fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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異界をひらくー百鬼夜行と現代アート 展 (秋田県立美術館)

2016年07月29日 | 日記
 秋田県立美術館で開催中。

 

 現代アートに表現された異界の数々に触れることができます。
 秋田出身の鴻池朋子さんの絵やオブジェ(といったらいいのか、白無垢にアレンジを加えた、斬新なもの)とか、初めて拝見する山本太郎さんの日本画(にっぽんが、と言うのだそうです。古いものと新しいものが一枚の絵の中に存在していて、不思議な空間を描いていらっしゃいました) 
 今回展示作家の中では、唯一故人となっている石井徹也さんの絵もあります。
 陶芸家田村一さんのオブジェも。
 各スペースの入り口にある異界の概念を文章化したものがすばらしく、感心しました。(学芸員の方が書かれたのでしょうか? 名前がなかったので)
 
 これは巡回展ではないので、秋田へ行かなくては見ることができません。

 そして、観ている人は一部屋数人、時に自分だけという贅沢な空間。絵の鑑賞はこうではなくてはいけません。
 藤田嗣治の「秋田の行事」という、ここでしか観られない巨大画も必見です。

 「石井徹也をひらく」という講演会も聴いてきました。石井徹也という画家は、31歳で亡くなられ、10年経つという方。生前はそれほどでもなかったけれど、今では海外でも注目されているとのこと。うつろな目をした自画像と、いろいろなものが合体して(学校とか、トイレとか、ダルマとか……)、シュールで、どこか不安、でも、どこかユーモアも残っている不思議な絵ばかり。

 それにしても、ポケモンgoもある意味、異界からこちらの世界に現れたのものという気がします。現実がゲームに侵略されているみたいな風景。岩手ではそんなに感じませんでしたが、多摩センターはすごかった。
 今後、似たようなものがいろいろ出ると思う。ポケモンだからかわいいけど、そう、百鬼夜行の妖怪達とか、男向けには、美女、女向けにはイケメン。他にも思ってもみなかったようなものが? まずいんじゃあないでしょうか? 異界はめったに行けない、よほどじゃないと結界が破られない、だから魅力があるのでは?