今から30年くらい前、結婚する前くらいから、ビアホールに行くのは大人の楽しみになりました。
次から次とジョッキを空けていくのはとても誇らしかった。あまり飲めないのに、いろんな種類のビールにチャレンジし、ただ生がいいという方たちのひんしゅくを買いつつ、あれこれ手を出したものです。
御堂筋を梅田から少し下った道の真ん中に、アサヒのビアホールがあって、みんなとここに行けたら、私はしあわせでした。奥さんとは、1回行っただけかもしれない。もっと連れて行ってあげたらよかったのに、あまり行っていません。
サッポロのビール園には、1983年に奥さんと行きましたっけ。そんなこんな楽しい思い出ですね。とにかく、そういうところに行くと、黒いビールがとてもおいしかったのです。
だから、何か記念日だったり、うれしいことがあったりしたら、とっておきの黒ビールで乾杯するのです。キリンさんからも黒ビールは出ていますが、濃さが足りません。ただ黒いだけで、味わいがないような気がしました。
味わいというのは、微妙な表現ですね。甘さと苦さと、シャープさと、ビールのこくと、そういうのがミックスされたのが黒ビールで、これをビアホールで飲むと、それはそれは豊かな時間を過ごしている充実感がとにかく広がります。ジョッキ1杯でしあわせなんですから、これとチーズやソーセージもあれば、もうそれですぐ帰宅してもいいくらいです。
それから、おしゃべりしたり、気分が盛り上がったり、いつもと違う自分になれたり、何かワンランク自分が偉くなったような気持ちになります。でも、すぐにただの日常にもどります。でも、不思議と二日酔いなんかしないような、何だか軽やかな気分じゃなかったかな……。やはり黒生はしあわせの始まりでした。
ああ、それなのに、アサヒさんは黒生はなくすそうです。ビアホールに行っても、もう飲めないんですね。残念です。そりゃ、アサヒさんはスーパードライに専念するというのはわかります。でも、会社の幅として、アサヒさんは「黒生」というカードを持っていてもいいのになと思います。中国のビール会社を合併しようとしたり、企業戦略にあけくれていたら、今度は逆に中国から魔の手が及ぶかもしれない。自分たちの足もとを固める方法として、「黒生」放棄なんですかね。
話は変わりますが、スーパードライの赤とかを作ればいいのに。スーパードライに黒を用意してくれたときもありましたが、あれはいつもとちがった、妙な黒でしたし、昔ながらじゃダメなのかな。ダルビッシュくんとかCMに出ていたけれど、ダメになったんですね。売れ残ってドラッグストアでは処分品になっていました。何だかかわいそうでした。パッケージもドライを裏返しただけで、何だかウソっぽかった。
赤はこれからブームになってもいいのに、と大阪の弟と話をします。でも、私たち兄弟がズレているのか、赤のビールは流行になりません。サッポロさんがエビスと第三のビールで時々出すくらいです。……それに私たち兄弟は飛びついています。
今日、沖縄に6年間勤めていて、今年の春、三重県に戻ってきたのだという方と話をしました。とてもビックリで、糸満・浦添・宜野湾・名護のあたりに住んでいたということでした。それを聞いて、とてもうらやましかったのです。
浦添はオリオンビールの本社があるみたいだし、名護は工場があります。名護の工場近くにも住んでいたことがあるということでした。だったら、オリオンに行って、飲んだりした? とか訊きたかったんです。
でも、そこまでは訊けなかった。また、今度チャンスがあれば訊いてみたいと思います。
それほどにオリオンビールは憧れの的です。右側のオリオンビールがメインで、こちらは200円前後。アメリカのミラービールとか、バドワイザーとかと変わらないような軽い味です。
だから、私はそれほど愛飲していない。ところが左側のサザンスターは1本百数十円で、たまに三重県のオークワさんのというスーパーで売ってたりします。いつも入るわけではなくて、季節的に回ってくるようです。
見つけたら、私は貧乏なのに6本入りを買っちゃいます。どうしてなんでしょう。オリオンなので、同系列の軽さはあるのです。でも、それに加えてさわやかさと、何かあるぞ、わからない、何だろう、とにかくウマイ、と思ってるうちに、350mlで簡単に酔っぱらってしまいます。
軽いし、さわやかで、のどごしがよくて、余計な味付けがないので、何かゴクゴクしているうちに、すぐに飲み過ぎてしまって、サザンスターの世界に取り込まれてしまうのでしょう。飲み出したら、何も食べないでゴクゴクしてしまうような、こちらを無防備にさせる、余計なことを考えさせない、スッと体に入り込んでしまう巧みさがあるようです。
オリオンの他の種類もいくつか試してはみましたが、この伸びやかさはサザンスターが1番です。でも、沖縄でもなかなか見つからないし、夏に三重県のスーパーで、季節限定でみつかるみたいです。まるで沖縄のビールじゃないような売られ方をしていますが、とにかくいいですね。
でも、来年まで会えないです。うちに1本だけ残っているだけです。もう何ヶ月も経っているから、味は落ちたかもしれないですけど……。
