[1月2日16:15.天候:晴 静岡県富士宮市 富嶽温泉花の湯]
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
今日は仕事で富士山の麓の町までやってきたのだが、まさかまたバイオハザード絡みの事件に巻き込まれるとは……。
愛原:「ここが部屋か」
高野:「おー、広いですねぇ」
愛原:「和洋室だからな。えーと……」
高野:「今回は私達が和室で寝ます。先生とマサは……って、マサ、コラ!何いきなり布団敷いてんの!しかも1つの布団に枕2つ!」
高橋:「あぁ?」
絵恋:「違うんですよ、高野さん」
高野:「えっ?」
絵恋:「これはきっと高橋さんが私とリサさん用に敷いてくれたんですよぉ~、キャッ
」
高橋:「いや、全然違ェから。おい、戻って来い、2つの意味で」
愛原:「分かった。今日は俺と高橋がベッドだな。ちょうど2つあるしな」
高野:「布団だと今みたいに、先生が襲われそうですから……」
愛原:「そうだな」
ぶっちゃけベッドでも大して変わりは無いと思うが、フラットになってないだけまだマシか。
高野:「この引き戸を閉めれば、ちょうど男女別にできます」
和室と洋室の間に引き戸がある。
愛原:「それはいいアイディアだ」
とはいえトイレは洋室側にあるので、そこに行く時だけはベッドの前を通ることになるが。
愛原:「まあ、今からバイオハザードを気にしてもしょうがない。せっかく来たんだから、まずは温泉に入って来よう」
高橋:「了解っス!」
[同日16:45.天候:晴 同市内 花の湯・大浴場]
高橋:「それでは不肖、高橋正義が先生のお背中を流させて頂きます」
愛原:「ああ、頼むよ」
高橋:「ハッと来て~♪グッと来て~♪」
ヒドい歌。
こいつ音痴だな。
高橋:「私バカよねぇ~♪」
愛原:「全くだよ……」
高橋:「え?何すか、先生?」
愛原:「いや、何でもない」
むさ苦しい男湯ばかりでは何なので、ちょっとカメラを女湯に回すことにしよう。
ケンショーグリーン横田:「クフフフフフ……。先般の“大魔道師の弟子”出演における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
ケンショーブラック矢島:「それでは、ケンショーグリーンが高野芽衣子のスリーサイズをスカウターで測ります」
ドゴォッ!(高野のハイキックが見事に決まる)
横田:「ブォッ!?」
ハイキックの衝撃で眼鏡が飛んでいく。
横田:「メガネ、メガネ……」
バキィッ!ドカッ!ゲシッ!(今度はブラックに斉藤絵恋の空手技が決まる)
絵恋:「キャーッ!痴漢チカンちかんよーっ!!」
ケンショーブラック:「そ、それでは只今を持ちまして、ここ富嶽天母を仰ぎ見る地、花の湯から女湯レポートを終了致します!ご苦労様でした!」
ガシッ!ガシッ!
リサ:「こいつら突き出せばいい?」
高野:「さすがは力持ちのリサちゃんね」
リサ、グリーンとブラックという大の男を2人とも軽々と掴み上げる。
女性警備員:「それでは警察に通報しましたので、あとはこちらにお任せください」
高野:「よろしくお願いします」
グリーンとブラック、連行されて行く。
グリーン:「あ~れ~……!」
ブラック:「それではグリーンが警察に逮捕されます」
女性警備員:「アンタもだよ!」
ブラック:「わ、私はただの司会者で……アッー!」
2人の変態レンジャーが連行されるのを見届けた後、再び大浴場に戻る3人。
高野:「何だかゾンビを相手にするより疲れるわ」
絵恋:「高野さんも凄いんですね。あのゾンビと、緑の怪獣を相手にしても怖くないなんて……」
高野:「いや、怖いから。ただ、あの場合は先生とマサを援護するべきだと思った。ただそれだけ」
絵恋:「リサさんも凄いね!あの緑の怪獣を一睨みしただけで追い払うんだから!」
リサ:「それ、さっきから何度も聞いてる。大丈夫。ハンターなんかザコ同然」
高野:「そりゃ、リサちゃんにとってはね」
リサにとっては、カエルがケロケロ鳴いて跳んで来る程度のものだ。
リサ:「サイトー、そっちに座って」
絵恋:「ええっ?も、もしかして、わ、私の背中流してくれるの?」
リサ:「いつもやってもらってるから。今度は私がやる」
絵恋:「し、幸せーっ!」
高野:「斉藤さん、顔から涎やら鼻血やら涙やらダダ洩れよ」
リサ、何故かタオルではなく、自分の手や胸にせっけんを付け……。
リサ:「確か、こうやって……」
リサ、絵恋の背中を自分の手と、まだ幼い胸の双丘を押し当てて擦る。
絵恋:「も、萌えぇぇぇぇぇぇっ!!」
高野:「リサちゃん、何やってるの!」
リサ:「愛原先生のパソコンの秘蔵動画の中に入ってた」
高野:「そういうのはダメ!」
高野が後で愛原に説教したことは言うまでもない。
リサ:「あと、『貝合わせ』?とか……」
高野:「そういうのも忘れなさい!」
[同日18:00.天候:晴 花の湯・レストラン]
ここからまた私の視点となる。
大浴場を楽しんだ後は、夕食だ。
高橋:「先生、どうぞどうぞ」
愛原:「おっ、ありがとう」
因みにビールはピッチャーにした。
私もそうだが、高橋や高野君も飲む方だからである。
リサ:「ねーねー、先生。私も飲みたーい」
愛原:「んー?そうだなぁ……」
高野:「何言ってるの。先生もそこは早めに答えを返さないとダメです」
愛原:「……だな。というわけだ、リサ。あと6~7年待とうか」
リサ:「ぶー……」
愛原:「まあまあ。ドリンクは飲み放題だからさ」
大人の私達はビールをグラスに注ぐと……。
愛原:「それではカンパーイ!」
高橋:「カンパーイっス!」
風呂上がりにはビールがいいねぇ!
