とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画「感染列島」

2009-01-19 18:37:17 | 映画
今年初めて映画館で見た映画は17日から公開となった「感染列島」だった。
一部ネタばれの部分もあるのでまだ見てない人はご注意を。

ストーリーの概要とキャストはこんな感じだ。

正月明け、市立病院に務める松岡剛の元に1人の急患が運ばれてきた。新型インフルエンザに類似する症状だがワクチンが通用せず、患者は死亡。やがて同僚の安藤医師や他の患者に感染が広がり、病院はパニックになってしまう。WHOのメディカルオフィサーで松岡の元恋人・小林栄子が事態の収拾と調査に乗り出し、松岡も彼女と共に戦うことを決意するが、感染は日本全国に広がってしまい……。

有効な治療法のないウイルス感染症が広まった日本をリアルにシミュレートしながら、ウイルスと戦う人々の姿を克明に描き出した作品。感染患者が多数搬送され修羅場と化した医療現場で、自らの体力と精神を削りながら治療を続ける医師たち。そして感染症にかかってしまった患者たち。彼らが必死になって“今、できること”を模索し、実行する姿には胸を打たれる。その中心にいて、苦しい事態の中で感情を揺さぶられる医師を妻夫木聡と檀れいが熱演。そんな心を動かす物語の一方、作品の中で進んでいく感染被害の状況には、背筋の寒い思いをするはず。パンデミックの脅威について、大きな警鐘を鳴らす作品だ。

キャスト:妻夫木聡、檀れい、国仲涼子、田中祐二(爆笑問題)、池脇千鶴、佐藤浩市、藤竜也など


最近、新型インフルエンザの脅威が叫ばれておりこの映画はまさにタイムリーなものである。パンデミックになった場合のシュミレーションとして見れば非常に参考になるかもしれない映画だ。映画の主要な部分は医療現場のシーンとなり医療に携わる人たちの苦悩や苦労が良くわかる。トリアージという究極の決断をしなければならない医師や看護師の気持ちはどんなものなのか想像に代えがたい。

実際にこのような新型インフルエンザが流行して、ワクチンが利かず感染者はただ死ぬのを待つしかないような状態になるとしたら、人間のモラル等吹っ飛んでしまいそうだ。略奪、強盗、殺人等あらゆる犯罪が発生し、人類は壊滅的な状態になるかもしれない。映画のような事態にだけはならないことを期待したい。

さて、ストーリーとしての着眼点はなかなか面白く、檀れいや国仲涼子の演技はなかなか良かった。二人ともますます女優として磨きがかかってきたようである。そして、今年の大河ドラマ主人公の妻夫木君も頑張っていたと思う。ただ、細かい部分では突っ込みたい所も多かった。誰もいない東京都心の風景はうまくCGで作られていたが、病院の中は電気やパソコン、通信インフラは何事もないように普通に動いていたこと、妻夫木君が戦場のような東京の病院を簡単に抜け出し長野の病院に行けたこと、一千万人もの人間が死んだのに、何もなかったように復興する日本等等。医療現場からの視点で作られた映画ということでみれば、社会情勢の動きを映画の中で表すのは無理だったのかもしれない。

映画の終わりに「明日世界が滅びるとしても 今日、君はリンゴの木を植える」という言葉が添えられていたので気になって調べてみた。この言葉、元は宗教改革をしたマルチン・ルターが「世界が明日破滅に向かおうとも、今日私はリンゴの木を植える」と言ったのを開高健が「明日世界が滅びるとしても 今日、君はリンゴの木を植える」と言い換えて使っていた言葉らしい。明日がどんなに絶望的な状況になっても今できることに最善を尽くそうという意味と思われる。今、未曾有(みぞゆーではありませんよ)の経済危機におそわれている日本人たちにこの言葉を送りたいと思った。


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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も観たいです (rekotan)
2009-01-19 20:26:02
私もこの映画、みたいと思っているんですよ。
だから、ブログの最初のパートはあえて読みませんでした(ネタバレがあるそうですので)

妻夫木君は「ウォーターボーイズ」の時から注目していましたが
大河の主役を張る役者に成長しましたね。
檀れいさんは「武士の一分」の時に綺麗な女優さんだと一目惚れ(?)しました

私は最近松山ケンイチに注目しているんですが
とっちーさんは如何ですか???
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妻夫木くん (ゆっぴぃ)
2009-01-19 21:42:53
私もこの映画、非常に興味があります。
妻夫木くんが大好きなもので…。
ストーリーにもかなり興味があります。
見たい!

