萌えてばかりもいられない!

そんなに色々なことにやたらと深い造詣などいだけないから適当に綴っていこうかしらん

Money Ballの雑記帳 vol.3

2011-11-19 22:56:11 | スポーツへの想い
11月18日の金曜日、川越のメンバーと志木で落ち合って呑む機会がありました。
皆さん、南下していただいてありがとうございます!!

そこで、メンバーから「君のブログ、このMoney Ballの記事になるとピタッとコメントが止まるよね?」と諭されました。(笑)

別にいいんです。だって雑記帳だし。。。。と一応強がっておきます。


それでは続けます。

第7章 ジオンビーの穴
ここはもう映画の部分です。映画はFAで大量に選手の放出を余儀なくされた球団が、その抜けた穴をどう評価し、どういう埋め方を構築するかという方法論が展開される。
その抜けた大きな穴がジオンビーということになる。
皆は頭を抱えるが、同時に放出しなければならない選手3人とあわせて、その平均出塁率で同等の3人で埋め合わせようという発案を採る場面。(もう徹底的に出塁率で持ちきりです)
突出した出塁率を誇るジオンビーの代わりを探そうとしたって無理だという話。他の選手の出塁率が悪いので、平均は下がるわけです。都合よくっていったら聞こえは悪いですけど、本当に都合よく。
守備は試合の5%しか影響しないという持論で押し通しますが、スコット・ハッテバーグ、彼にだけはポジションがない。本来はキャッチャーだが、神経を壊して球を投げることができない。

ハッテバーグ、長所はボール球に手を出さない率というもの。野球は一打席一打席が勝負という見方もありますが、この指標は一球一球が全て勝負という本質を元に指標化されたものの一つ。この球を見極める技術がハッテバーグは際立っているというのです。もちろん、出塁率は相当な高さを誇ります。


第8章 ゴロ捌き機械(マシーン)
スコット・ハッテバーグ、彼は投げられないキャッチャーでもあったのですが、抜けた守備位置からもファーストと指名を受けます。ロン・ワシントン(通称ワッシュ)、アスレチックスの内野守備コーチがハッテバーグをコーチングして見事な一塁手に育て上げる章です。
さらにハッテバーグの打撃面の長所が描かれます。
彼は空振りをしないのだそうです。三振する率が低い。そして選球眼がしっかりしている。引いてはこのバッターを相手にしたピッチャーは相当疲れてしまうというのです。
初球は見逃す、ボールには手を出さない、スラッガーでもある。

アスレチックスはマイナーリーグの打者に、「三振しても構わない。投手のミス(失投)を待て。」と嘘を教えているんだそうです。でも本音では三振は良くない。しかし、早撃ちをされるのは戦術として「相手の失投が増えない」ので勧めたくない。
このハッテバーグは2ストライクまでバットを振らないんだそうです。ポール・デポデスタ(ビリー・ビーンの側近)はハッテバーグの弱点がないからそういうことが出来るんだと分析します。ハッテバーグに苦手なコースはないんだそうです。
いわゆるビリーのお眼鏡に適った選手なわけです。
ポールの解析、全打者がハッテバーグだったとしたらというシュミレーションも計算しつくします。年間で940点から950点。ヤンキースが897点なので、シュミレーション上ではハッテバーグはヤンキース全打者のチーム平均より上という計算になると書かれています。
あくまでシュミレーションではありますが。。。。


第9章 トレードのからくり
インディアンズからお眼鏡の選手を奪うまでの算段が描かれていますが、選手とはもう商品でしか見られていない悲しい存在です。対戦中の相手チームの抑えを捥ぎ取り、自分のチームで年金までの出場期間ギリギリの選手を無情にも放出してしまう。
ビリーの梃入れは基本日々のことなので、ないことがない。

第10章 サブマリナー誕生
20連勝記録のかかった試合で乱調を来たすチャド・ブラッドフォードの人生。
腕の上がらなくなってしまった父親の残像。キャッチボールで下手で投げる様は、その父の投げ方。人は誰も腕の力が出る角度がある。オーバーハンドよりもサイド、サイドよりもアンダーが球質がいいということもある。どこの角度がいいかは自分で試してみるといい。手塚一志さんの「ピッチングの正体」をお読みあれ。
ここでは投手の力を図る指標が登場する。

ボロス・マクラッケンの仮説・・・
投手が単独で絡んでいるデータ(与四球、奪三振、被本塁打)と野手の守備が絡んでいるデータ(失点、被安打)。前者の(与四球、奪三振、被本塁打)で球界のトップ5を選び出すことが出来てしまう。ならば、他の指標は何の意味があるのだろう。
防御率が昨年より悪い投手の被安打率を見ると、大幅に悪化している。
その例年より悪い投手が、「つまらないヒットを許してしまった」というコメントするのを聞いて、違和感を持つ。
そして投手の実力は毎年安定しているものなのかを検証し、実際に役立つ指標とは何なのかを考案していこうと試みる。

