそうだったのかも……)、たまたま近鉄で買うことが多かったので、マジックで書名を書いて、ズラッと並べて、「石坂洋次郎は近鉄で買う」みたいな感じになっていました。そんなことどうでもいいのに、当時はそうでなければいけませんでした。

 しばらくしたら、それも飽きて、他の人を読むようになるのですが、カバーも統一して、会社も角川か新潮しかないわけですが、どちらかになるようにしていたような気がします。



 70年代後半から、角川春樹さんが社長になって、角川文庫は変わりました。どんどん仕掛けて、ジャンジャン売る。イベント・特集なんでもこいの感じになりました。そして、私は反発してなるべく角川系を買わないようになりました。でも、柳田国男さんの作品は、ここにしかなくて、これまた角川でそろえて並べました。そして、全然読もうとしない。好きなのに、どうして読まないか? それは難しいからでした。全然頭に入らなかった。



 今はなくなってしまったナンバブックセンター! ここの4階だか5階だかは、マニア向けの本がいっぱいで、たまに時間があるときには、ここで時間をつぶすこともありました。何かを買った記憶はないけれど、ひょっとして小津安二郎全集はここで買ったかもしれません。待ち合わせにも最適だったのになあ。




 ナンバの近鉄ビルの地下1階にあったヒバリヤさん。今も本拠地の布施にはあるみたいで、近鉄の高架から眺めるだけだけど、昔はナンバにもヒバリヤさんがありました。あまり広くはなかったけれど、すぐ電車に乗るときには、ここでサッと何かを買いました。

 そうでした。中学の時の塾のともだちで、高校に入ってからは年賀状だけの付き合いだった東大阪の子に会ったのも、やっぱりここでした。細々と関係は続いていたのに、その彼の突然の訃報には驚きました。自分も結婚したばかり、彼も結婚したばかりだったのに、どうして亡くなったのか……。

 詳しいことは何もわからないまま、お葬式にも出ないで、ただ彼の死をしんみり嘆きました。当時新婚の妻は、「この人だれ?」と聞いていましたが、うまく説明できませんでした。全く音信不通だけど、彼はともだちだったのです。



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