絶対見ます(^_^)v


rekotanさん♪
松山ケンイチくん、いいですよね!
応援よろしくお願いします!
私の住んでる町出身なんですよ~。
なまりがまるで私です(笑)

お母さん、とってもキレイな人なんです。
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rekotanさん、ゆっぴぃさんへ (とっちー)
2009-01-19 22:29:09
妻夫木聡君はいい俳優になりましたね。
彼の出た映画は「ドラゴンヘッド」「涙そうそう」「どろろ」「ザ・マジックアワー」を見ました。「涙そうそう」では長澤まさみの兄として鼻を押さえながら泣くシーンが印象的でした。

檀れいさんは「武士の一分」で同じく私も一目惚れしました。「かあべい」にも出てましたね。

松山ケンイチ君は私も注目してます。「デスノート」でのLの怪演は光ってました。ほかでは「NANA」「神童」でも見てます。最新作では白土三平の名作「カムイ外伝」の主役もやるらしいですね。
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ゆっぴぃさんへ (rekotan)
2009-01-20 20:04:11
松山ケンイチと同じ町なんですか~。
良いですね。
その上、お母様をご存じとは羨ましいです

松ケンのエルは確かに「怪演」でしたが、
大和や椿三十郎では好青年役もぴったりでしたね

ゆっぴいさんの為にも松ケンを応援しますね

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rekotanさんへ♪ (ゆっぴぃ)
2009-01-20 21:12:04
よく松ケンが、デートをする場所は『マエダ』って言ってますが、この辺にはデパートがなくて、『マエダ』と『さとう』のスーパーしかありません。
そこでお買い物します。
そんなマエダを宣伝してくれる松ケンが可愛らしいです^^

銭ゲバもぜひ見て頂きたいです(*^o^*)

こんな田舎から、名前の売れた芸能人が出たーっていう事が嬉しくてたまりません。
私も応援してます〓

rekotanさん、ありがとうございます!
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早い! (見切り発車)
2009-01-22 21:04:50
とっちーさん もう見たの?
早いですね。
これは ひょっとしたら夫も見るかも知れないから一緒に行こうと思います。
予告編は映画館で何度も見ましたが 全然注意してみてないので誰が出ているのかも 妻夫木君以外は殆ど知りません。
松ケン デスノートはまってましたね、壇レイって そうか 母べえに出てた人だったのね・・
わかんなかったです。私とろくて。

いつ行くか判りませんが 楽しみです。
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見切り発車さんへ (とっちー)
2009-01-22 21:45:04
早いというか、たまたま映画にいけた日にやっていたのが「感染列島」だったということです。今までにも見たかったのあったですが、年末から最近までなかなか映画行けなかったのですよ。

檀れいさんは「かあべい」ではショートカットでしたが「感染列島」ではロングヘアでイメージ違いますが、きれいな女優さんですね。
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感染列島 観ました。 (見切り発車)
2009-01-25 10:39:36
あらためて とっちーさんのレビュー?を拝見しましたが 本当にお上手に書いておられてこの映画を観てから読んでもとても参考になりました。
書いて下さっているとおりでしたね。
映画を観ながら いくら何でもこれはあり得ないなあと思う疑問点も おっしゃるとおりです。
爆発的な感染力で次々と死者がひろがる場面 私は怖かったです。
感染力も強力ですが 一旦罹患した場合の死亡率も異常に高くて これは最悪の場合を想定してのシュミレーションだったのでしょうが 想像を絶するすさまじさの設定で 本当に怖いです。
阪神淡路大地震の時 破壊し尽くされた町で交通手段もたたれた人々が 暴動や略奪を全くおこさなかったことが 世界で驚きを持って観られましたが 未知のウィルスに冒された町を封鎖された時には 一番にやはり食料や日用品確保に走るのでしょうね。

新型インフルがもし万一流行しだしたら 二週間は自宅を出なくてすむように 備えをしておくと言う人がいて そういうことがおこらないと良いのですが あの映画を観るとせめて一週間は生活できるくらいの供えも必要かと思います。
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見切り発車さんへ (とっちー)
2009-01-25 20:58:02
早速見られたようですね。楽しめたでしょうか。見てから、このブログを読むとコメント書きやすいですね。

あれだけの死者が出たら、日本の復興はまず不可能でしょう。日本全体が隔離地域となって海外の援助も見放される可能性もあります。あのような事態にだけはならないことを祈るばかりですね。

二週間も自宅を出なくてすむような備えとは、またすごい人がいるもんですね。私の家でも東海地震に備えて非常時の食料を備蓄してますが3日分くらいしかないですよ。
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