次から次とジョッキを空けていくのはとても誇らしかった。あまり飲めないのに、いろんな種類のビールにチャレンジし、ただ生がいいという方たちのひんしゅくを買いつつ、あれこれ手を出したものです。
御堂筋を梅田から少し下った道の真ん中に、アサヒのビアホールがあって、みんなとここに行けたら、私はしあわせでした。奥さんとは、1回行っただけかもしれない。もっと連れて行ってあげたらよかったのに、あまり行っていません。
サッポロのビール園には、1983年に奥さんと行きましたっけ。そんなこんな楽しい思い出ですね。とにかく、そういうところに行くと、黒いビールがとてもおいしかったのです。
だから、何か記念日だったり、うれしいことがあったりしたら、とっておきの黒ビールで乾杯するのです。キリンさんからも黒ビールは出ていますが、濃さが足りません。ただ黒いだけで、味わいがないような気がしました。
味わいというのは、微妙な表現ですね。甘さと苦さと、シャープさと、ビールのこくと、そういうのがミックスされたのが黒ビールで、これをビアホールで飲むと、それはそれは豊かな時間を過ごしている充実感がとにかく広がります。ジョッキ1杯でしあわせなんですから、これとチーズやソーセージもあれば、もうそれですぐ帰宅してもいいくらいです。
それから、おしゃべりしたり、気分が盛り上がったり、いつもと違う自分になれたり、何かワンランク自分が偉くなったような気持ちになります。でも、すぐにただの日常にもどります。でも、不思議と二日酔いなんかしないような、何だか軽やかな気分じゃなかったかな……。やはり黒生はしあわせの始まりでした。
ああ、それなのに、アサヒさんは黒生はなくすそうです。ビアホールに行っても、もう飲めないんですね。残念です。そりゃ、アサヒさんはスーパードライに専念するというのはわかります。でも、会社の幅として、アサヒさんは「黒生」というカードを持っていてもいいのになと思います。中国のビール会社を合併しようとしたり、企業戦略にあけくれていたら、今度は逆に中国から魔の手が及ぶかもしれない。自分たちの足もとを固める方法として、「黒生」放棄なんですかね。
話は変わりますが、スーパードライの赤とかを作ればいいのに。スーパードライに黒を用意してくれたときもありましたが、あれはいつもとちがった、妙な黒でしたし、昔ながらじゃダメなのかな。ダルビッシュくんとかCMに出ていたけれど、ダメになったんですね。売れ残ってドラッグストアでは処分品になっていました。何だかかわいそうでした。パッケージもドライを裏返しただけで、何だかウソっぽかった。
赤はこれからブームになってもいいのに、と大阪の弟と話をします。でも、私たち兄弟がズレているのか、赤のビールは流行になりません。サッポロさんがエビスと第三のビールで時々出すくらいです。……それに私たち兄弟は飛びついています。
今日、沖縄に6年間勤めていて、今年の春、三重県に戻ってきたのだという方と話をしました。とてもビックリで、糸満・浦添・宜野湾・名護のあたりに住んでいたということでした。それを聞いて、とてもうらやましかったのです。
浦添はオリオンビールの本社があるみたいだし、名護は工場があります。名護の工場近くにも住んでいたことがあるということでした。だったら、オリオンに行って、飲んだりした? とか訊きたかったんです。
でも、そこまでは訊けなかった。また、今度チャンスがあれば訊いてみたいと思います。
それほどにオリオンビールは憧れの的です。右側のオリオンビールがメインで、こちらは200円前後。アメリカのミラービールとか、バドワイザーとかと変わらないような軽い味です。
だから、私はそれほど愛飲していない。ところが左側のサザンスターは1本百数十円で、たまに三重県のオークワさんのというスーパーで売ってたりします。いつも入るわけではなくて、季節的に回ってくるようです。
見つけたら、私は貧乏なのに6本入りを買っちゃいます。どうしてなんでしょう。オリオンなので、同系列の軽さはあるのです。でも、それに加えてさわやかさと、何かあるぞ、わからない、何だろう、とにかくウマイ、と思ってるうちに、350mlで簡単に酔っぱらってしまいます。
軽いし、さわやかで、のどごしがよくて、余計な味付けがないので、何かゴクゴクしているうちに、すぐに飲み過ぎてしまって、サザンスターの世界に取り込まれてしまうのでしょう。飲み出したら、何も食べないでゴクゴクしてしまうような、こちらを無防備にさせる、余計なことを考えさせない、スッと体に入り込んでしまう巧みさがあるようです。
オリオンの他の種類もいくつか試してはみましたが、この伸びやかさはサザンスターが1番です。でも、沖縄でもなかなか見つからないし、夏に三重県のスーパーで、季節限定でみつかるみたいです。まるで沖縄のビールじゃないような売られ方をしていますが、とにかくいいですね。
でも、来年まで会えないです。うちに1本だけ残っているだけです。もう何ヶ月も経っているから、味は落ちたかもしれないですけど……。