[5月10日22時30分 天候:雨 沖縄県那覇市上空 全日空479便機内]
善場「こ、これは……」
雨が降り続く那覇市上空を航行する旅客機。
羽田発那覇行きとしては、最終便に当たる。
この機内には、デイライトの善場が搭乗していた。
まもなく着陸ということもあり、飛行機は雲の下を飛行している。
事件現場は、そんな飛行機の機内からでも確認できた。
部下「座標からして那覇中央ホテル。東京中央学園の修学旅行生が宿泊していると思われるホテルです」
善場の隣に座る黒スーツの部下の男は、善場にそう言った。
善場「まさか、リサが!?」
部下「BSAAのアプリでは、『未登録』となっていますので、その可能性は低いです。恐らく、我々でも把握していない新種のBOWかと」
善場「あんな巨大なBOWが、今まで未登録だったというの!?」
ホテルの建物は既に半壊状態であり、崩壊した所からは火の手が上がっていた。
飛行機の周りには、BSAAなどのヘリコプターが何機も飛び交っている。
その中には……。
善場「あ、あれは、“青いアンブレラ”のヘリ!日本国内では活動が許可されていないというのに!」
部下「……係長、その“青いアンブレラ”より、メッセージが来ております」
善場「なに!?」
部下「こ、これを……」
部下は少し躊躇うように、善場にタブレット見せた。
高野芽衣子「いい加減意地張ってないで、役立たずのBSAAより、こっちの活動を認めなさいよ。石頭女w」
善場「くっ……くくく……このっ……!!」
部下「か、係長!落ち着いて!せっかく、人間に戻れたというのに、またウィルスが活性化してしまいます!」
善場「……降機したら、すぐ現場に向かいます。車の用意を」
部下「はっ!」
[同日同時刻 天候:雨 同場所 那覇中央ホテル]
絵恋「リサ……食ベタイ……!」
リサ「わたしが食う約束だろ!オマエが食ってどうする!!」
巨大なタコ女に変化した絵恋は、タコの足のような触手をリサに何本も伸ばす。
リサはそれを交わし、長く鋭く伸ばした爪で足を引っ掻いた。
鬼の爪に引き裂かれた足は、すぐに本体から切り離されるものの、すぐにまた新しい足が本体から生えて来る。
リサ「一体どうして……どうしてこうなったぁぁぁぁっ!!」
絵恋「私ニ食ベラレタラ、教エテアゲル。ソレハモウ……私ノ体ノ中デ、ジックリト……」
リサ「ふざけるなーっ!」
この戦闘の様子を、隣の建物の屋上から見ている者がいた。
その者は高校の制服らしいのを着て、般若の仮面を着けている。
???「鬼だ……鬼の同士だ……。他にもいたんだ……!助太刀する!」
そして、軽い身のこなしでヒラリと屋上の柵を乗り越えると……。
???「鬼の同士!タコの化け物退治、助太刀するだ!」
リサ「ええっ!?だ、誰!?」
リサよりは背の高い、般若の仮面の女は手に金棒を持っていた。
リサも金棒は一応、造って持ってはいるが、ここにはない。
般若の仮面の女は、それを軽々と振るい、器用に触手を上ると、くるっと1回転して、金棒で絵恋の頭を殴り付けた。
スカートの下には、黒いスパッツを穿いているので、下着が見えることはない。
絵恋「いったーい!」
すると、絵恋の後頭部に白く光る瘤が現れた。
般若の女は、リサの横に着地する。
???「秋田県秋北学院高校3年生、太平山美樹、鬼の名前は『美鬼』。よろスく」
やや東北訛りで自己紹介する女。
太平山美樹「あんだは?」
リサ「愛原リサ……東京中央学園上野高校……」
美樹「おー、東京の鬼かぁ……!ホンドか?」
リサ「ホントだよ!」
絵恋「ユルサナーーーーイ!!」
絵恋は突然現れた女に怒り心頭。
絵恋「ヨクモ殴ッタナァァァァァッ!!」
美樹「あれは敵でいいんだべ?」
リサ「う、うん」
美樹「よっしゃ!さっさと倒すど!町がヤベェことになる!」
リサ「ちょ、ちょっと……!」
上空から機銃掃射が放たれる。
美樹「おお~!さすが沖縄!すぐ軍隊ば来たべ!」
リサ「違う!あれはBSAA!国連軍の一派!」
美樹「ンだから、軍隊だべ?」
