梅さんのかわら版.umelog

甲州市~甘草屋敷

”あんたには心がある~エリー”

2014-10-02 17:51:55 | マッサン

10_2_4_2 「出ていけ! 帰れ!」
「信じてつかぁさい! 必ず幸せにします!」

「日本でウイスキーを造るだと?」
「必ず造ってみせます。信じてつかぁさい!」
「スコッチウイスキーはスコットランドのものだ! 野蛮な東洋人に造れるか!」
「目障りだ。とっとと出ていけ!」

 政春は日本人だということだけで、エリーの両親に結婚を反対されます。当時、東洋人は野蛮人と思われていたのですね。この状況において、政春のエリーに対する愛は何物にも代えがたい強いものだったことが分かります。エリーの為なら、日本を捨ててもいいと言っているのですからね。
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「外国で生きていくのは、簡単じゃない。文化、習慣も、全く違う国で、差別されたり、いじめを浮けるかもしれない。」

エリーの母、ローズマリーが危惧したように、当然のようにいじめが待っていました。

この当時は(今も田舎では残っているかもしれませんが)、結婚は家と家との結婚であり、血筋や家柄で相手を選んでいました。釣り合いのとれた結婚…が一番望ましかったのです。
政春の母、早苗も又、家の血筋を守るため、この結婚には絶対反対しなけらばならなかったのです。

和尚さんから「あんたには心がある」と言われたエリーの行動を目の当りにした早苗の、すすり泣きと涙は何だったのでしょうか。心が揺れているのでしょうね。

祖国スコットランドを遠く離れ、父や母にも反対されながら一人日本にやって来たエリーにとって、この仕打ちは辛いでしょうね。

しかし、救いは政春です。いつだってエリーの方を向いていて、守ってくれる…辛いけど明日への道をあるから、歌でも歌って耐えもしよう…。あの、スコットランでどんなに反対されようとも、二人の愛を固く誓った政春とエリーにとって、こんな仕打ちは覚悟の上だったかもしれません。

どのように乗り切っていくのかが楽しみになってきました。


"麦の歌”

2014-10-01 20:34:48 | マッサン

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 なつかしい人々 なつかしい風景
 その総てと離れても あなたと歩きたい
  嵐吹く大地も 嵐吹く時代も
陽射しを見上げるように あなたを見つめたい


 麦に翼はなくても 歌に翼があるのなら
  伝えておくれ故郷へ ここで生きてゆくと
   麦は泣き 麦は咲き 明日へ育ってゆく

 

 大好きな人々 大好きな明け暮れ10_1_2_2
  
新しい「大好き」を あなたと探したい 

 私たちは出会い 私たちは惑い
   
いつ信じる日を経て 一本の麦になる 


  
空よ風よ聞かせてよ 私は誰に似てるだろう
   
生まれた国 育つ国 愛する人の国
  
麦は泣き 麦は咲き 明日へ育ってゆく

 


”誰が反対しようとも~プロポーズ”

2014-09-30 18:03:11 | マッサン

 9_30_2_3 グラスゴーの少し北にあるローモンド湖畔の明るくて美しいほとりで、政春はエリーにプロポーズします。
                    

・・・・・・☆・・・・・・

 「エリー… わしと…結婚してくれ。エリーと結婚できるなら、日本に帰らんでもええ。このままずっと死ぬまでスコットランドに住む。ずっとエリーと一緒に、生きていきたいんじゃ。」
「日本に行く。政春と一緒に、私が、日本に行く。」
「エリー…。」
 「政春の夢は、日本で、初めてのウイスキーを造る事でしょ?  だから、私が、日本に、ついていく!」
                      ・・・・・・・☆・・・・・・・

9_30_3_2こうして、19201月、グレート・ハミルトン街カールトンにある地区登記所の記帳台におかれた帳面に結婚の署名をします。

 この時、妹のルーシー以外立ち会いの家族はいませんでした。エリーの両親もまたこの結婚には反対だったのです。政春26歳、エリー24歳の春でした。

 この時政春は誓います。
「前進あるのみ、この人と終生一緒に夢の実現のために歩むのだ」と。
そしてエリーは、政春の渡したペンを微笑みをもって受取ると、ためらいもなく一気に署名します。その瞳はきらきらと輝き、決意の色に染まっていました。
・・・・・・
しばらく、スコットランドの雄大な景色とロマンチックな二人の余韻に浸って下さい。この後、日本のごたごたが始まるのかと思うと、ここは異次元の世界です。

 

 


”マッサンとエリーの物語”

2014-09-29 20:53:43 | マッサン

Photo今日から始まったNHKの朝ドラ「マッサン」は、ニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏がモデルです。

これから半年間その半生が描かれるわけですが、その前にちょっと予備知識を…。

 竹鶴政孝氏

 “より多くの日本人に本物のウイスキーを飲んでほしい。”という情熱を胸に、大正7年(1918年)、24歳の時に単身渡英します。
門外不出のウイスキー製造法を学び、1920年11月帰国後、日本に初めてモルト蒸溜所を完成させます。本物のウイスキーづくりに人生を賭け、日本で本格ウイスキーをつくり続けた人物で、1940年、ニッカウヰスキーを創業します。

竹鶴リタ さん

 スコットランドに滞在中にグラスゴー大学で医学部唯一の女子学生イザベラ・リリアン・カウン(通称エラ)と知り合います。そしてその姉であるジェシー・ロバータ・カウン(通称リタ)と親交を深め、192018日結婚します。

 プロポーズの時「スコットランドに残っても構わない」と言う竹鶴に、「私はあなたの夢を共に生き、お手伝いしたいのです」と答えたリタは、その年の11月竹鶴と一緒に日本にやってきます。日本の生活に溶け込もうと努力を重ね、漬け物や塩辛まで手作りした彼女を、人々は「日本人以上に日本人らしい」と評しました。日本語の勉強にも励み、流暢な関西弁を操るまでになったが「マサタカサン」という発音が難しかったためか、竹鶴のことを「マッサン」と呼びました。
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9_29_2ドラマでは、この竹鶴政孝氏は亀山政春という名前で玉山鉄二さんが演じ、リタさんは亀山エリー でシャーロット・ケイト・フォックスさんが演じます。朝ドラ初の外国人ヒロインです。

今日は、1920年、スコットランドの留学を終えて帰ってくるシーンから始まりました。実家にはいきなり泉ピン子さん演ずる政春の母、亀山早苗が現れます。存在感凄い!思わずおしんを思い出しました。
それにしても、写真のリタさん絶世の美女ですね。これで日本人以上に日本人らしいと評されたそうですから、どのようにして日本人になっていくのか興味が湧きます。