奪三振の多い投手は翌年も奪三振が多い、被本塁打が多い投手は翌年も被本塁打が多い。
だが、被安打率は安定していない。

1.ホームラン以外のフェア打球はヒットになろうとなるまいと投手には無関係ではないのか。

2.ファールとホームラン以外の飛球が投手のせいだとされている被安打率。これは単なる運なのではないだろうか。

この検証を投手自身のデータ(与四球、奪三振、被本塁打)の似通った投手同士を比較して検証してみたところ、被安打率だけは大幅に違う。
なので、
<<ホームラン以外のフェアボールを安打にしない能力はどの投手も大差はない>>
との結論まで結びつける。

あのビル・ジェイムズもこの指標の公開時は、にわかには信じ難い指標だとしたものの、その9ヵ月後に「Histrical Baseball Abstruct」の中で「この説はいくつかの問題点を除いてかなり正しい」とのコメントを載せているとのことだ。

正式にはBILL JAMES Histrical Baseball Abstruct・・・・是非とも読んでみたい洋書です。amazonで2,000円以下で売っています。


ボロスの結論を自分なりに整理すると、投手を評価する際に役立つ指標は防御率でも失点数でもなく、奪三振数の多さ、与四球の少なさ、被本塁打の少なさにのみ評価されるということになり、どうも「打たせて捕るピッチング」というものは運頼りな投手評価だという視点であると窺える。
ナックルボールを決め球にもつ投手は若干フィールド内に飛んでも凡打になるという傾向が見られるらしいのではあるが。。。。

第11章 人をあやつる糸

映画のクライマックス、20連勝は果たして適えられたのかという場面。とうとうこの小説の著者、マイケル・ルイスがビリーの前で「わたし」という一人称で登場し、ビリーとの取材の模様が流れる。20連勝間近のアスレチックスの前に暗雲が立ち込め、ビリーが八つ当たりを開始する・・・あたりが描かれる。

第12章 ひらめきを乗せた船
プレーオフ、アスレチックスは・・・・敗れる。その敗因は得点機会を作る作戦を用いないからだと云われる。ビリーは苛立ち、自身のトレードを画策する。後任はポール・デポデスタ。ポールはビリーが移るレッドソックスから有望な選手を譲り受けることを条件に出す。二人の理論で有望としていた選手だ。

最後は・・・・


エピローグ
序盤にビリーやポールの視点で獲得した世間からまるで無視された選手が開眼し、メジャーリーガーに成長していく場面。論より証拠(?)という設定。



あとがき
アスレチックスの戦い方は短期決戦でも変わらないのだそうだ。盗塁をしない、犠打をしない。。。。この著作が出た後、著者ではなく、ビリー本人にかなりの風当たりがあったと記されている。
アスレチックスがバントをすれば、「ほら見たことか」。試合に負ければ「ざまあみろ」というものだったらしい。ツーアウトからのバントなので犠打ではないと書かれているが、全てをしてはいけないと封じているわけでもないと考える。
走らないとなれば走者が出た後の一塁の守備位置にも変化を与えることになるだろうがそうなれば裏を突くこともやぶさかではない。肩の弱いキャッチャーの前や犠打がないとして深く守る守備陣を見ての機転がないとも思えないのである。

まぁGMとはオーナーではない。布陣を用意するフロントで勝てるメンツを揃えるのが仕事だ。
金を積んで有力選手を並べれば勝てるのかということもあるだろうが、金を積まずとも勝てるメンツを揃えることが出来ると訴えたかった作品。。。。監督にまで強制力を与えて戦術を抑え込んでいるようにも見えるが。。。。


真相は・・・・試合そのものを見てみないことには判断がつきかねます。




それにしても様々な仮説。やはり野球発祥の国。
「仮説」はその国民の情緒力が豊かであることを現します。
始点を設けて、試合に影響を与えているものとそうでないものを排除したり。。。


テクニック、戦術、練習、筋力、他のミクロな戦略も今度当ってみます。

井口資仁の「二塁手論」の中に、中日の和田選手が出てきます。
和田選手のミートポイントは少し後ろなんだそうです。
金森コーチの話がでてきます。
とてもいやらしいバッティングだそうです。初戦ではホームランを打ちましたね。井口選手が解説にいて、思わずこの話を思い出しました。



さぁ日本シリーズは3勝3敗同士の最終決戦へ。

杉内vs中日スクランブル登板?山井辺りからでしょうかね。。。

SBは和田で2敗かぁ。。。ホームで勝てないジンクスがどこまで続くのか。。。

どちらも悲願の日本一。

明日はとても楽しみな一戦になりました。


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