[4月13日12時12分 天候:雨 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家4階・リサの部屋]
リサ「むー……」
リサは変な夢を見て目が覚めた。
色んな鬼の男達から、求婚される夢だったが……。
リサ「わたしゃ元人間だっつの」
起き上がると、まだ少し頭が痛かった。
二日酔いの状態というのは、体内の水分が失われている状態でもある。
机の上には誰が置いたか、未開封の水のペットボトルがあり、リサはそれを開けるとがぶ飲みした。
リサ「ふう……」
水を飲んだ後はトイレに行きたくなり、部屋の外に出る。
リサ「ん?」
廊下の窓から雨音がした。
どうやら、外は雨が降っているようだ。
しかも、意外と強い。
通り雨がサーッと降っているだけだろうか?
リサ「う……来た……」
Gウィルスを酒で眠らせている間に生理が来ると重くなるというのを思い出した。
頭痛というのも、二日酔いによるものだけではないのかもしれない。
トイレを済ませた後、リサはまた水を飲み、もう少し寝てることにした。
[同日17時02分 天候:晴 同地区内 愛原家4階リサの部屋]
上野利恵「私はもう中年ですから何を今さらですし、うちの娘達は半分人間の血が入った『半鬼』です。また、うちの従業員のみならず、天長会の職員も、私の血が入って鬼化した『半鬼』です。生粋の鬼で、年頃なのはリサお姉さまだけなのです。だから、他の鬼の男達が求婚に来るのですよ」
リサ「……何であいつが、わたしの夢の中に出てきて説教してんだよ……」
とは言いつつも、さすがに起きることにした。
二日酔いによる頭痛はさすがに治まっていたものの、今度は生理だか、あるいは寝過ぎたことによる小さな頭痛が起きていた。
効くかどうか分からないが、市販の頭痛薬でも飲んでおいた方がいいのかもしれない。
リサはまた水を飲んでからトイレに行き、それから洗面所で顔を洗った。
その後で、3階に下りて行く。
リサ「おはよう」
高橋「おっ?やっと起きたか、寝ボスケが」
リサ「むー……具合が悪くて寝てんたんだよ!おまけに生理まて来ちゃってさ!あとお腹空いた!」
高橋「2食も食ってねーからな」
リサ「今日の御飯は!?」
高橋「鍋だよ。先生がそうしろってさ」
リサ「おーっ!」
高橋「単純だな。……そうだ」
高橋はコンロの火を止めると、内線電話を取った。
そして、2階の事務所に掛ける。
高橋「あっ、先生。リサが起きて来ましたよ。……まあ、大丈夫そうっス。角とかは出してる状態っスけど。……分かりました」
電話を切ると、高橋はリサの方を見た。
高橋「先生がお呼びだ。事務所に行け」
リサ「分かった」
リサは頷くと、エレベーターに乗って2階の事務所に向かった。
そして、2階に到着する。
リサ「先生!」
愛原「よお、リサ。元気になったか?」
リサ「二日酔いは治まった。生理になったくらい」
リサは自分のブルマの股間を指さして言った。
愛原「ん?そうなのか。鬼の姿でいるのは、その為か。まあいいや。善場係長からも聞いてると思うが、俺が上野利恵の所に行ったのは、係長からの依頼で、あの仮面を手に入れる為だよ」
リサ「知ってる。善場さんから聞いた」
愛原「確かに利恵とは色々話したが、別にそれだけだぞ?」
リサ「分かったよ。『所有の証』は付けられていないみたいだからね」
愛原「『所有の証』?何だそれ?」
リサ「それは……こういうこと!」
ガブッ!(リサ、愛原の左手に噛み付く)
愛原「いっでーっ!?」
リサ「爪で引っ掻いたり、歯型を付けたりするの。あとは、おしっこ掛けてマーキングとかね」
愛原「動物か!」
リサ「先生だって、『1番』にされたじゃん。今度はわたしがするんだからね!今なら、生理の血がついたオシッコだよ!」
愛原「カンベンしてくれ……。でもまあ、これくらい元気なら学校には行けそうだな」
リサ「少し頭痛がするくらい。頭痛薬ちょうだい」
愛原「なに?そうなのか?やっぱりまだ二日酔いが……」
リサ「いや、たっぷり寝たから、それはもう無いよ。多分、寝過ぎたせいと、あと、生理のせいもあると思う」
愛原「そうか。それなら、救急箱に……。ほれ、ロキソニン。これでも飲んでろ」
リサ「ありがとう」
愛原「BOWのオマエに効くのか?」
リサ「わかんないねー。ソルマックは効いた感あるよ」
愛原「あれも、第2類医薬品のヤツを買ってたからな。また、ドラッグストアに行って買って来なきゃな……」
リサ「なるほど」
[同日19時00分 天候:晴 同地区内 愛原家3階ダイニング]
