『金曜日のヤマアラシ』蓼内明子作・絵(アリス館) 2022年09月01日 | 本の紹介 蓼内明子さんは、数年前にデビューされた方。そのとき確か、長編の賞をダブルでご受賞されてのデビューだったと記憶しています。 そして、今や安定した児童文学作家です。 安心して読むことができる。これ、ほめてます。 そして、単にいい話ではなく、胸のどこかがせつなくなるんです。うまいなあ。いいなあ。 食べ物を作るシーンが、おいしそう! お料理が好きな方のようです。 やはり作家は、好きなことがたくさんあるといいですね。 ウタは、お母さんを亡くして、お父さんと二人暮らし。お母さんが亡くなったときのこと、クラスの3人組の中での自分の位置。 内面にいろいろな葛藤を抱えています。 そんなウタの隣の席に、転校生の男の子がきました。この子がヤマアラシ。 魅力的です! 本当に、どんな人でも、ひとりひとりにドラマがある。その内面を描く、取り巻く関係を描く。基本だなあとも思いました。