リサ「そ、そうか!」
しかもそのうちの1機は、“青いアンブレラ”のヘリだった。
愛原「リサ、聞こえるか!?」
リサ「先生!」
ヘリコプターのスピーカーから、愛原の声がする。
美樹「先生?東京の学校の先生は、ヘリコプターに乗んのか?」
リサ「ちょっと黙ってて!」
愛原「さっきの攻撃だ!どうやら、絵恋の頭を攻撃すると、弱点が現れるらしい!そこを機銃掃射するから、さっきの攻撃をもう1度頼む!」
リサ「ええーっ!?」
美樹「さっきの光るコブは、弱点だったんけ!そんなら、もっかい行くだど!」
リサ「ええーっ!?」
絵恋「そうは行くか!」
美樹「うわっ!」
美樹、今度は絵恋の触手に捕まってしまう。
絵恋「私とリサさンノ間ニ、割リ込ンデ来ヤガッテ……八ツ裂キニシテ食ッテヤル!」
美樹「人食い鬼を食っても不味いだけだよ!」
リサ「! あいつ、今なんて……?い、いや、それより……」
リサは息を大きく吸い込んだ。
そして、体中から放電を始める。
リサ「放してやれ!!」
リサは久しぶりに電撃を放った。
絵恋「キャアアアアッ!」
美樹「ちょ、こっちにもビリビリ来んだけど!?」
感電した絵恋は、美樹を放した。
美樹「凄ェ!東京の鬼は、雷攻撃が使えるっけ!?」
リサ「たまたまだよ!」
美樹「でも、おかげで攻撃しやすくなったべ!」
ゴンッ!
絵恋「ギャッ!」
美樹は再び絵恋の後頭部を金棒で攻撃。
殴られたところに、光る瘤が現れる。
すかさずそこを、BSAAのヘリが機銃掃射。
絵恋「ギャアアアアアアッ!!」
美樹「おおっ、効いてるっちゃ!」
リサ「あと2~3回、同じ攻撃をすれば倒れると思う」
美樹「よっしゃ!また電撃頼むど!」
美樹はまた金棒を担ぐと、人間にはできないほどの軽い身のこなしで、崩壊したホテルの壁などを足場に、ヒョイヒョイと絵恋に向かって行った。
リサ「強い……」
リサは美樹が強い鬼だと思ったが、美樹は美樹で、
美樹「電撃使えるなんて、強い鬼だっちゃね!」
と、思ったという。
善場「こ、これは……」
雨が降り続く那覇市上空を航行する旅客機。
羽田発那覇行きとしては、最終便に当たる。
この機内には、デイライトの善場が搭乗していた。
まもなく着陸ということもあり、飛行機は雲の下を飛行している。
事件現場は、そんな飛行機の機内からでも確認できた。
部下「座標からして那覇中央ホテル。東京中央学園の修学旅行生が宿泊していると思われるホテルです」
善場の隣に座る黒スーツの部下の男は、善場にそう言った。
善場「まさか、リサが!?」
部下「BSAAのアプリでは、『未登録』となっていますので、その可能性は低いです。恐らく、我々でも把握していない新種のBOWかと」
善場「あんな巨大なBOWが、今まで未登録だったというの!?」
ホテルの建物は既に半壊状態であり、崩壊した所からは火の手が上がっていた。
飛行機の周りには、BSAAなどのヘリコプターが何機も飛び交っている。
その中には……。
善場「あ、あれは、“青いアンブレラ”のヘリ!日本国内では活動が許可されていないというのに!」
部下「……係長、その“青いアンブレラ”より、メッセージが来ております」
善場「なに!?」
部下「こ、これを……」
部下は少し躊躇うように、善場にタブレット見せた。
高野芽衣子「いい加減意地張ってないで、役立たずのBSAAより、こっちの活動を認めなさいよ。石頭女w」
善場「くっ……くくく……このっ……!!」
部下「か、係長!落ち着いて!せっかく、人間に戻れたというのに、またウィルスが活性化してしまいます!」
善場「……降機したら、すぐ現場に向かいます。車の用意を」
部下「はっ!」
[同日同時刻 天候:雨 同場所 那覇中央ホテル]
絵恋「リサ……食ベタイ……!」
リサ「わたしが食う約束だろ!オマエが食ってどうする!!」
巨大なタコ女に変化した絵恋は、タコの足のような触手をリサに何本も伸ばす。
リサはそれを交わし、長く鋭く伸ばした爪で足を引っ掻いた。
鬼の爪に引き裂かれた足は、すぐに本体から切り離されるものの、すぐにまた新しい足が本体から生えて来る。