リサ「ごちそうさま。今日はキノコの多い鍋だったね」
パール「今日はキノコ類が特売だったんです。先生、食後のコーヒーお入れしますね」
愛原「ああ、すまない。リサも飲むか?」
リサ「飲むー」
愛原「というわけだ」
パール「かしこまりました」
リサは片付けを手伝った後、リビングに移動してスマホをチェックした。
『魔王軍』メンバーから今日休んだことを心配されおり、さすがに二日酔いだとは言えず、久しぶりに重い生理が来たので、休んでいたと答えた。
実際、生理は来ているので、ウソではない(生理は後から来たものである為、厳密にはウソになる)。
リサがやり取りするのは『魔王軍』だけでなく、『魔王軍沖縄支部』もある。
一応、グループは分けていた。
リサ「今日は久しぶりに重いのが来たんで、さすがに学校は休んだ」
我那覇絵恋「リサさん、大丈夫?」
リサ「Gウィルスが動いてくれれば、割かし軽くなる。明日は学校行けそう」
絵恋「それなら良かった。生理の時のブルマって、何か使い勝手悪くない?」
リサ「そうか?」
絵恋「陸上部で、どうしてブルマとスパッツの両方あるのかの理由が分かったよ」
リサ「なるほど。そっちは変わったことは無い?」
絵恋「異常無しですよ。ただ、放課後、黒服の人達が学校に来たくらいですけど」
リサ「ん?」
絵恋「デイライトって名乗ってたわ」
リサ「おー!もうそっちに行ったんだ!」
絵恋「やっぱり、リサさんは知ってるのね」
リサ「多分、斉藤早苗の所に行ったんじゃないか?」
絵恋「そうなの。でも、何かおかしいのよ」
リサ「……オマエ、さっき『異常無し』とか言ってなかったか?」
絵恋「『魔王軍沖縄支部』は異常無しです!早苗さんは『魔王軍』の正式メンバーではないので!」
リサ「それで、何がおかしかったの?」
絵恋「何度も校内放送が流れたの。ほら、『斉藤早苗さん、斉藤早苗さん、至急職員室まで』とかっていう放送」
リサ「ああ!何度も流れたということは……」
絵恋「なかなか職員室に行かなかったってことだね」
リサ「エレンは知らないの?」
絵恋「早苗さん、他のクラスだからね。だから結局、早苗さんがデイライトの人達と会ったかどうか分からないのよ」
リサ「ふーん……」
確かにクラスが違えば、なかなか事情も分かるまい。
この時は、ちょっとした行き違いでもあったのだろう程度にしか思わなかったリサだが……。
リサ「むー……」
リサは変な夢を見て目が覚めた。
色んな鬼の男達から、求婚される夢だったが……。
リサ「わたしゃ元人間だっつの」
起き上がると、まだ少し頭が痛かった。
二日酔いの状態というのは、体内の水分が失われている状態でもある。
机の上には誰が置いたか、未開封の水のペットボトルがあり、リサはそれを開けるとがぶ飲みした。
リサ「ふう……」
水を飲んだ後はトイレに行きたくなり、部屋の外に出る。
リサ「ん?」
廊下の窓から雨音がした。
どうやら、外は雨が降っているようだ。
しかも、意外と強い。
通り雨がサーッと降っているだけだろうか?
リサ「う……来た……」
Gウィルスを酒で眠らせている間に生理が来ると重くなるというのを思い出した。
頭痛というのも、二日酔いによるものだけではないのかもしれない。
トイレを済ませた後、リサはまた水を飲み、もう少し寝てることにした。
[同日17時02分 天候:晴 同地区内 愛原家4階リサの部屋]
上野利恵「私はもう中年ですから何を今さらですし、うちの娘達は半分人間の血が入った『半鬼』です。また、うちの従業員のみならず、天長会の職員も、私の血が入って鬼化した『半鬼』です。生粋の鬼で、年頃なのはリサお姉さまだけなのです。だから、他の鬼の男達が求婚に来るのですよ」
リサ「……何であいつが、わたしの夢の中に出てきて説教してんだよ……」
とは言いつつも、さすがに起きることにした。
二日酔いによる頭痛はさすがに治まっていたものの、今度は生理だか、あるいは寝過ぎたことによる小さな頭痛が起きていた。
効くかどうか分からないが、市販の頭痛薬でも飲んでおいた方がいいのかもしれない。
リサはまた水を飲んでからトイレに行き、それから洗面所で顔を洗った。
その後で、3階に下りて行く。
リサ「おはよう」
高橋「おっ?やっと起きたか、寝ボスケが」
リサ「むー……具合が悪くて寝てんたんだよ!おまけに生理まて来ちゃってさ!あとお腹空いた!」
高橋「2食も食ってねーからな」
リサ「今日の御飯は!?」
高橋「鍋だよ。先生がそうしろってさ」
リサ「おーっ!」
高橋「単純だな。……そうだ」
高橋はコンロの火を止めると、内線電話を取った。
