甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

香歩さんと邦子さん、カゴシマつながり?

2021年09月30日 21時02分37秒 | 本と文学と人と

 久しぶりに普通の本屋さんに行きました。交通新聞社のハンディ版時刻表の8月号が残っていて、表紙には「長年のご愛顧ありがとうございました」と書かれていました。

 コロナの流れの中で、人知れずなくなっていく雑誌の一つになるんでしょうか。電車でどこかに行く時、何度も買わせてもらいました。大きいサイズのものは荷物になるので、なるべく軽いものと思って、新書版の時刻表を買うこともありました。

 もう9月号はないんですね。今思ったのは、記念に買っておいても良かったかなというところですが、たぶん、買わないし、買いに行く機会がないでしょうか。なかなか本屋さんというのも、足が向かないところになりました。もうずっと余白のない、淡々としたコテコテの日常だけだし、旅というのもしていません。

 それで、買ったものは、文庫本2冊だけ。

 一つは、向田邦子さんの「思い出トランプ」(1980 新潮社)でした。この作品で第83回の直木賞を取ったのだそうです。もう41年経過しています。向田さんはその翌年に飛行機事故で亡くなってしまうから、亡くなってからも40年で、この本はたぶん、うちの奥さんが結婚する時に東京から持ってきた本たちの中の一冊でした。

 文庫の新刊として出たくらいからの初版本が確かどこかにあったはずなのに、探してみたらないので、改めて買っておいて、気が向いたら読んでみようと思ったんです。新しい本より、つい古典を買ってしまいます。お金があれば、文字の大きい漱石の「草枕」を買おう、とも思ったんですが、止めてしまった。

 文庫としても長生きで、もうスタンダード・古典としての風格もあります。
1981年に単行本が出て、1983年には文庫本になった。それから版を重ねて、今日買ってきたのは2021版の94刷だそうです。

 またいつか、何となく読みたくなった時に取り出してみましょう。向田邦子さんはうちの奥さんの専門だから、彼女の書棚にでも置いておかなくてはいけないかな。いつでも読めるから、なんとなくそんな気分になったら読みます。



 もう一冊は、10月1日(明日付け!)発行の、梨木香歩さんの新潮文庫の「鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布」、2013と2020に出た本の合冊なんだそうです。

 小説家ではある人ですが、旅したところとか、取材した地名とかのエッセイになっているようです。私のなじみの土地もあるみたいだから、それじゃあ、買ってしまおうと、奮発して2冊買いました。

 レイチェル・カーソンさんの「センス・オブ・ワンダー」というのが最近新潮文庫で出たから、それをのぞきに行こうと思って、何か月ぶりかで本屋に出かけました。その本もあったけれど、もしや、これは読まない雰囲気があるなあと、自分との相性を考え、やめにしました。

 それで、ある程度可能性のある2冊にしたようです。他にも欲しい本はありましたが、もちろんお金がないので、これだけにしました。

 意気込んでいった割には、収穫は2冊、まあ、そんなものかな。



 そして、家で写真を撮ってみると、梨木さんは鹿児島出身というのは知ってたんですが、考えてみれば、向田さんも鹿児島で学生生活を送ったことがあって、その思い出をたどった記録も残されていました。そういう縁もあって、向田さんのかなりの資料はかごしま文学館というところに移管されたということでもありました。

 梨木さんは、まだこれからだけど、いつか文学館では梨木さんの資料も収集しなくてはいけなくなるでしょう。

 カゴシマは、いろんなものを生み出しているんですね。今も、何か新しいもの生み出せているのかな。ちゃんと探さないといけないですね。カゴシマにも行かなくちゃいけないな。

 いつか、コロナが去ってくれたら、また行こうと思います。それまでは、家で寝転がって本でも読むしかないです。「思い出トランプ」はたぶん、全部読んだと思うんだけど、中のしおりのヒモもちぎれるくらいに読み込んだ本だったのに、どこに行ったんだろう。

 まあ、新しいの買ったから、もういいんだけど、でも、置き忘れて、捨てられてたら、それは悲しいかな。つまらない感傷だけど……。 

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