[1月3日11:30.天候:晴 静岡県富士宮市上条 日蓮正宗大石寺]
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
今日は政府エージェントの善場主任に連れられ、町の郊外にある大きなお寺へとやってきた。
そこはバイオハザードで廃墟と化した霧生市の郊外にある新日蓮宗の大本山、大山寺と瓜二つの境内が広がっていた。
愛原:「ここは大講堂だ。俺達は増田さんの呼び掛けで、この建物に入ったんだ」
そしてこの大石寺でも、大講堂と呼ぶらしい。
何というか……同じ日蓮宗でもだいぶ違うと聞いているが、実は同じなんじゃないのというくらい境内の造りが同じだ。
大講堂なる建物も、外観が全く一緒だった。
高橋:「最後、ここで増田の爺さんが死んでたんですよね」
愛原:「そうだったっけな」
増田さんとは大山寺の衛視を務めていた人だ。
当時からして既に70歳近いご老体であった。
彼のサポートが無かったら、境内の探索はもっと困難なものになっていたことだろう。
愛原:「中に入ると、2階まで吹き抜けのエントランスがあって、左奥に警備室に下りる階段があったんだ」
しかし、大講堂に入ってみると、内部の様子は若干違った。
警備室に通じる階段が無い。
さすがにそこまでそっくりではないということか。
ちなみに今回、善場主任が私達を誘ったのには理由がある。
だいぶ前、私達は同じく善場主任の誘いで霧生市内の調査に同行したことがある。
最終的には大山寺の境内も見るはずだったのだが、霧生団地で生き残りのゾンビに襲撃された為、調査が中止になっていた。
そして、いつ再開されるか分からないまま現在に至っていたわけだが、境内の構造が瓜二つのお寺を見つけたので、そこを調査することにしたのだという。
愛原:「それから壱之坊に行ったんだよな、確か」
高橋:「ゾンビよりもハンターの方が多かったですね」
基本的には信徒以外の者が堂宇に立ち入ることは許されていないとのことで、それは止めることにした。
今ぶら下げている札も、境内を歩くに怪しまれない為の偽造品。
しかし、とても精巧にできているおかげか、すれ違う本物の信徒から怪しまれることはない。
私達が次に移動したのは、大山寺では大恩坊と呼ばれていた宿坊。
大石寺では報恩坊と言うらしい。
愛原:「全くそっくりだ。もし大山寺にあった建物と同じなのだとしたら、あのガラス戸から中に入って、左奥にトイレがあるはずだ。そこでゾンビに襲われていた高野君を助けたわけです」
高野:「あの時はありがとうございました」
愛原:「いやいや」
善場:「それで、高野さんはどうしてこの坊にいらっしゃったんですか?」
高野:「そりゃもう、ゾンビから逃げていたら、この中に追い込まれてしまって……」
善場:「そうですか。確か高野さんは霧生市で新聞記者だったそうですが、単独取材の為に大山寺に向かったそうですね?」
高野:「はい」
善場:「あのような大惨事の中、避難しようともせず、しかも1人で取材とは……」
高野:「そこは記者魂ってヤツですね。本当はマスコミに流して日本アンブレラの悪行を公表したかったのですが、その直前に潰れてしまいましたから」
善場:「そうですか。それにしても、霧生市から生還したのに、また新聞記者にはならずに、愛原所長の事務所に入所なさるとは……」
高野:「私もマサと同じでしてね、先生の探偵の腕に惚れ込んだのですよ」
善場さんは何か高野君を怪しんでいるようだ。
しかし、高野君は善場さんの質問にキチンと答えていた。
善場:「……分かりました。それでは、次へ参りましょう」
[同日13:00.天候:晴 大石寺境内]
大山寺では壱之坊、弐之坊と呼ばれた坊舎だが、大石寺では総一坊、総二坊というらしい。
しかし、前者が瓜二つの構造物であったのと同様、大石寺の方も似たような造りになっていた。
内部の構造も似てはいたが、ディテールがやっぱりちょっと違う。
浅井主管がスキャグデッドと化した壱之坊3階は集会室があったが、ここではそういう部屋は無かった。
畳敷きの大広間はあったが。