そして、2階の事務所に掛ける。
高橋「あっ、先生。リサが起きて来ましたよ。……まあ、大丈夫そうっス。角とかは出してる状態っスけど。……分かりました」
電話を切ると、高橋はリサの方を見た。
高橋「先生がお呼びだ。事務所に行け」
リサ「分かった」
リサは頷くと、エレベーターに乗って2階の事務所に向かった。
そして、2階に到着する。
リサ「先生!」
愛原「よお、リサ。元気になったか?」
リサ「二日酔いは治まった。生理になったくらい」
リサは自分のブルマの股間を指さして言った。
愛原「ん?そうなのか。鬼の姿でいるのは、その為か。まあいいや。善場係長からも聞いてると思うが、俺が上野利恵の所に行ったのは、係長からの依頼で、あの仮面を手に入れる為だよ」
リサ「知ってる。善場さんから聞いた」
愛原「確かに利恵とは色々話したが、別にそれだけだぞ?」
リサ「分かったよ。『所有の証』は付けられていないみたいだからね」
愛原「『所有の証』?何だそれ?」
リサ「それは……こういうこと!」
ガブッ!(リサ、愛原の左手に噛み付く)
愛原「いっでーっ!?」
リサ「爪で引っ掻いたり、歯型を付けたりするの。あとは、おしっこ掛けてマーキングとかね」
愛原「動物か!」
リサ「先生だって、『1番』にされたじゃん。今度はわたしがするんだからね!今なら、生理の血がついたオシッコだよ!」
愛原「カンベンしてくれ……。でもまあ、これくらい元気なら学校には行けそうだな」
リサ「少し頭痛がするくらい。頭痛薬ちょうだい」
愛原「なに?そうなのか?やっぱりまだ二日酔いが……」
リサ「いや、たっぷり寝たから、それはもう無いよ。多分、寝過ぎたせいと、あと、生理のせいもあると思う」
愛原「そうか。それなら、救急箱に……。ほれ、ロキソニン。これでも飲んでろ」
リサ「ありがとう」
愛原「BOWのオマエに効くのか?」
リサ「わかんないねー。ソルマックは効いた感あるよ」
愛原「あれも、第2類医薬品のヤツを買ってたからな。また、ドラッグストアに行って買って来なきゃな……」
リサ「なるほど」
[同日19時00分 天候:晴 同地区内 愛原家3階ダイニング]
リサ「ごちそうさま。今日はキノコの多い鍋だったね」
パール「今日はキノコ類が特売だったんです。先生、食後のコーヒーお入れしますね」
愛原「ああ、すまない。リサも飲むか?」
リサ「飲むー」
愛原「というわけだ」
パール「かしこまりました」
リサは片付けを手伝った後、リビングに移動してスマホをチェックした。
『魔王軍』メンバーから今日休んだことを心配されおり、さすがに二日酔いだとは言えず、久しぶりに重い生理が来たので、休んでいたと答えた。
実際、生理は来ているので、ウソではない(生理は後から来たものである為、厳密にはウソになる)。
リサがやり取りするのは『魔王軍』だけでなく、『魔王軍沖縄支部』もある。
一応、グループは分けていた。
リサ「今日は久しぶりに重いのが来たんで、さすがに学校は休んだ」
我那覇絵恋「リサさん、大丈夫?」
リサ「Gウィルスが動いてくれれば、割かし軽くなる。明日は学校行けそう」
絵恋「それなら良かった。生理の時のブルマって、何か使い勝手悪くない?」
リサ「そうか?」
絵恋「陸上部で、どうしてブルマとスパッツの両方あるのかの理由が分かったよ」
リサ「なるほど。そっちは変わったことは無い?」
絵恋「異常無しですよ。ただ、放課後、黒服の人達が学校に来たくらいですけど」
リサ「ん?」
絵恋「デイライトって名乗ってたわ」
リサ「おー!もうそっちに行ったんだ!」
絵恋「やっぱり、リサさんは知ってるのね」
リサ「多分、斉藤早苗の所に行ったんじゃないか?」
絵恋「そうなの。でも、何かおかしいのよ」
リサ「……オマエ、さっき『異常無し』とか言ってなかったか?」
絵恋「『魔王軍沖縄支部』は異常無しです!早苗さんは『魔王軍』の正式メンバーではないので!」
リサ「それで、何がおかしかったの?」
絵恋「何度も校内放送が流れたの。ほら、『斉藤早苗さん、斉藤早苗さん、至急職員室まで』とかっていう放送」
リサ「ああ!何度も流れたということは……」
絵恋「なかなか職員室に行かなかったってことだね」
リサ「エレンは知らないの?」
絵恋「早苗さん、他のクラスだからね。だから結局、早苗さんがデイライトの人達と会ったかどうか分からないのよ」
リサ「ふーん……」
確かにクラスが違えば、なかなか事情も分かるまい。
この時は、ちょっとした行き違いでもあったのだろう程度にしか思わなかったリサだが……。