リサ:「ねーねー、あのテーブルの上にあるのは?」
愛原:「あそこにあるのが、食べ放題、飲み放題だよ。これから運ばれてくるおかずに合わせて選ぶといいよ」
リサ:「おー!」
リサは食欲全開にして、バイキングに向かった。
リサ:「……肉が無い」
絵恋:「ごはんとかスープとかドリンクとかはあるけどね。……あっ、そうか!ここはサラダバーなんだわ!」
リサ:「肉がいい」
絵恋:「野菜は美容と健康にいいから、こういうのを食べといた方がいいかもね」
リサ:「むー……」
絵恋:「あら、パスタもある。……タコスもあるし!」
リサ:「たこす?蛸の巣?」
絵恋:「違う違う。タコスってのはメキシコの料理の1つ。まさか、こういう所で出てくるなんてねぇ……!これも食べ放題なの?」
店員:「そうですよ。もし宜しかったら、お1つどうぞ」
リサ:「これがタコス……」
思ったより肉食ができなかったリサは多少不機嫌になったが、まさかのタコス登場により、機嫌を直したようだ。
自我を持ったBOWの御機嫌取りも、なかなか大変だ。
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
今日は仕事で富士山の麓の町までやってきたのだが、まさかまたバイオハザード絡みの事件に巻き込まれるとは……。
愛原:「ここが部屋か」
高野:「おー、広いですねぇ」
愛原:「和洋室だからな。えーと……」
高野:「今回は私達が和室で寝ます。先生とマサは……って、マサ、コラ!何いきなり布団敷いてんの!しかも1つの布団に枕2つ!」
高橋:「あぁ?」
絵恋:「違うんですよ、高野さん」
高野:「えっ?」
絵恋:「これはきっと高橋さんが私とリサさん用に敷いてくれたんですよぉ~、キャッ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0136.gif)
高橋:「いや、全然違ェから。おい、戻って来い、2つの意味で」
愛原:「分かった。今日は俺と高橋がベッドだな。ちょうど2つあるしな」
高野:「布団だと今みたいに、先生が襲われそうですから……」
愛原:「そうだな」
ぶっちゃけベッドでも大して変わりは無いと思うが、フラットになってないだけまだマシか。
高野:「この引き戸を閉めれば、ちょうど男女別にできます」
和室と洋室の間に引き戸がある。
愛原:「それはいいアイディアだ」
とはいえトイレは洋室側にあるので、そこに行く時だけはベッドの前を通ることになるが。
愛原:「まあ、今からバイオハザードを気にしてもしょうがない。せっかく来たんだから、まずは温泉に入って来よう」
高橋:「了解っス!」
[同日16:45.天候:晴 同市内 花の湯・大浴場]
高橋:「それでは不肖、高橋正義が先生のお背中を流させて頂きます」
愛原:「ああ、頼むよ」
高橋:「ハッと来て~♪グッと来て~♪」
ヒドい歌。
こいつ音痴だな。
高橋:「私バカよねぇ~♪」
愛原:「全くだよ……」
高橋:「え?何すか、先生?」
愛原:「いや、何でもない」
むさ苦しい男湯ばかりでは何なので、ちょっとカメラを女湯に回すことにしよう。
ケンショーグリーン横田:「クフフフフフ……。先般の“大魔道師の弟子”出演における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
ケンショーブラック矢島:「それでは、ケンショーグリーンが高野芽衣子のスリーサイズをスカウターで測ります」
ドゴォッ!(高野のハイキックが見事に決まる)
横田:「ブォッ!?」
ハイキックの衝撃で眼鏡が飛んでいく。
横田:「メガネ、メガネ……」
バキィッ!ドカッ!ゲシッ!(今度はブラックに斉藤絵恋の空手技が決まる)
絵恋:「キャーッ!痴漢チカンちかんよーっ!!」
ケンショーブラック:「そ、それでは只今を持ちまして、ここ富嶽天母を仰ぎ見る地、花の湯から女湯レポートを終了致します!ご苦労様でした!」
ガシッ!ガシッ!
