[4月11日18時40分 天候:雨 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家]
雷雨が降る中、私達を乗せたタクシーは菊川の自宅へと向かう。
夕方のラッシュで大雨ということもあり、幹線道路は軒並み渋滞していた。
なので、いつもより時間が掛かってしまう。
それでも何とか、タクシーは事務所兼自宅の建物の前に着いた。
頼んでいた通り、ガレージのシャッターが開いている。
愛原「あ、そこで止めてください」
運転手「こちらで宜しいですか?ありがとうございます」
タクシーは車体に大雨が打ち付ける中、ハザードランプを点滅させて止まった。
私がタクシーチケットで払っていると、リサのスマホからLINEの着信音が鳴った。
リサ「あ……」
運転手「ありがとうございました」
愛原「どうも」
私は領収証を受け取り、助手席後ろに座っていたので先に降りた。
リサはスマホを眺めながら、後から降りて来る。
スマホに気を取られていた為か、足を大きく広げて降りる形になる。
しまったな、リサを助手席の後ろに座らせておくべきだった。
短いスカートを穿いているものだから、足を広げると中が見えてしまう。
今日は体育があった為か、緑色のブルマを穿いているのがすぐに分かった。
愛原「リサ、早く来い」
リサ「ん!」
私達はガレージの中に走り込んだ。
そして、すぐに内側からシャッターを閉める。
ゲリラ豪雨ということもあり、風も強く吹いている為、閉めるとシャッターに雨風が吹き付ける音が響いてくる。
愛原「早々と春も終わりか?今年も暑くなりそうだなぁ……」
リサ「桜、散っちゃうね」
愛原「んー……。で、何かLINEあったのか?」
リサ「エレンから。斉藤早苗を名乗るコなら、別のクラスにいるんだって。で、『魔王軍沖縄支部』に凄く興味があるんだってさ」
愛原「まだあるのか……」
リサ「わたしやエレンが卒業するまではね。沖縄中央学園もブルマが復活したから、良かったね!」
愛原「これは見に行かないとダメか……」
修学旅行、沖縄は3泊4日だったはず。
リサ「で、エレンに写真を頼んだら、来たよ」
愛原「おー!見せて見せて!」
リサ「それが……」
リサが見せたのは……。

(イラスト拝借。https://www.pixiv.net/artworks/117855361より、『ゲエリラ』様)
恐らく学校の屋上、もしくはベランダ?から外を見ているブルマ姿の少女の後ろ姿だった。
これを見る限り、確かに沖縄中央学園も『魔王軍沖縄支部』の暗躍……もとい、活躍により、ブルマが復活したものと思われる。
だが、しかし……。
愛原「後ろ姿かぁ……。顔写真が欲しいんだよな」
リサ「だよね。しかもこのアングル、何か悪意を感じるし」
まるでお尻を強調した、盗撮写真のようだ。
まあ、絵恋ならやりかねん。
LGBTのLである絵恋ならではと言える。
ブルマ復活運動に加担したのも、表向きは『リサの為』としながらも、内実は『自分の為』でもあったのではないだろうか。
愛原「顔写真をお願いしてくれないか?」
リサ「分かった。『顔写真用意しないと絶交』と送っとく」
愛原「うわ……さすがは魔王様」
リサ「いえい♪」
リサは得意げにスマホを操作した。
その間、私はエレベーターのボタンを押す。
エレベーターが上階から降りて来るまでの間、私はエレベーター横の内線電話を取って、3階に連絡した。
そこには高橋が出た。
愛原「あー、俺だ。今、下に着いた。ちょっと着替えてから3階に行くから。……ああ、それじゃ」
電話を切ると、エレベーターがスーッと降りて来る。
そして、2枚扉のサイドオープン式のドアが開く。
内側のボタンの横にはスイッチ鍵が差さっていて、これを回して4階に行けるようにする。
少し古いエレベーターだから、この辺はアナログだ。
新しいデジタル式だと、それもカードキーで操作できたりするのだが。
予算があれば、そのようにしようかな。
ドアを閉めて、私達は4階に向かった。
マンションのエレベーターのようにドアには窓が付いていて、それで外の様子を見ることができる。
3階を通過すると、高橋夫婦がこっちを見てお辞儀していた。
リサ「あっ、また来た」
愛原「今度は何だ?」
エレベーターが4階に着く頃、またリサのスマホからLINEの着信音が鳴る。
リサ「これならどう?」
愛原「どれどれ……」

