仙台在住佐々木ひとみさんの新刊です。
河北新報夕刊に「がんづきジャンケン」として連載していたものの書籍化。
東日本大震災から一週間の4人家族の物語です。沿岸部の被害状況は、もちろん誰もが承知のことですが、あの日、そしてあの日、仙台市内にいて、インフラがストップした中、避難所に行くのではなく自宅で過ごしていた方達もいかに大変だったか・・。でも沿岸部の被害に比べたら・・と誰もがこらえていたのです。その状況を、杜野家では「がんばろう週間」として過ごしました。何を頑張るのか、「生きること」をです。
この一家が体験したこと、給水に並んだり、コンビニに並んだりということ全て、佐々木さんの体験とのこと。そうなんだろうなと思いながら読みました。
そして、あの日、あの日から、私も岩手県の内陸部でひとりで過ごしていた日々が蘇りました。
私の場合、電気水道は翌日夕方には復旧しました。でもいつ復旧するかわからない、ずっとかもしれないと思いながら過ごしたあ時間。
ああ、私も書くべきことがまだあるのでは?
佐々木さん、素晴らしいお仕事をされたと思います。
ある方が、戦争を体験した方達は、ひとりひとりにドラマがあるとおっしゃってました。
震災もまた、あの震災を体験した人、ひとりひとりにドラマがあるのです。
語りついでいかなくてはなりません。
これからの小学生は、東日本大震災後に生まれた子どもたちになります。お話として、心に留めてもらえたらいいなぁと思っております。
すばらしいお仕事を拝見できて、身が引き締まりました。厄災はいつどんな形でまた訪れるかわかりませんね。
児童文学として、子ども達に伝えていくべきもの、いろいろあると思います。励まされました。ありがとうございます!!