甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

大林監督と「ときをかけるオジサン」

2020年06月11日 22時06分17秒 | だいたい映画、ときどきテレビ

 調べてみたら、1984年の7月21日放送の「今夜は最高」だったそうです。

 ここにゲストで大林監督は出ておられたそうです。お話、歌、そしてコントは「ときをかけるオジサン」でした。タモリさんと荻野目慶子さんの3人でミュージカル仕立ての「時をかける少女」やその他の大林作品のモチーフを使って、最後は、倒れてしまった慶子ちゃんに、「大丈夫?」「あんじょう、おきばりやす」とか、わけのわからん声掛けをして、女の子に「気をかけるオジサン」というオチにしたんでした。それからすぐに3人の歌というふうにコーナーは変わる、という感じでしたっけね。録画して何回か見たのかな。

 たぶん、VHSには録画したと思うんだけど、そのテープはどこにあるかわからないし、今となっては見つかっても簡単には見られないし、記憶だけが頼りなんてね。何だかもどかしいけど、番組はおもしろかったという記憶はあります。斎藤晴彦さんのはyoutubeに動画が出てるけど、監督のは動画になっているのかどうか……。

 「今夜は最高」のちょうど1年前、1983年の「時をかける少女」は大ヒットしています。その前後の「転校生」「ふたり」「さびしんぼう」監督の出す作品すべてがヒットするという、監督の絶頂期の時代がありました。少し女の子を主役にするパターンが多くなりすぎて、私は少しずつ遠ざかっていったのですが、一つのピークだったと思われます。

 それから、今年の4月に亡くなるまで、監督は何十年も映画を作り続け、きっとその中にはいい作品もあるのだと思われます。でも、最近は遠ざかっていたので、接するチャンスがないし、これからチャンスを待つしかない感じかな。監督さんには、何だか申し訳ない。おもしろいとこだけをかじって、あとはホッタラカシだったんですから。今さらだけど、ご冥福を祈り、機会がある度に、しみじみ見させてもらおうと思います。

 「時をかける少女」は原作も読んだし、映画も見たし、知世ちゃんは好きだったからLPも2枚くらい買いました。CDの時代にはもう買いませんでしたけど、かなりお気に入りではありました。なのに、「彼女をスキーに連れてって」とかの時代になると、もう知世ちゃんにも興味がなくなってたはずだから、私って移り気なヤツでしたね。本当にあてにならないです。

 とにかく、原田知世ちゃんのデビュー作品で、尾道や竹原の町にぜひ行ってみたいものだと思いました。それ以前に、小津安二郎さんの「東京物語」で取り上げられてはいたけれど、こんなに魅力的に伝えられると、自分の足で歩き、見てみたいということになり、1984年くらいに、彼女と行きましたっけ。

 そうしたら、坂の多い街のあちらこちらを歩いていて、「う? ここネコしっこの匂いがする通りだ」と彼女に指摘されると、ネコなんか飼ったこともないし、別にネコのおしっこに興味なんてなかったけれど、町の匂いの一つとして、興味を持ち、かぎ分けられるように少しずつ勉強していきましたっけ。

 そんな尾道へ、いざなってくれた作品でした。

 小津安二郎さんだけではなく、好きだった林芙美子さんの「風琴と魚の町」という短編の舞台にもなっているし、文学の香りもするし、ネコしっこの匂いもするし、ラーメンだって有名だったし、そう高校生の時、岡山城を見て、福山城から、広島城を見るまでは夜行列車に乗っても寝ないで、2時3時まで必死になって暗い外を見てたと気があったけれど、その時突然、川のような海沿いに走り抜けていくのが見えたら、尾道だとうれしかったこともありましたっけ。

 なんだかんだで、ずっとあこがれてた町が、大林監督の力で、映画の町にもなりました。そして、ぼくたちは訪ねた。すべては1983年の「時をかける少女」からボクの中では始まり、1984年の「今夜は最高」でエンターテイメントになり、実際に訪ねたら、思い出の町にもなりました。

 そんな恩人の監督さんは、先日亡くなられた。しばらく、何も書けてなかったけれど、今日少しだけ書けました。また、これから、機会がある度に書いていくことにします!


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