リサ「一体どうして……どうしてこうなったぁぁぁぁっ!!」
絵恋「私ニ食ベラレタラ、教エテアゲル。ソレハモウ……私ノ体ノ中デ、ジックリト……」
リサ「ふざけるなーっ!」
この戦闘の様子を、隣の建物の屋上から見ている者がいた。
その者は高校の制服らしいのを着て、般若の仮面を着けている。
???「鬼だ……鬼の同士だ……。他にもいたんだ……!助太刀する!」
そして、軽い身のこなしでヒラリと屋上の柵を乗り越えると……。
???「鬼の同士!タコの化け物退治、助太刀するだ!」
リサ「ええっ!?だ、誰!?」
リサよりは背の高い、般若の仮面の女は手に金棒を持っていた。
リサも金棒は一応、造って持ってはいるが、ここにはない。
般若の仮面の女は、それを軽々と振るい、器用に触手を上ると、くるっと1回転して、金棒で絵恋の頭を殴り付けた。
スカートの下には、黒いスパッツを穿いているので、下着が見えることはない。
絵恋「いったーい!」
すると、絵恋の後頭部に白く光る瘤が現れた。
般若の女は、リサの横に着地する。
???「秋田県秋北学院高校3年生、太平山美樹、鬼の名前は『美鬼』。よろスく」
やや東北訛りで自己紹介する女。
太平山美樹「あんだは?」
リサ「愛原リサ……東京中央学園上野高校……」
美樹「おー、東京の鬼かぁ……!ホンドか?」
リサ「ホントだよ!」
絵恋「ユルサナーーーーイ!!」
絵恋は突然現れた女に怒り心頭。
絵恋「ヨクモ殴ッタナァァァァァッ!!」
美樹「あれは敵でいいんだべ?」
リサ「う、うん」
美樹「よっしゃ!さっさと倒すど!町がヤベェことになる!」
リサ「ちょ、ちょっと……!」
上空から機銃掃射が放たれる。
美樹「おお~!さすが沖縄!すぐ軍隊ば来たべ!」
リサ「違う!あれはBSAA!国連軍の一派!」
美樹「ンだから、軍隊だべ?」
リサ「そ、そうか!」
しかもそのうちの1機は、“青いアンブレラ”のヘリだった。
愛原「リサ、聞こえるか!?」
リサ「先生!」
ヘリコプターのスピーカーから、愛原の声がする。
美樹「先生?東京の学校の先生は、ヘリコプターに乗んのか?」
リサ「ちょっと黙ってて!」
愛原「さっきの攻撃だ!どうやら、絵恋の頭を攻撃すると、弱点が現れるらしい!そこを機銃掃射するから、さっきの攻撃をもう1度頼む!」
リサ「ええーっ!?」
美樹「さっきの光るコブは、弱点だったんけ!そんなら、もっかい行くだど!」
リサ「ええーっ!?」
絵恋「そうは行くか!」
美樹「うわっ!」
美樹、今度は絵恋の触手に捕まってしまう。
絵恋「私とリサさンノ間ニ、割リ込ンデ来ヤガッテ……八ツ裂キニシテ食ッテヤル!」
美樹「人食い鬼を食っても不味いだけだよ!」
リサ「! あいつ、今なんて……?い、いや、それより……」
リサは息を大きく吸い込んだ。
そして、体中から放電を始める。
リサ「放してやれ!!」
リサは久しぶりに電撃を放った。
絵恋「キャアアアアッ!」
美樹「ちょ、こっちにもビリビリ来んだけど!?」
感電した絵恋は、美樹を放した。
美樹「凄ェ!東京の鬼は、雷攻撃が使えるっけ!?」
リサ「たまたまだよ!」
美樹「でも、おかげで攻撃しやすくなったべ!」
ゴンッ!
絵恋「ギャッ!」
美樹は再び絵恋の後頭部を金棒で攻撃。
殴られたところに、光る瘤が現れる。
すかさずそこを、BSAAのヘリが機銃掃射。
絵恋「ギャアアアアアアッ!!」
美樹「おおっ、効いてるっちゃ!」
リサ「あと2~3回、同じ攻撃をすれば倒れると思う」
美樹「よっしゃ!また電撃頼むど!」
美樹はまた金棒を担ぐと、人間にはできないほどの軽い身のこなしで、崩壊したホテルの壁などを足場に、ヒョイヒョイと絵恋に向かって行った。
リサ「強い……」
リサは美樹が強い鬼だと思ったが、美樹は美樹で、
美樹「電撃使えるなんて、強い鬼だっちゃね!」
と、思ったという。
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