[8号車]
私はメモ帳を読み上げた。
愛原:「『パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!嗚呼、神の復讐よ!嗚呼、何ということだ!』」
透明な牛頭(ごず)は驚いた顔をしてこちらを見ている。
まさか、私が何か魔法でも使うとは思わなかっただろう。
だがしかし、私は私立探偵だ。
魔法使いなどではない。
それでもこのメモ帳には、何か大きな力が秘められているような気がする。
私は3枚あるメモのうちの1枚を読み上げた。
愛原:「『イ・ウォ・ナ・ズゥム』!」
メモ帳からは眩いばかりの光がほとばしり、そしてその閃光が牛頭を包み込んで大きな爆発が……起こるわけがなかった。
正に、『特技はイオナズン』『いおなずんとぱるぷんて』。
何も起こるはずが無かった。
牛頭:「ウガァァァァッ!!」
バカにされたとでも思ったのか、牛頭は憤怒の雄たけびを上げ、一気にプロレスラーみたいな大男を踏み潰して殺した。
血しぶきなどが車内にぶちまけられる。
その中から、牛頭が私に金色の瞳を光らせて睨みつけた。
その下にある口には鋭い牙、そして両手には牛の蹄……ではなく、かつて霧生市のバイオハザードで遭遇したクリムゾンヘッドのような長くて鋭い爪を持っていた。
愛原:「!!!」
それが私の最後に見た記憶だった。
牛頭鬼は私の血しぶきを浴びて、満足そうにニタニタ笑っていた。
牛頭:「この電車は叫喚地獄行きの電車……。クックックックッ!」
そうか……やっぱりこの電車は……幽霊電車……。
無間地獄に行かなかっただけでも……良しとするか……。
私は私立探偵……魔法使いなどでは……なかった……。
そして、全てが終わった。 完
私はメモ帳を読み上げた。
愛原:「『パペ、サタン、パペ、サタン、アレッペ!嗚呼、神の復讐よ!嗚呼、何ということだ!』」
透明な牛頭(ごず)は驚いた顔をしてこちらを見ている。
まさか、私が何か魔法でも使うとは思わなかっただろう。
だがしかし、私は私立探偵だ。
魔法使いなどではない。
それでもこのメモ帳には、何か大きな力が秘められているような気がする。
私は3枚あるメモのうちの1枚を読み上げた。
愛原:「『イ・ウォ・ナ・ズゥム』!」
メモ帳からは眩いばかりの光がほとばしり、そしてその閃光が牛頭を包み込んで大きな爆発が……起こるわけがなかった。
正に、『特技はイオナズン』『いおなずんとぱるぷんて』。
何も起こるはずが無かった。
牛頭:「ウガァァァァッ!!」
バカにされたとでも思ったのか、牛頭は憤怒の雄たけびを上げ、一気にプロレスラーみたいな大男を踏み潰して殺した。
血しぶきなどが車内にぶちまけられる。
その中から、牛頭が私に金色の瞳を光らせて睨みつけた。
その下にある口には鋭い牙、そして両手には牛の蹄……ではなく、かつて霧生市のバイオハザードで遭遇したクリムゾンヘッドのような長くて鋭い爪を持っていた。
愛原:「!!!」
それが私の最後に見た記憶だった。
牛頭鬼は私の血しぶきを浴びて、満足そうにニタニタ笑っていた。
牛頭:「この電車は叫喚地獄行きの電車……。クックックックッ!」
そうか……やっぱりこの電車は……幽霊電車……。
無間地獄に行かなかっただけでも……良しとするか……。
私は私立探偵……魔法使いなどでは……なかった……。
そして、全てが終わった。 完