fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『ぼくらのスクープ』赤羽じゅんこ(講談社)

2021年09月03日 | 本の紹介
          

 赤羽じゅんこさんが、新刊を出されました!

 学級新聞を発行することになった二人の少年の物語です。
 このテーマ、とてもいいなと思いました。
 今、ニュースはネットが主流になってきています。でも、記者が取材をして記事を書いてという手順は同じはず。
 子どものうちは、いろんなことを疑似体験したほうがいい。

 敦也は、老人が住む家のピンポンダッシュの犯人の濡れ衣をきせられる。真犯人をつかまえて、その記事をスクープしたい!
 友人の作文が「盗作」という噂がたった。その真実をスクープしたい!

 コンビを組むのは「魔王」というニックネームの奏太。赤羽さん、登場人物にニックネームをつけるのが上手なんですよ(これ、ご一緒した『並木ビブリオバトル・ストーリー』で思ったこと→どんなニックネームをつけたか、ぜひ読んでください!)

 魔王と敦也は、しょっちゅうぶつかるし、すれ違う。でも、次第に・・という展開。
 そして、そこかしこに、とても大切なメッセージがちらばっています。例えば、
 真実とか、うそがうそじゃないかっていうのも、人によってちがうから、かんたんに決められないと思う。(カバーから)

 他にもなるほどと思うフレーズがあります。

 私はPTAでも、広報委員を希望するタイプでしたので、学級新聞ってとてもいいと思います。これをやったら、子どもはいろんなことを学べる。記事にするってことは、その取材対象に心を寄せなきゃならないことですからね。
 この本を読んだ子ども達が、学級新聞を作ろう! となってくれたらいいなと思いました。


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