愛原:「内部の構造は違えど、何か色々そっくりなお寺ですね」
高橋:「先生、何か腹減りません?」
愛原:「ああ、もうお昼過ぎたな」
善場:「そうですね。一旦、昼食休憩にしましょう。境内に食堂がありますから」
これだけの大きなお寺なら、仲見世くらいあってもおかしくはない。
愛原:「リサ達は上手くやってるだろうか?ちょっと電話してみていいですか?」
善場:「いいですよ」
私は電話を取り出した。
それでリサに連絡してみると、すぐにリサが出た。
リサ:「もしもし、先生?」
愛原:「リサか。そっちはどうだ?」
リサ:「羊のお肉、美味しそう」
愛原:「生きている奴を勝手に殺して食うのはダメだからな?店で売ってる肉なら、それを買って食べていい。お小遣いなら渡しただろ?」
リサ:「もちろん」
愛原:「そっちの牧場の営業時間、何時までだって?」
リサ:「16時半」
愛原:「そうか。それまで迎えに行かないとな。……ああ、絵恋さんと仲良くやれよ。それじゃ」
私は電話を切った。
高野:「寂しがってました?」
愛原:「ちょっとな。善場さん、リサ達は今まかいの牧場にいるそうです。そこの閉園時間が16時半らしいので……」
善場:「分かりました。それまでには調査を終わらせることにしましょう」
[同日14:00.天候:晴 大山寺境内]
昼食を終えた私達は再び境内を探索した。
相変わらず信徒やお坊さんばかりが目立ち、これが大きなお寺の本来在るべき姿なのだと思った。
そして、在りし日の大山寺も、きっとこんな感じであっただろうと。
善場:「あれが奉安堂ですね」
愛原:「あの妖怪“逆さ女”やリッカーと戦った所だな。あの中には入れないのか?」
善場:「大山寺でも寺宝を納めていた所でしたが、その点については大石寺も同じですので」
愛原:「あの裏手にヘリポートは?」
善場:「恐らく無いでしょう」
愛原:「ふーん……」
善場:「そして、いよいよ核心に迫りたいと思います」
愛原:「他に探索した場所ってあったかなぁ?」
①宝物殿
②五重塔
③御影堂
④大坊
⑤客殿
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
今日は政府エージェントの善場主任に連れられ、町の郊外にある大きなお寺へとやってきた。
そこはバイオハザードで廃墟と化した霧生市の郊外にある新日蓮宗の大本山、大山寺と瓜二つの境内が広がっていた。
愛原:「ここは大講堂だ。俺達は増田さんの呼び掛けで、この建物に入ったんだ」
そしてこの大石寺でも、大講堂と呼ぶらしい。
何というか……同じ日蓮宗でもだいぶ違うと聞いているが、実は同じなんじゃないのというくらい境内の造りが同じだ。
大講堂なる建物も、外観が全く一緒だった。
高橋:「最後、ここで増田の爺さんが死んでたんですよね」
愛原:「そうだったっけな」
増田さんとは大山寺の衛視を務めていた人だ。
当時からして既に70歳近いご老体であった。
彼のサポートが無かったら、境内の探索はもっと困難なものになっていたことだろう。
愛原:「中に入ると、2階まで吹き抜けのエントランスがあって、左奥に警備室に下りる階段があったんだ」
しかし、大講堂に入ってみると、内部の様子は若干違った。
警備室に通じる階段が無い。
さすがにそこまでそっくりではないということか。
ちなみに今回、善場主任が私達を誘ったのには理由がある。
だいぶ前、私達は同じく善場主任の誘いで霧生市内の調査に同行したことがある。
最終的には大山寺の境内も見るはずだったのだが、霧生団地で生き残りのゾンビに襲撃された為、調査が中止になっていた。
そして、いつ再開されるか分からないまま現在に至っていたわけだが、境内の構造が瓜二つのお寺を見つけたので、そこを調査することにしたのだという。
愛原:「それから壱之坊に行ったんだよな、確か」
高橋:「ゾンビよりもハンターの方が多かったですね」
基本的には信徒以外の者が堂宇に立ち入ることは許されていないとのことで、それは止めることにした。
今ぶら下げている札も、境内を歩くに怪しまれない為の偽造品。
