お仕事の帰りに、近所で一番大きな本屋さんに行きました。いつだったか、名前が新潟の日用雑貨チェーン店の名前に変わって、もう何年か経過したように思われます。
いつもの年なら、鉄道系のカレンダーをぶらさげるのに、今年はそういうのを手に入れることもできなくて、仕方なしに月齢の絵が描いてあるカレンダーにしました。
太陽は、それなりに早くなったり、遅くなったり、暑くなったり、寒くなったりするんですけど、そういうのはまあ見たら分かるし、今夜の月はどんな月だったのかとか、そんなことが知りたくて、そういうのが一目でわかるカレンダーにしました。
鉄道系と月の満ち欠けカレンダーは、中高年には大事なんです。
若い人なら、そんなことはどうでもいいことなんだろうけどな。
まあ、私だって、お月さんが何時に出て、何時に沈むとか、そういうことには割と無頓着です。自分が見たものがどうだったのか、それを確かめるだけです。いつも見られるわけではないですから。
もっとお月さんの様子とか、お月さんの色とか、海から浮かぶ姿とか、そういうのも知ることができたらいいんだけど、そこまでではないんでした。
お月さんのカレンダーは1300円くらい。そして、他には川端康成さんの小説って、出てるんだろうかと見に行ってみたんです。もちろん、文庫本で、大きな活字で、できたら、注とかついてたらうれしいんだけどと、探してみました。
ここは、すべての日本の作家さんが五十音順に並んでいます。「かわばた……、あれ、ない。1冊もない!」
文春、講談社、河出、角川、集英社こういったところが川端さんの作品を文庫にしていないのは当たり前です。
ひょっとして、岩波は岩波文庫のコーナーかな。それにしても、新潮文庫で川端さんはもう出してないんだろうか。それとも、ここの本屋さんはもう仕入れてないのかも……。
日本の作家のコーナーにはありませんでした。岩波文庫のところに、「雪国」が一冊だけありました。新潮文庫はどこ? と見てみたら、芥川さん、川端さん、太宰さん、谷崎さん、宮沢賢治さん、三島由紀夫さん、夏目漱石先生、こうした文学者だけまとめて置いてあるところに、新潮文庫の川端さんがいくつかありました。
それにしても、だったら、志賀直哉さんは? 森鴎外さんは? 星新一さんは? 井上靖さんは? 有名文学者のコーナーにはこれらの作家さんの作品はありませんでした。
星新一さんは「ほ」のコーナー、志賀直哉さんはあったのかどうか? 鴎外さんとか、樋口一葉さんとか、もう探しませんでした。
わざわざ、そうした作家さんの本を買おうということはもうなくなったんですね。こうした作家さんたちは、ネット空間の中でマニアの人たちに時々見てもらうだけになるんでしょうか。
残念だけど、志賀直哉さんも、大きな活字で見せてもらうことはこれからあるのかどうか。鴎外さんは大きな活字になっても敬遠されるかも。一葉さんは、活字はダメだから、耳や朗読や、そういう新しい形で触れてもらうしかないのかな。
みんなが読まないということは、歴史の闇に消えてもいいのかもしれない。
消えてなくなるかもしれないし、誰も振り返らないかもしれない。だったら、ヘソマガリの私みたいなものは、消え去った作家さんたちを蘇らせる方法を考えていきたいです。
私、わりとニワトリのエンブレム好きなんだけど、だから、フランスチームも好きなんだけど、今はそんなことを言っている場合ではないですね。
みんなが国際試合に沸き立つ日はいつか来るとは思います。でも、今年の夏の日本ではないという気がします。みんなで少しずつそういう心構えを育てていかないといけないな。
ツイッターのお友だちから、画像を借りてきました。これは見てビックリでした。ほれぼれしました。たまたま撮れたお月さんと海のキラキラだそうですけど、そんなに簡単に撮れるわけではないです。すごいです。