リサ:「こいつら突き出せばいい?」
高野:「さすがは力持ちのリサちゃんね」
リサ、グリーンとブラックという大の男を2人とも軽々と掴み上げる。
女性警備員:「それでは警察に通報しましたので、あとはこちらにお任せください」
高野:「よろしくお願いします」
グリーンとブラック、連行されて行く。
グリーン:「あ~れ~……!」
ブラック:「それではグリーンが警察に逮捕されます」
女性警備員:「アンタもだよ!」
ブラック:「わ、私はただの司会者で……アッー!」
2人の変態レンジャーが連行されるのを見届けた後、再び大浴場に戻る3人。
高野:「何だかゾンビを相手にするより疲れるわ」
絵恋:「高野さんも凄いんですね。あのゾンビと、緑の怪獣を相手にしても怖くないなんて……」
高野:「いや、怖いから。ただ、あの場合は先生とマサを援護するべきだと思った。ただそれだけ」
絵恋:「リサさんも凄いね!あの緑の怪獣を一睨みしただけで追い払うんだから!」
リサ:「それ、さっきから何度も聞いてる。大丈夫。ハンターなんかザコ同然」
高野:「そりゃ、リサちゃんにとってはね」
リサにとっては、カエルがケロケロ鳴いて跳んで来る程度のものだ。
リサ:「サイトー、そっちに座って」
絵恋:「ええっ?も、もしかして、わ、私の背中流してくれるの?」
リサ:「いつもやってもらってるから。今度は私がやる」
絵恋:「し、幸せーっ!」
高野:「斉藤さん、顔から涎やら鼻血やら涙やらダダ洩れよ」
リサ、何故かタオルではなく、自分の手や胸にせっけんを付け……。
リサ:「確か、こうやって……」
リサ、絵恋の背中を自分の手と、まだ幼い胸の双丘を押し当てて擦る。
絵恋:「も、萌えぇぇぇぇぇぇっ!!」
高野:「リサちゃん、何やってるの!」
リサ:「愛原先生のパソコンの秘蔵動画の中に入ってた」
高野:「そういうのはダメ!」
高野が後で愛原に説教したことは言うまでもない。
リサ:「あと、『貝合わせ』?とか……」
高野:「そういうのも忘れなさい!」
[同日18:00.天候:晴 花の湯・レストラン]
ここからまた私の視点となる。
大浴場を楽しんだ後は、夕食だ。
高橋:「先生、どうぞどうぞ」
愛原:「おっ、ありがとう」
因みにビールはピッチャーにした。
私もそうだが、高橋や高野君も飲む方だからである。
リサ:「ねーねー、先生。私も飲みたーい」
愛原:「んー?そうだなぁ……」
高野:「何言ってるの。先生もそこは早めに答えを返さないとダメです」
愛原:「……だな。というわけだ、リサ。あと6~7年待とうか」
リサ:「ぶー……」
愛原:「まあまあ。ドリンクは飲み放題だからさ」
大人の私達はビールをグラスに注ぐと……。
愛原:「それではカンパーイ!」
高橋:「カンパーイっス!」
風呂上がりにはビールがいいねぇ!
リサ:「ねーねー、あのテーブルの上にあるのは?」
愛原:「あそこにあるのが、食べ放題、飲み放題だよ。これから運ばれてくるおかずに合わせて選ぶといいよ」
リサ:「おー!」
リサは食欲全開にして、バイキングに向かった。
リサ:「……肉が無い」
絵恋:「ごはんとかスープとかドリンクとかはあるけどね。……あっ、そうか!ここはサラダバーなんだわ!」
リサ:「肉がいい」
絵恋:「野菜は美容と健康にいいから、こういうのを食べといた方がいいかもね」
リサ:「むー……」
絵恋:「あら、パスタもある。……タコスもあるし!」
リサ:「たこす?蛸の巣?」
絵恋:「違う違う。タコスってのはメキシコの料理の1つ。まさか、こういう所で出てくるなんてねぇ……!これも食べ放題なの?」
店員:「そうですよ。もし宜しかったら、お1つどうぞ」
リサ:「これがタコス……」
思ったより肉食ができなかったリサは多少不機嫌になったが、まさかのタコス登場により、機嫌を直したようだ。
自我を持ったBOWの御機嫌取りも、なかなか大変だ。