(イラスト拝借。 https://x.com/777_shintaより、『しんた』様)
愛原「えーと……これは体育の授業中かな。よく授業中に写真撮ったな」
リサ「たまに写真部が、授業でも写真を撮りに来るんだって。東京中央学園より自由だね」
愛原「うーむ……。真ん中に映っているのは絵恋さんだが、右に映ってるのが斉藤早苗さんってコか?」
リサ「何か違うみたい」
愛原「えっ、違う!?」
リサ「奥に写ってるのがそうみたいだよ?」
愛原「いや、分かんねーよ!ボヤけてて!次!」
リサ「『今度こそハッキリした写真を出さないと絶交』って送っておくね」
愛原「そうしてくれ」
ここまでくると、気になって仕方がない。
私は取りあえず自分の部屋に入って、スーツから私服へと着替えた。
着替えは私の方が早く、お腹も空いていたこともあり、先にダイニングに向かわせてもらうことにした。
階段で行こうと階段室に向かうと、リサの部屋の方から微かにLINEの着信音が聞こえて来た。
どうやら、今度こそ期待に応えてくれるかもしれない。
雷雨が降る中、私達を乗せたタクシーは菊川の自宅へと向かう。
夕方のラッシュで大雨ということもあり、幹線道路は軒並み渋滞していた。
なので、いつもより時間が掛かってしまう。
それでも何とか、タクシーは事務所兼自宅の建物の前に着いた。
頼んでいた通り、ガレージのシャッターが開いている。
愛原「あ、そこで止めてください」
運転手「こちらで宜しいですか?ありがとうございます」
タクシーは車体に大雨が打ち付ける中、ハザードランプを点滅させて止まった。
私がタクシーチケットで払っていると、リサのスマホからLINEの着信音が鳴った。
リサ「あ……」
運転手「ありがとうございました」
愛原「どうも」
私は領収証を受け取り、助手席後ろに座っていたので先に降りた。
リサはスマホを眺めながら、後から降りて来る。
スマホに気を取られていた為か、足を大きく広げて降りる形になる。
しまったな、リサを助手席の後ろに座らせておくべきだった。
短いスカートを穿いているものだから、足を広げると中が見えてしまう。
今日は体育があった為か、緑色のブルマを穿いているのがすぐに分かった。
愛原「リサ、早く来い」
リサ「ん!」
私達はガレージの中に走り込んだ。
そして、すぐに内側からシャッターを閉める。
ゲリラ豪雨ということもあり、風も強く吹いている為、閉めるとシャッターに雨風が吹き付ける音が響いてくる。
愛原「早々と春も終わりか?今年も暑くなりそうだなぁ……」
リサ「桜、散っちゃうね」
愛原「んー……。で、何かLINEあったのか?」
リサ「エレンから。斉藤早苗を名乗るコなら、別のクラスにいるんだって。で、『魔王軍沖縄支部』に凄く興味があるんだってさ」
愛原「まだあるのか……」
リサ「わたしやエレンが卒業するまではね。沖縄中央学園もブルマが復活したから、良かったね!」
愛原「これは見に行かないとダメか……」
修学旅行、沖縄は3泊4日だったはず。
リサ「で、エレンに写真を頼んだら、来たよ」
愛原「おー!見せて見せて!」
リサ「それが……」
リサが見せたのは……。

(イラスト拝借。https://www.pixiv.net/artworks/117855361より、『ゲエリラ』様)
恐らく学校の屋上、もしくはベランダ?から外を見ているブルマ姿の少女の後ろ姿だった。
これを見る限り、確かに沖縄中央学園も『魔王軍沖縄支部』の暗躍……もとい、活躍により、ブルマが復活したものと思われる。
だが、しかし……。
愛原「後ろ姿かぁ……。顔写真が欲しいんだよな」
リサ「だよね。しかもこのアングル、何か悪意を感じるし」
まるでお尻を強調した、盗撮写真のようだ。
まあ、絵恋ならやりかねん。
LGBTのLである絵恋ならではと言える。
ブルマ復活運動に加担したのも、表向きは『リサの為』としながらも、内実は『自分の為』でもあったのではないだろうか。
愛原「顔写真をお願いしてくれないか?」
リサ「分かった。『顔写真用意しないと絶交』と送っとく」
愛原「うわ……さすがは魔王様」
リサ「いえい♪」
リサは得意げにスマホを操作した。
その間、私はエレベーターのボタンを押す。
エレベーターが上階から降りて来るまでの間、私はエレベーター横の内線電話を取って、3階に連絡した。
そこには高橋が出た。
愛原「あー、俺だ。今、下に着いた。ちょっと着替えてから3階に行くから。……ああ、それじゃ」
電話を切ると、エレベーターがスーッと降りて来る。
そして、2枚扉のサイドオープン式のドアが開く。
内側のボタンの横にはスイッチ鍵が差さっていて、これを回して4階に行けるようにする。
少し古いエレベーターだから、この辺はアナログだ。
新しいデジタル式だと、それもカードキーで操作できたりするのだが。
予算があれば、そのようにしようかな。
ドアを閉めて、私達は4階に向かった。
マンションのエレベーターのようにドアには窓が付いていて、それで外の様子を見ることができる。
3階を通過すると、高橋夫婦がこっちを見てお辞儀していた。
リサ「あっ、また来た」
愛原「今度は何だ?」
エレベーターが4階に着く頃、またリサのスマホからLINEの着信音が鳴る。
リサ「これならどう?」
愛原「どれどれ……」

(イラスト拝借。 https://x.com/777_shintaより、『しんた』様)
愛原「えーと……これは体育の授業中かな。よく授業中に写真撮ったな」
リサ「たまに写真部が、授業でも写真を撮りに来るんだって。東京中央学園より自由だね」
愛原「うーむ……。真ん中に映っているのは絵恋さんだが、右に映ってるのが斉藤早苗さんってコか?」
リサ「何か違うみたい」
愛原「えっ、違う!?」
リサ「奥に写ってるのがそうみたいだよ?」
愛原「いや、分かんねーよ!ボヤけてて!次!」
リサ「『今度こそハッキリした写真を出さないと絶交』って送っておくね」
愛原「そうしてくれ」
ここまでくると、気になって仕方がない。
私は取りあえず自分の部屋に入って、スーツから私服へと着替えた。
着替えは私の方が早く、お腹も空いていたこともあり、先にダイニングに向かわせてもらうことにした。
階段で行こうと階段室に向かうと、リサの部屋の方から微かにLINEの着信音が聞こえて来た。
どうやら、今度こそ期待に応えてくれるかもしれない。