しかし、とても精巧にできているおかげか、すれ違う本物の信徒から怪しまれることはない。
私達が次に移動したのは、大山寺では大恩坊と呼ばれていた宿坊。
大石寺では報恩坊と言うらしい。
愛原:「全くそっくりだ。もし大山寺にあった建物と同じなのだとしたら、あのガラス戸から中に入って、左奥にトイレがあるはずだ。そこでゾンビに襲われていた高野君を助けたわけです」
高野:「あの時はありがとうございました」
愛原:「いやいや」
善場:「それで、高野さんはどうしてこの坊にいらっしゃったんですか?」
高野:「そりゃもう、ゾンビから逃げていたら、この中に追い込まれてしまって……」
善場:「そうですか。確か高野さんは霧生市で新聞記者だったそうですが、単独取材の為に大山寺に向かったそうですね?」
高野:「はい」
善場:「あのような大惨事の中、避難しようともせず、しかも1人で取材とは……」
高野:「そこは記者魂ってヤツですね。本当はマスコミに流して日本アンブレラの悪行を公表したかったのですが、その直前に潰れてしまいましたから」
善場:「そうですか。それにしても、霧生市から生還したのに、また新聞記者にはならずに、愛原所長の事務所に入所なさるとは……」
高野:「私もマサと同じでしてね、先生の探偵の腕に惚れ込んだのですよ」
善場さんは何か高野君を怪しんでいるようだ。
しかし、高野君は善場さんの質問にキチンと答えていた。
善場:「……分かりました。それでは、次へ参りましょう」
[同日13:00.天候:晴 大石寺境内]
大山寺では壱之坊、弐之坊と呼ばれた坊舎だが、大石寺では総一坊、総二坊というらしい。
しかし、前者が瓜二つの構造物であったのと同様、大石寺の方も似たような造りになっていた。
内部の構造も似てはいたが、ディテールがやっぱりちょっと違う。
浅井主管がスキャグデッドと化した壱之坊3階は集会室があったが、ここではそういう部屋は無かった。
畳敷きの大広間はあったが。
愛原:「内部の構造は違えど、何か色々そっくりなお寺ですね」
高橋:「先生、何か腹減りません?」
愛原:「ああ、もうお昼過ぎたな」
善場:「そうですね。一旦、昼食休憩にしましょう。境内に食堂がありますから」
これだけの大きなお寺なら、仲見世くらいあってもおかしくはない。
愛原:「リサ達は上手くやってるだろうか?ちょっと電話してみていいですか?」
善場:「いいですよ」
私は電話を取り出した。
それでリサに連絡してみると、すぐにリサが出た。
リサ:「もしもし、先生?」
愛原:「リサか。そっちはどうだ?」
リサ:「羊のお肉、美味しそう」
愛原:「生きている奴を勝手に殺して食うのはダメだからな?店で売ってる肉なら、それを買って食べていい。お小遣いなら渡しただろ?」
リサ:「もちろん」
愛原:「そっちの牧場の営業時間、何時までだって?」
リサ:「16時半」
愛原:「そうか。それまで迎えに行かないとな。……ああ、絵恋さんと仲良くやれよ。それじゃ」
私は電話を切った。
高野:「寂しがってました?」
愛原:「ちょっとな。善場さん、リサ達は今まかいの牧場にいるそうです。そこの閉園時間が16時半らしいので……」
善場:「分かりました。それまでには調査を終わらせることにしましょう」
[同日14:00.天候:晴 大山寺境内]
昼食を終えた私達は再び境内を探索した。
相変わらず信徒やお坊さんばかりが目立ち、これが大きなお寺の本来在るべき姿なのだと思った。
そして、在りし日の大山寺も、きっとこんな感じであっただろうと。
善場:「あれが奉安堂ですね」
愛原:「あの妖怪“逆さ女”やリッカーと戦った所だな。あの中には入れないのか?」
善場:「大山寺でも寺宝を納めていた所でしたが、その点については大石寺も同じですので」
愛原:「あの裏手にヘリポートは?」
善場:「恐らく無いでしょう」
愛原:「ふーん……」
善場:「そして、いよいよ核心に迫りたいと思います」
愛原:「他に探索した場所ってあったかなぁ?」
①宝物殿
②五重塔
③御影堂
④大坊
⑤客殿